最安15ドルから!Radxa「Zero 3W」は8GB+64GBでも65ドルなRK3566搭載SBC

シングルボード

2023年10月2日、Radxaは公式フォーラム上でRockchip RK3566を搭載したSBC「Zero 3W」および「Zero 3E」を発表しました。
現在販売ページが用意されているのは無線LANな「Zero 3W」のみで、有線LANな「Zero 3E」はComing Soonとなっています。

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スペック

■ Radxa Zero 3W
CPURockchip RK3566
メモリ1~8GB LPDDR4
ストレージ0~64GB eMMC
インターフェースUSB Type-C(3.0)×1
USB Type-C(2.0)×1
microHDMI
microSDXC
wi-fiWi-fi 4+BT5.0
サイズ65×30mm

特徴

「Zero 3W」は”Zero”シリーズの第3弾に当たります。
第1弾の「Radxa Zero」は以前に記事にしています。

メモリが足りなかった人へ。「Radxa Zero」はメモリ4GBまで選べるラズパイZero風SBC

第2弾の「Zero 2」はwikiページこそ早くから存在していたものの、その後の音沙汰がありませんでした。
そしてどういう経緯か、「Zero 3W」と同時に「Zero 2 Pro」のリリースアナウンスがなされ、 淘宝(Taobao)で販売されているようです。

SoCについて

「Zero 3W」のSoCはRockchip RK3566
1.6GHzのCortex‑A55を4コア搭載しています。

RK3566はタブレットですが以前にベンチマークを行っています。

【レビュー】 Blackview Tab 8 Wifi:使い方に悩む変わり種SoC搭載タブレット

AnTuTu(v9)は総合11万点。Geekbench5ではシングル160点、マルチ500点くらいになる模様。
それほど性能のいいSoCとは言えませんが、ほぼ同時期に発売された「Orange Pi Zero 2W」(Allwinner H618、シングル100点/マルチ300点)と比べると1.6倍くらいの性能です。

最安12.9ドルから。Xunlong Software「Orange Pi Zero 2W」は最大メモリ4GBな"Zero"スタイルSBC

メジャーなところだとマルチスレッド性能はRaspberry Pi 4が近いレベルとされていますね。
本当はS905Y2を搭載した「Radxa Zero」と比べるべきでしょうが、S905Y2のベンチマークデータってほぼ見当たらないんですよね。あってもAnTuTu v6とかで、比較に使えないという。

リリースノートで公開されたベンチマークデータ。
「Raspberry Pi 3B+」のBCM2837B0比でAnTuTuは2.6倍、Geekbench4は1.8倍のスコアを付けています。

メモリとストレージ

メモリは1GBから8GBのLPDDR4
「Radxa Zero」は4GBまでだったので、最大メモリが2倍となりました。

「Raspberry Pi Zero 2W」はメモリ512MBなので、最低でも2倍は大きいですね。

ストレージはなし、もしくは8~64GBのeMMC 5.1。メモリとストレージの組み合わせは固定です。
また、microSDスロットを備えています。

なお、有線LANモデルな「Zero 3E」にはeMMC実装スペースがなく、ストレージはmicroSDのみとなります。

その他

無線LANはWi-fi 4(802.11 b/g/n)、Bluetoothはv5.0に対応。チップはAP6212です。
まぁ、超高速にデータをやり取りする類のボードではありませんし、Wi-fi 5(802.11ac)やWi-fi 6(802.11ax)である必要性は薄いと言えます。が、気持ち的にはWi-fi 5は欲しかったところ。

「Zero 3E」では無線LANの代わりにPoEに対応したGbEポートが搭載されています。

電源はGPIOピンかUSB2.0ポートで、5V/1A。

OSはDebianとUbuntu Serverが用意されています。

外観

「Zero 3W」のインターフェースです。
ボードサイズは65×30mmで、みっちみちに詰まっています。

というか、よくこれだけ盛り込んだなぁと感心するレベルです。
USB3.0があるのはポイントが高いです。

microSDスロットは最近よく見かける浅型。内蔵ストレージがあるから、microSDはあくまで外部ストレージという位置づけなのでしょう。

こちらは「Zero 3E」のインターフェースです。
下半分が大きく異なり、Wi-fiチップがあったところにRealtekの有線LANチップと、LANポートが鎮座しています。

「Zero 3W」を斜めから見たところ。

まとめ

「Zero 3W」の価格は公式ストアのALLNET.CHINAメモリ1GB・ストレージなしモデルが15ドル(約2,250円)から。
最上位はメモリ8GB・ストレージ64GBで65ドル(約9,800円)です。ヘッダピン付きは+1ドル。なお、記事執筆時点のステータスはCOMING UP SOON!です。

インターフェースは最低限ですがたいていの状況には対応できるだけの内容ですし、IoTサーバーだけでなく、USBストレージをつないでメディアサーバーに、なんてこともできる汎用性も備えています。

「Orange Pi Zero 2W」と違って内蔵ストレージはあるし、”Zero”スタイルSBCとしては高性能だし、この円高状況で8GB/64GBが1万円を切っているのは安いですし、最低価格は「Raspberry Pi Zero 2W」以下。
これで注目されない方がおかしいですね。というか販売開始したら普通に人気が出るんじゃないかな…

関連リンク

Radxa ZERO 3W 販売ページ:ALLNET.CHINA
Radxa ZERO 3W 公式製品ページ:Radxa
Radxa ZERO 3E 公式製品ページ:Radxa

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