2019年2月22日、ドスパラを運営する株式会社サードウェーブは、Atom x7-Z8700を搭載したスティック型PC「Diginnos Stick DG-STK4C」を発売しました。
スペック
※先代の「DG-STK4D」を比較として併記します。
メーカー | Diginnos(ドスパラ) | |
型番 | DG-STK4C | DG-STK4D |
価格 | 14,800円(税別) | 19,800円(税別) |
発売日 | 2019/02 | 2017/02 |
幅 | 123mm | |
奥行き | 59mm | |
高さ | 23mm | |
重さ | 95g | |
OS | Windows 10 Home | |
CPU | Atom x5-Z8700 | Atom x5-Z8550 |
CPU世代 | CherryTrail | |
Passmark値 | 1898 | 1837 |
ベース周波数 | 1.6GHz | 1.44GHz |
バースト周波数 | 2.4GHz | 2.24GHz |
グラフィックチップ | 第8世代HD | HD 400 |
コア/スレッド数 | 4C4T | |
TDP | 4W | |
メモリ | 4GB | |
メモリ規格 | DDR3L | |
ストレージ | 32GB eMMC | |
USB2.0(外部) | – | |
USB3.0(外部) | 2(3.0) | |
USB type-C | – | |
SDカード | microSDXC(〜64GB) | |
LAN | – | |
Wi-fi | 802.11ac(1×1) | |
Bluetooth | 4.0 | |
HDMI | ○ | |
4K対応(HDMI) | 4K/30Hz | |
DisplayPort | – | |
4K対応(DP) | – | |
オーディオジャック | – | |
S/PDIF | – | |
その他端子 | – | |
Optaneメモリ対応 | – | |
最大消費電力 | ||
電源 | 5V/3A(microUSB) | |
ノイズレベル | ||
VESA | ||
付属品 | HDMI延長ケーブル マカフィー・リブセーフ(12ヶ月)製品版 | |
その他 |
特徴
「DG-STK4C」は、2016年7月に発売された「DG-STK4S」、2017年2月に発売された「DG-STK4D」の後継となります。
外観は全く変わらず、スペック上もCPU以外は共通となっています。
何故か型番が若返っている(S→D→C)のは謎ですが…
「DG-STK4C」に搭載されるCPUはAtom x7-Z8700で、CステッピングからDステッピングに変更されたAtom x7-Z8750と合わせてAtom系の最上位となります。
Atom x7-Z8700搭載機といえば、「Surface 3」「GPD Pocket」「GPD Win」辺りが有名どころでしょうか。
クラウドファンディングでもAtom x7-Z8700/Z8750を搭載したスティック型PCが登場したことがあります。
ドスパラでも過去に缶ジュースPCこと「Diginnos DG-CANPC」でAtom x7-Z8700が採用されています。
CPUとしての性能は、シングル性能は高くないけれどもマルチコア性能はそこそこ、と言ったレベルです。
CPU | Atom Z8700 | Atom Z8350 | Atom Z8500 | Atom Z8550 | Celeron N4000 | Celeron N4100 |
世代 | CherryTrail | CherryTrail | CherryTrail | CherryTrail | GeminiLake | GeminiLake |
コア/スレッド | 4 / 4 | 4 / 4 | 4 / 4 | 4 / 4 | 2 / 2 | 4 / 4 |
動作周波数 | 1.6GHz | 1.44GHz | 1.44GHz | 1.44GHz | 1.1GHz | 1.1GHz |
バースト周波数 | 2.4GHz | 1.92GHz | 2.4GHz | 2.4GHz | 2.6GHz | 2.4GHz |
グラフィック | Gen8 | Gen8 | Gen8 | HD 400 | UHD 600 | UHD 600 |
TDP | 4W | 4W | 4W | 4W | 6W | 6W |
passmark | 552 / 1898 | 417 / 1269 | 505 / 1695 | 556 / 1837 | 1090 / 1465 | 1001 / 2333 |
geekbench | 1078 / 3001 | 850 / 2191 | 1012 / 2742 | 1019 / 2975 | 1857 / 3125 | 1745 / 4917 |
Atom x5-Z8350の1.5倍、Atom x5-Z8500の1割増し、Atom x5-Z8550とは数%差といったところです。
最近のミニPCに搭載されることの多い、GeminiLake世代のCeleron N4000(2コア2スレッド)と比べると、マルチ性能では勝っていますが、シングル性能は半分強という低さになっています。
同じ4コアのCeleron N4100には圧倒的に負けてますね。
とはいえ「GPD Win」に採用されていたことからも分かるように、軽いゲーム程度ならこなせる性能はあり、スティックPCの用途(ネットサーフィンや軽い事務仕事)としては十分な性能があると言えます。
内部はヒートシンクに小型のファンが組み込まれており、しっかり排熱ができるようになっています。
ただこの画像、明らかに使い回しなんですよね…
技適番号「003-150155」で検索すると、認定日が平成27年9月2日で、明らかに「DG-STK4S」向けなんですよね。というか、「DG-STK4S」で検索したら、同じ技適番号でしたし…
というわけで、Wi-fiモジュールなどを含め、CPU以外の部分は「DG-STK4S」から変わっていないと思われます。
上記を前提として、「DG-STK4S」の画像をもとに外観を見ていきます。
インターフェースはUSB3.0×2、microUSB(給電専用)×1、microSDXCスロット(max64GB)×1となっています。
バッテリー非搭載で、microUSBは常時給電用となるので、インターフェースに数えないほうがいいかもしれません。
アンテナは1本で、802.11ac(1×1)対応です。最大433Mbpsですね。
…まぁ、高速環境が必要なユーザー802.11ac wave2(2×2、最大1.73Gbps、実測950Mbps)な「DG-STK5S」を選ぶでしょう。
上部は穴あきに見えて、実はHDMI端子の上とスイッチ横、ファンの周りしか開いていません。
ヒートシンクの形状から見るに、この方がうまく空気の流れを作れるのかもしれません。
底面側も一部穴は開いていますが、あまり冷却に寄与しているようには見えないですね。
まとめ
「DG-STK4C」の価格は税別14,800円と、「DG-STK4D」発売時の税別19,980円よりも5000円安くなっています。
すでに主流がGeminiLake世代に移っているとはいえ、安いと言える価格です。
「DG-STK5S」の税別26,800円に比べるとほぼ半額なので、グラフィックとWi-fiに不都合がない場合は「DG-STK4C」のコストパフォーマンスは抜群です。
ただ、現在のところ製造終了のアナウンスがないとはいえ、IntelがAtom x7-Z8700を新規に製造しているとは思えないので、ドスパラがすでに確保している分がなくなり次第、完売になるんじゃないかと思います。
数カ月後に「Atom x7-Z8750版」が出る可能性もないとは言えませんが、食指が動いた方は早めに決断するのが吉でしょう。
問題があるとすれば、スティック型PC用ドッキングステーション「DG-STKDOC」がすでに販売終了していることでしょうか…
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