これは気になる。FriendlyELEC「NanoPi M4」はRK3399搭載でラズパイ互換インターフェース

2018年8月24日、SBC(シングルボードコンピューター)やミニボードのメーカーであるFriendlyELECより、ラズパイフォームファクターながらRockchip RK3399を搭載する「NanoPi M4」が発売されました。

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スペック

model NanoPi M4 Pi3 Model B+
メーカー FriendlyElec Raspberry
発売日 2018/08 2018/03
価格 65ドル(2GB)
95ドル(4GB)
35ドル
価格(日本円) 4860円
CPU Rockchip RK3399(6コア)
(A72 x2 + A53 x4)
BCM2837B0(1.4GHz 4コア)
GPU Mali-864 MP4 VideoCore IV 400MHz
メモリー 2GB/4GB LPDDR3-1866 1GB LPDDR2-900
サポートOS Android 7.1.2
Lubuntu 16.04
FriendlyCore 18.04
FriendlyDesktop 18.04
Linux(Debian、Fedora、Arch)
RISC OS
Windows 10 IoT Core
有線LAN 1GbE x 1 1GbE x 1
Wi-fi 802.11 ac 802.11 ac
Bluetooth 4.1 4.2
チップ RK808-D LAN7515
Cypress CYW43455
ストレージ eMMC
microSD(〜128GB)
microSD
USB 3.0 x 4 2.0 x 4
GPIO 40pin x 1
24pin x 1
40pin x 1
映像 HDMI(2.0a 4K/60Hz)
MIPI-DSI
HDMI(1.4 1080p/60Hz)
カメラ MIPI-CSI x 2
オーディオジャック
その他インターフェース serial(pin) コンポジットビデオ/音声出力
消費電力 7W
電源 microUSB DC 5V/3A microUSB 5V/2.5A
85mm 85.6mm
奥行き 56mm 56.5mm
高さ 17mm
その他

特徴

「NanoPi M4」はインターフェース端子類の配置がRaspberryPiとほぼ同じになった、ラズパイフォームファクターなSBCです。
ラズパイサイズ(クレジットカードサイズ)でRockchip RK3399を搭載したSBCはこれまで96boards「rock960」、Khadas「Edge」を紹介していますが、ラズパイ互換は初めてとなります。

インターフェースの配置はほぼ同じですが、(当たり前ですが)中身は全く違っているというか、より洗練されています。
例えばSoC(CPU)は裏面にありますし、GPIOピンはラズパイと同じ40pinの他に24pinが搭載されています。

24pinにはUSB2.0とPCIe、電源が割り当てられています。
用途として1GbE/10GbEやSATAなどが挙げられていますが、USBはともかくピンヘッダからPCIeを引き出すアイテムって見たことないです…

SoCたるRK3399が裏面にあることで、「NanoPi M4」では巨大なヒートシンク(別売)を取り付けることができます。
処理能力の高さに伴う発熱からすると仕方のないことですが、インターフェース互換はあってもケースの流用は諦めたほうがいいでしょう。

また、USBはラズパイでは2.0×4だったものが3.0×4になっています。
LANポートは「RaspberryPi 3 B+」と同じ1GbEですが、「RaspberryPi 3 B+」は内部接続がUSB2.0なので実測300Mbps程度となっています。
「NanoPi M4」の実測は記載されていませんが、これまでの例からすると900Mbpsくらいは出るんじゃないかと思います。

ストレージはmicroSDとeMMCです。
通常、eMMCモジュールはチップにソケットがついたような形状ですが、繊細で端子に高い電圧が触れると壊れますし、USB感覚で抜き差ししても簡単に壊れます。

「NanoPi M4」のeMMCモジュールはピンソケット付きのものになるため、基板上の専有面積を大幅に減らすとともに、不意な端子の接触も防いで抜き差し耐性を上げるという、一石三鳥のうまい実装じゃないかと思います。

ちなみにレイアウトですが、2GBメモリと4GBメモリでメモリ周りが異なっています。

そしてがじぇっとりっぷ的にはこれが一番大きいのですが、電源がmicroUSBとなっています。
RK3399は消費電力が大きく、これまでは12V入力が必要でした。
最近になってようやくKhadas「Edge」やLibre Computer「Renegade Elite」といったUSB PD(Type-C端子で5〜20V入力)搭載機が出てきましたが、microUSBは初めてです。

仕様表では5V/3A(他のSBCでは12V/2Aなので本当に足りるのか不安ですが)となっているため、これを信じるならばRaspberryPiなどで使っていた電源がそのまま使えるということです。
ひとつ数千円から高くても1万円前後というSBC界隈において、電源アダプタに対する出費の割合は結構大きなものとなるので、こういうところで互換性があるのはとても良いことだと思います。

OSはAndroid 7.1.2、Lubuntu 16.04、FriendlyCore 18.04、FriendlyDesktop 18.04となっています。
FriendlyCoreはUbuntu Core 18.04からX Desktopを除いたもの、FriendlyDesktopはUbuntu 18.04をベースに軽量化したものとなります。

まとめ

USB3.0が4ポートあったり、ネットワークがGbEに802.11 acだったり、eMMCがあったりと、ラズパイユーザーにとって欲しかった要素がつめ込まれた「NanoPi M4」ですが、価格もかなり抑えられています。

さすがに「RaspberryPi 3 B+(1GBメモリ)」の35ドルには及びませんが、2GBメモリで65ドル、4GBメモリで95ドルという価格はRK3399搭載機の中では「RockPro64」(2GB:60ドル、4GB:80ドル)に次ぐ安さとなっています。

ヒートシンクは6.99ドル、eMMC(8GB)は9.99ドル、電源アダプタ(5V/4A)は8.99ドルと、周辺アイテムまで含めるとそこそこの値段になってしまいますが、そこは他のSBCでも同じです。
むしろヒートシンクなんかは専用品なのに780円程度というのは安いと思います。

ラズパイ互換というか、上位互換ともいうべき「NanoPi M4」は、ラズパイの処理能力に物足りなさを感じていた層には気になるひと品となるんじゃないでしょうか。

関連リンク


Raspberry Pi 3 Model B+ スターターセット BASIC (amazon)

NanoPi M4 – FriendlyELEC
NanoPi M4 – wiki