2023年12月30日、MINISFORUMはRyzen 7 7840Uを搭載した超コンパクトPC「EM780」を発売しました。
スペック

■ EM780 | |
CPU | Ryzen 7 7840U |
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メモリ | 32GB LPDDR5-6400 |
ストレージ | 512GB~1TB NVMe SSD |
インターフェース | USB Type-C(TB4)×2 USB 3.2 Gen2×3 HDMI 2.1 microSDXC オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 6E+BT5.3 |
サイズ | 80×80×43mm |
特徴
「EM780」はRyzen 7 6800Uを搭載した「EM680」の後継機に当たります。
もともとは2023年5月の「UM790Pro/UM780Pro」発表時にチラ見せしていた「Mercury Series」が「EM780」で、実際に発売されたのが「EM680」だったので、「EM780」の登場自体は予想されていたものです。
逆に3か月くらいで追加されると思っていただけに、全然出なくてキャンセルされたのかと思っていました。
参考 MINISFORUM、Ryzen 9搭載のミニPC:PC Watch

CPU
「EM780」のCPUはRyzen 7 7840Uです。
Zen4+RDNA3アーキテクチャで、Zen3+RDNA2だったRyzen 7 6800UからCPUもGPUもアップデートされています。
性能面ではCPUがRyzen 7 6800U比25%アップ、グラフィックは15%アップ程度。
実際に使っている分にはそれほど差は感じませんが、重量級タイトルで設定を重めにすると(プレイアブルには程遠い状態ですが)FPSが明らかに違うので、性能アップしてるんだなぁと感じ取れます。
メモリ
メモリは32GBのLPDDR5-6400。オンボードで交換はできません。
「EM680」にはあった16GBモデルが消え、32GBオンリーとなっています。
ストレージは512GBまたは1TBのGen4対応M.2 2230 SSD。
Gen4対応ですが2230サイズ(省サイズコントローラ+1NAND)なので、最大でもシーケンシャル5,000MB/s程度でしょう。
その他
無線LANはWI-fi 6E(802.11ax)対応で、チップはKiller AX1675を使用。Bluetoothはv5.3です。
有線LANはありません。代わりに、1GbEのあるドッキングステーションが付属します。
電源は65W Type-C入力で、GaNアダプタが付属します。
外観
「EM780」は実質的に「EM680」のCPUをRyzen 7 7840Uに変更しただけなので、筐体は変わりません。
インターフェースも同じで、USB4が2ポートにUSB3.2 Gen2が3ポート。
映像出力はHDMI+デュアルUSB4での3画面出力に対応します。
サイズ感はこんな感じ。
80mm角なので相当に小さいです。
まとめ
「EM780」の価格は、512GBモデルが99,180円、1TBモデルが103,980円です。
「EM680」が7万円強(Amazonでのクーポン適用後価格。公式ストアでは販売終了)であることを考えると、かなり割高です。
というか、根本的にRyzen 7 7840Uの卸値が高いんでしょうね。
発売時期も微妙で、2023年12月には後継CPUとなるRyzen 8040Uシリーズが発表されています。Ryzen 8040Uシリーズは7040Uと同じ同じZen4+RDNA3を採用し、主なアップデート部分はXDNA NPUです。
ここ数年のAMDは、新アーキテクチャ登場(少数、高価格)→次の世代で最適化&普及というサイクルを繰り返しているので、Ryzen 8040Uシリーズは7040Uシリーズより手ごろな価格になると予想できます。
出るかどうかも分かりませんが、Ryzen 7 8840Uを搭載した「EM880」が出るとしたらおそらくもう少し安くなるでしょう。
「EM880」が出るのを期待して待つか、「EM680」で我慢するか(Ryzen 7 6800も十分に強力なCPUです)のどちらかにした方がいいかもしれません。
あと、Amazonにはレイクブルーカラーが登録されていますが、これが発売になるかどうかも分かりません。
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