2024年4月26日、AYANEOはクラウドファンディングサイトのIndiegogoで、Snapdragon G3x Gen 2を搭載した6インチのAndroidゲームコンソール「Pocket S」のファンディングを開始しました。
Pocket S: Snapdragon G3x Gen2 New Android Handheld:Indiegogo
スペック

■ Pocket S | |
CPU | Snapdragon G3x Gen 2 |
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メモリ | 12~16GB LPDDR5X-8533 |
ストレージ | 128GB / 512GB / 1TB UFS3.1/4.0 |
画面 | 6.0インチ IPS FHD/WQHD |
インターフェース | USB Type-C(Gen2)×1 microSD オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 7+BT5.3 |
バッテリー | 6,000mAh |
サイズ | 213.9×85×14mm |
重さ | 0.35kg |
特徴
2023年8月24日、QualcommがSnapdragon G3x Gen2を発表するのと同時に「AYANEO Pocket S」は発表されました。
当時の時点では2023年12月発売とされていましたが、展示会などで実機展示はあるもののこれといった続報がなく、2024年2月に追加のスペックを公開。当初予定から遅れること4ヶ月、ようやくファンディング開始となりました。
SoC
「Pocket S」のSoCはSnapdragon G3x Gen 2。
Snapdragon 8 Gen 2に近いSoCですが、よりゲームパフォーマンスを高めたものとなっています。
Snapdragon 8 Gen 2との比較。
CPUが1+4+3の8コア構成という点は同じですが、GPUがAdreno 740(680MHz)からAdreno A32(1GHz)に変更、TDPもより高い15Wとなるなど、
Snapdragon G3x Gen 2は搭載機がなく、性能情報がほぼ皆無ですが、説明によるとAnTuTu(v10)スコアは169万とのこと。
メモリとストレージ
メモリは12GBまたは16GBのLPDDR5X-8533。
ストレージは128GB UFS3.1、512GB/1TB UFS4.0。
転送速度の記載はないものの、規格仕様上はUFS3.1が最大23.2Gbps、UFS4.0が最大46.4Gbps。
実測ベースだとXperia 1 IV(UFS3.1)がリード1.8GB/s、ライト570MB/s、Zenfone 10(UFS4.0)がリード3.2GB/s、ライト2.9GB/sということで、UFS3.1でも十分な速度があり、UFS4.0ならM.2 SSD並の速度感を得られるようです。
その他
Snapdragon G3x Gen 2はネットワークに「Qualcomm FastConnect 7800」を採用していて、「Pocket S」はWi-fi 7(802.11be)とBluetooth 5.3に対応します。
接続速度は理論値で最大5.8Gbpsです。
参考 FastConnect 7800:Qualcomm
バッテリーは6,000mAh。
充電は40W PDに対応します。
変わったところとしてはXInputプロトコルに対応し、XBoxコントローラーとして動作する、なんて機能もあります。
外観
本体です。表面はパッド部まで一体化したフラットスクリーンとなっています。
カラーはOpsidian BlackとIce Soul Whiteの2色。
ディスプレイは6インチで、FHD(1920×1080)とWQHD(2560×1440)の2種類の解像度が用意されています。
どちらも色域は120% sRGB、輝度は最大400nitsです。最大輝度的に屋外でのプレイは日陰などに限定されそう。
Snapdragon G3x Gen 2の性能を考えるとWQHDでも余裕で重量級タイトルをプレイできそうですが、FHDとWQHDの差を6インチサイズでどこまで感じられるかは微妙なところ。
とはいえ、こうして2種類用意しているということは、はっきり分かるくらいに違いがあるんだろうなぁ…
インターフェースはType-C×1。
USB 3.2 Gen2(10Gbps)に対応し、DP1.4の映像出力、40W USB PDに対応します。
内部イメージ。
背面はフラットなので、底面吸気・上面排気となるようです。
スマホやタブレットのように密閉式ではないため、水回りには注意が必要です。
アクセサリーとしてグリップケースが用意されています。
まとめ
「Pocket S」の価格は、最安モデル(12GB+128GB/1080p)で399ドル、上位モデルの最安(12GB+128GB/1440p)が439ドル。他は画像の通り。
Snapdragon 8 Gen 2の強化版なSoCを搭載すると考えると、かなり安いです。
とはいえそれもドルベースの話。円ベースとなると記事執筆時点で399ドル→63,360円、439ドル→69,712円と、それなりの価格に。
ただそもそも、128GBだと重量級ゲームは1タイトルしか入らないので、できれば512GB以上が欲しいところです。
実際、オーダー数でみると16GB+512GB/1440p(529ドル/83,875円)が一番人気となっています。
最低価格はめちゃくちゃ頑張ってますし、Androidゲームコンソールの最高峰としては十分に安いと思うのですが、いかんせん、円に直したときの価格が…円安め…
ちょっと足せばASUS「ROG Ally」やMSI「Claw A1M」に届いちゃうのは何とも言えない気持ちになります…
関連リンク
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