「Firefly-RK3288」は発売が2014年12月とかなり古いSBC(シングルボードコンピューター)なのですが、ちょっと思うところがあって、今回紹介します。
スペック
| model | Firefly-RK3288 |
| メーカー | Firefly |
| 発売日 | 2014/12 |
| 価格 | 119ドル |
| 価格(日本円) | |
| CPU |
Rockchip RK3288 (1.8GHz A17 x4) |
| GPU | Mali-T760 MP4 |
| メモリー | 2GB |
| サポートOS | Android Ubuntu Phoenix FlintOS |
| 有線LAN | 1GbE x 1 |
| Wi-fi | 802.11ac |
| Bluetooth | 4.0 |
| チップ | RTL8211E AP6335 ACT8846 SDA7123(VGA) SG24301 HYM8563 |
| ストレージ | 16GB eMMC microSD |
| USB | 2.0 x 2 2.0 x 1(micro) 2.0 x 4(pin) |
| GPIO | 42pin x 2 |
| 映像 |
HDMI(2.0 4K/60Hz) VGA(1080p) |
| カメラ | MIPI-CSI x 1(max13MP) |
| オーディオジャック | 3.5mm S/PDIF |
| その他インターフェース | |
| 消費電力 | |
| 電源 | DC 5V@2.5A |
| 幅 | 118mm |
| 奥行き | 85mm |
| 高さ | |
| その他 | 重さ77g |
特徴
「Firefly-RK3288」はモデル名からわかるように、SoCにRockchip RK3288を採用しています。
このRK3288は2014年に量産開始した、世界初の4コアCortex-A17搭載SoCです。
同じSoCを採用しているSBCにはASUSの「TinkerBoard」があります。
似たような型番に「Rock64」や「Renegade(ROC-RK3328-CC)」が採用するRK3328がありますが、RK3288がARMv7世代(32bit)のハイエンドに対し、RK3328はARMv8世代(64bit)のローエンドという違いがあります。
なお、RK3328が搭載するCortex-A53は2012年発表と、Cortex-A17(2014年発表)より古くなっています。
ベンチマークのAntutu v6ではRK3288(1.8GHz)が47000ポイント、RK3328(1.5GHz)が33000ポイントなので、「Firefly-RK3288」は実のところ、そこそこパワーがあったりします。
そんな「Firefly-RK3288」の大きな特徴は、VGA端子をオンボードで搭載していることでしょう。
最近のSBCはHDMIばかりで、VGAを搭載したものというのは見かけません。4年近く前の機種ながら、レガシー対応ができるというのはひとつの優位点と言えます。
最近Twitterで、神戸青少年科学館のPC-9801がRaspberry PiのPC-98エミュレータでリプレースされたという話を見かけまして、そういう用途であれば古くてもVGAを持ったSBCというのは需要があるんじゃないかと紹介した次第です。
まぁ、変換アダプタを使えば別にオンボードじゃなくてもいいんですが。

インターフェース類は上記のようになっています。
昨今のRaspberryPiスタイルとは全く異なった配置となっています(そもそもサイズも違いますが)。
比較的珍しい端子としてS/PDIFがあります。これまでにがじぇっとりっぷで紹介してきた中だと「TinkerBoard」と「Orange Pi RK3399」が搭載しています。
USBは2.0が2つ+micro USBがひとつです。USB3.0はありません。その代わりに必要な電力が低く、5V@2.5Aとなっています(ただし4.0*1.7mmプラグ)。
Wi-fiは802.11ac対応です。ノートPCならともかく、SBCで2014年に対応しているって地味にすごい気が。
もう一点、わかりやすい画像がないのですが、有線LANポートが基盤に食い込んでいます。上の画像でウラ面の左上にLANポートの裏側が見えています。
最近見かけるようになってきた基盤に食い込む形のLANポートって、この頃からあったんですね。

GPIOのピン配置です。左側(Header A)はほぼMIPIとLVDSです。
LVDSは「Low Voltage Differential Signaling」の略で、1994年に最初の製品が登場したかなり古い規格です。液晶ディスプレイへの電装などに使われていますが、現在ではeDPなどの新しい規格に置き換えが進んでいるため、これもレガシー対応の一つと言えなくもありません。

パッケージと組立後の画像です。
パッケージにはアクリル板のオープンケースが付属しており、下段に2.5インチストレージを置くことができます。
スタイルとしては以前紹介した「Firefly-RK3399」と同じですね。
まとめ
これまで何度か紹介してきたのに、Fireflyについての説明を書いていませんでした。
Fireflyは中国広東省中山市で2005年に設立したT-Chip Intelligent Technology(設立時はT-Chip Digital Technology)の自社ブランドとして2014年に立ち上げられました。
T-Chip Intelligent Technologyは2008年にはRockchipのソリューションプロバイダーとなり、現在ではNXP、Mediatekなどもパートナーとなっています。
とはいっても現時点ではwebに掲載されている製品はすべてRockchip社のSoCを使っていますが。
ちなみに本家のT-Chip Intelligent Technology名義ではドライブレコーダーや360°カメラなどを手がけているようです。
そんなFireflyブランドの「Firefly-RK3288」の価格は119ドルと、がじぇっとりっぷ基準の100ドルを超えています。
ぶっちゃけ、ガジェットリップでよく紹介しているRK3399搭載機のほうが安くて速いです。
それでもVGAのオンボード搭載というのは他にはないユニークな点と言えるので、ディスプレイ更新の予算が出ないような展示系でのシステムリプレースにはいいんじゃないでしょうか。


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