変わり種SBCのKhadas「Edge」「Edge-V」がIndiegogoに登場。「Edge-1S」はRK3399Pro搭載

2018年11月5日、クラウドファンディングサイトのIndiegogoに、Khadasの変わったSBC(シングルボードコンピューター)「Edge」「Edge-V」「Edge-1S」が登場しました。

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スペック

model Edge Edge-1S Edge-V
メーカー Khadas
発売日 2018/11
価格 99ドル(2GB/16GB)
149ドル(4GB/32GB)
199ドル(4GB/128GB)
199ドル(4GB/32GB) 99ドル(2GB/16GB)
149ドル(4GB/32GB)
199ドル(4GB/128GB)
価格(日本円)
CPU Rockchip RK3399(6コア)
(2GHz A72 x2 + 1.5GHz A53 x4)
Rockchip RK3399Pro(6コア)
(2GHz A72 x2 + 1.5GHz A53 x4)
2.4TPOS NPU
Rockchip RK3399(6コア)
(2GHz A72 x2 + 1.5GHz A53 x4)
GPU Mali T864
メモリー 2GB LPDDR4(Basic)
4GB LPDDR4(Pro,Max)
サポートOS Android 8.1
Ubuntu 18.04
Debian 9.0
有線LAN × 1GbE x 1
Wi-fi 802.11 ac(2×2)
アンテナ付属
Bluetooth 4.1(Basic)
5.0(Pro,Max)
チップ AS6356S(Basic)
AS6398S(Pro,Max)
RTL8211FD
STM8S003
ストレージ 16GB eMMC(Basic)
32GB eMMC(Pro)
128GB eMMC(Max)
16GB eMMC(Basic)
32GB eMMC(Pro)
128GB eMMC(Max)
microSD
USB 3.0(Type-C) x 1
3.0 x 1
2.0 x 1
Type-C x 1(電源専用)
GPIO × 40pin x 1
映像 HDMI(2.0a 4K/60Hz)
DP(1.2 TYPE-C)
HDMI(2.0a 4K/60Hz)
DP(1.2 TYPE-C)
eDP x 1
DSI x 1
カメラ × MIPI CSI x 2
オーディオジャック ×
その他インターフェース 314pin MXM3 connector
FPC connector x 2
M.2 M-key
タッチパネルコネクタ(10pin)
消費電力 最大24W
電源 DC 5〜20V(Type-C)
82.0mm
奥行き 57.5mm
高さ 5.7mm 13.5mm
その他

特徴

EDGE

「Edge」シリーズは最初、314pinのMXM3コネクタを備えた無印の「Edge」から始まっています。
通常、キャリアボードに接続するタイプのSBCは、本体に端子を持たないものが一般的でしたが、「Edge」では本体にUSBとHDMI端子を持ち、スタンドアロンでも動作できるという、珍しい形態をしていました。

キャリアボード装着が前提のため、厚さはUSB端子の高さ分の5.7mmしかありません。
それでいて、USB3.0×2(片方はType-C)、USB2.0×1、HDMI、電源(Type-C)と、最低限必要な要素を押さえているのは素晴らしいの一言しか出てきません。

一つ前の記事で紹介した「Rock Pi 4」と同じようにUSB PDを採用して必要な電源を確保している上、USB3.0を2ポートともフリーにしている点も評価できます。

2018年11月7日、深センのSBC(シングルボードコンピューター)メーカーのRadxaが、Rockchip社のRK3399を搭載した「Ro...

インターフェース図です。MXM3コネクタがひときわ目を引きます。
裏側にFPCコネクタがあり、SDカードスロットやI2Sピンの付いたミニ拡張ボード(Edge-IO)を増設することができます。
MXM3コネクタの一部と共用のため、キャリアボード接続時にはFPCコネクタは使えないものと思われます。

こちらがキャリアボードの「KHADAS CAPTAIN」です。大きさは82mm×116mmなので、「Edge」2枚分ですね。
「Edge」本体に搭載されていなかったインターフェース・端子が網羅されています。
PCIeはM.2 M-Keyとなり、M.2 SSDを装着することができます。

「Edge」本体やリチウムポリマーバッテリーを搭載した状態だとこのようになります。

変わった要素としては表面の中央下部に十字キーボタンが2つ並んでいます。
これはオプションの5インチタッチパネル(とリチウムポリマー電池)を組み合わせるとゲーミングタブレット風になるというコンセプトだからです。

