2019年2月19日、SBC(シングルボードコンピューター)メーカーのfriendlyarm(FriendlyELEC)は自社製品「NanoPi M4」用のHAT(Hardware Attached on Top、拡張基板)となる「4x SATA HAT for NanoPi M4」を発売しました。
スペック
モデル名 | 4x SATA HAT for NanoPi M4 |
価格 | 25ドル |
コントローラー | Marvell 88SE9215 4port SATA I/O Controller |
USB | 2.0 x2(pin) |
電源 | DC 12V/2A (3.5インチHDD×1、または2.5インチ HDD×4、 3.5インチHDD時は12V/5A) |
電源入力 | 5.5×2.1mm DCジャック 5566-04Aコネクタ |
電源出力 | 5V(最大8A) |
対応ボード | NanoPi-M4 |
対応OS | FriendlryCore 18.04(64bit) FriendryDesktop18.04(64bit) Lubuntu 16.04(32bit) |
幅 | 65mm |
奥行き | 56mm |
重さ | 33.48g |
付属品 | SATA 電源ケーブル SATAケーブル×2 ヒートシンク スペーサー ネジ一式 |
特徴
「4x SATA HAT for NanoPi M4」は名前の通り、「NanoPi M4」にSATAを4ポート追加する拡張基板です。
本体となる「NanoPi M4」の詳細については下記記事をご参照ください。

簡単に言うと、インターフェース端子の位置がRaspberry Pi互換である、Rockchip RK3399搭載SBCです。
USBハブチップを搭載しており、USB3.0が4ポートあることと、2GBモデルで65ドルという安価さが特徴です。
RK3399はPCIe(2.0 x4)を持っているのですが、「NanoPi M4」はピンヘッダという形で提供しています。
公式ページでの説明では用途(拡張インターフェース)としてイーサネット、Wi-fi、USB、SATAを挙げていましたが、どうやって使えばいいのかわからない状態でした。
PCIeの使い方というのはRK3399搭載機の特色の一つ(と、がじぇっとりっぷは思っている)ので、使いようのない状態というのは非常にもったいなかったのですが、ようやく使えるようになりました。
「4x SATA HAT for NanoPi M4」の基板上には「Marvell 88SE9215」というSATAコントローラーが搭載されています。
PCIeスロット用のSATAボードなんかに使われます。
上記のチップスペック表の一番右ですね。
RAIDもAES暗号化もサポートしない、「88SE92」シリーズの中では下位グレードとなるチップです。
他に基板上には4つのSATAポート、ペリフェラル4ピンの電源ポート、2つのUSB2.0ピンヘッダが並んでいます。
電源入力は12Vで、DCジャックと4ピンのどちらかを選ぶことができます。
内部で12V→5V変換をしているとのことですが、このボードから「NanoPi M4」本体への電源供給ができるのかは記載がありません。
40ピンのGPIOは貫通しているだけなので、そのまま使えます。
「NanoPi M4」に搭載するとこんな感じになります。
ここまできたら基板の色を青で統一しても良かったんじゃ…
パッケージ内容です。
SATAケーブルと電源は2台分しかありません。
4台フルで搭載するときは別途購入が必要みたいです。
まとめ
ようやく「NanoPi M4」をフル活用させることができるようになる「4x SATA HAT for NanoPi M4」は、価格も手頃な25ドル(約2,770円)となります。
独自設計にもかかわらず通常の拡張カードと変わらない価格帯で、かつ付属品までついてくることを考えれば、かなり頑張っています。
購入は単品でもできますが、すでに「NanoPi M4」の購入オプションの中にも入っています。
今のところオンボードで4ポートSATAを搭載するRK3399機はないので、自作NASを構築する場合の第1候補になるんじゃないでしょうか。
今後、この調子でイーサネットボードやUSBボードなどが増えてくれると嬉しいですね。
関連リンク
変換名人 SATA(15ピン)電源変換4分岐ケーブル IDEP-SPR/4 (amazon)
4x SATA HAT for NanoPi M4 – FriendlyELEC
NanoPi M4 – FriendlyELEC
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