「Edge」にはストレッチゴールとしてケースが用意されています(出資35万ドル超で選択可、50万ドルで無料化)。
クーリングファン(オプション)を覆う形で装着するので、やや厚みが出ることになりますし、MXM3コネクタも使えなくなります。

EDGE-V

「Edge-V」は無印の「Edge」をベースに開発された、キャリアボード不要の一般的なSBCです。

端子の並びは前世代の「VIM2」を下地としたものになっています。

インターフェース図です。
必要な要素が全部詰まっている上、裏面のM.2ソケットは内向きに配置されています。
ただ、ボード自体の幅が82mmなので、2280サイズのM.2 SSDを挿入すると、ちょっとはみ出すことになると思われます。

「Edge-V」は今まで紹介してきたRK3399搭載機の中でも非常にすっきりした配置となっている上、USB3.0が2ポートともフリーなので使い勝手も良さそうです。

EDGE-1S

「EDGE-1S」は無印「Edge」のSoCを、RK3399からRK3399Proに変更したものです。

RK3399Proは、RK3399にNPU(Neural-Network Processing Unit)を加えたものです。
NPUとは機械学習やディープラーニングに特化したプロセッサで、RK3399Proではスマートビジョン(画像解析系)を含む各種AIアプリに向けて設計されている、となっています。

ニューラルネットワークを使用した画像解析の例で身近になりつつあるところでは、自動車のブレーキアシスト(人や壁を検知)や自動運転技術(人、自転車、道路の白線、道路標識など判別)などが挙げられます。
今後出てくるのはドローンの自動操縦あたりでしょうか。

ニューラルネットワーク専用のプロセッシングユニットの呼称はCPUやGPUのように定着した名称がなく、例えばAppleではNeural Engineと呼んでいます。

RK3399Proに搭載されるNPUの性能は2.4TOPS(Tera Operations Per Second)となっています。
「iPhone X」のA11プロセッサのNeural Engineの性能が600GOPS(Giga Operations Per Second)なので、その4倍ですね。

まとめ

「Edge」シリーズとオプションの価格をまとめると、以下となります。

・EDGE(Edge-IO、ヒートシンク付き)
 BASIC(2GB/16GB):99ドル
 PRO(4GB/32GB) :149ドル
 MAX(4GB/128GB) :199ドル

・EDGE-V(ヒートシンク付き)
 BASIC(2GB/16GB):99ドル
 PRO(4GB/32GB) :149ドル
 MAX(4GB/128GB) :199ドル

・EDGE-1S(Edge-IO、ヒートシンク付き)
 PRO(4GB/32GB) :199ドル
 PRO(4GB/32GB) :299ドル(デベロパーキット)

・オプション
 ヒートシンク:9ドル
 Edge-IO:9ドル
 クーリングファン:14ドル
 24W電源アダプタ(Type-C、1mケーブル付き):14ドル
 IMX214 1300万画素カメラアダプタ:19ドル
 リチウムポリマーバッテリー(7.4V、2000mAh):19ドル
 CAPTAINキャリアボード:39ドル
 5インチFHD液晶:39ドル

「Edge」は2018年7月下旬に発売が予告され、がじぇっとりっぷでも一度紹介しています。

SBC(シングルボードコンピューター)メーカーの一つであるKhadasが、Rockchip社のRK3399を搭載した変わったSBC「Edge...

無事にファンディングにこぎつけて一安心ですが、ファンディングページを見る限りでは、ちょっと雲行きが怪しくなっています。
「Edge」シリーズの目標額は5万ドルなのですが、記事執筆時点(2018年11月9日)では14,000ドル弱と、3割にも達していません。

モノは悪くないのでもうちょっと伸びてもいいと思うのですが…
クラウドファンディング製品にしてはちょっと価格が高いというのもありますが、ファンディングページがとにかく見づらいのが一番の原因じゃないかと思っています。

「Edge」「Edge-V」「Edge-1S」の話が入り混じっていてとりとめのない印象を受ける上、強調が多すぎて読みづらいです。
「教科書の半分に赤線が引かれている」といえば何となく通じるでしょうか。
また、価格のまとめも分かりづらく、しっかり読み込まないと上記の価格まとめを作れませんでした。

本当、モノはいいのでなんとか伸びてファンディング成功して欲しいですね。
なお、ファンディング終了は2018年12月20日、発送は2019年1月予定です。

関連リンク


Khadas VIM2 (amazon)

Khadas Edge, RK3399Pro Hackable & Expandable SBC – INDIEGOGO
KHADAS EDGE – Khadas公式サイト
Edge Documentation – ドキュメント