順当な進化。 Khadas「VIM3」はAmlogic S922Xを搭載した「VIM2」の後継機

2019年5月13日、SBC(シングルボードコンピューター)メーカーのKhadasは、Amlogic S922Xを搭載した「VIM3」を発表しました。

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スペック

比較のために同社の別シリーズとなる「Edge-V」と、前世代にあたる「VIM2」を併記します。

model VIM3 VIM2 v1.4 Edge-V
メーカー Khadas
発売日 2019/03 2018/10
価格 99.9ドル(Basic)
119.9ドル(Pro)
139.9ドル(Max)
109ドル(2GB/16GB)
149ドル(4GB/32GB)
229ドル(4GB/128GB)
価格(日本円)
CPU Amlogic S922X(6コア)
(A73 x4 + A53 x2)
Amlogic S912(8コア)
(1.5GHz A53 x8)
Rockchip RK3399(6コア)
(1.8GHz A72 x2 + 1.4GHz A53 x4)
GPU Mali G52 MP4 Mali T820 MP3 Mali T864
メモリー 2GB LPDDR4(Basic)
4GB LPDDR4(Pro)
2GB DDR4(Basic)
3GB DDR4(Pro,Max)
2GB LPDDR4(Basic)
4GB LPDDR4(Pro,Max)
サポートOS Android 7.1
Google Fuchsia OS
Ubuntu 16.04
LibreELEC 8.9
Android 8.1
Ubuntu 18.04
Debian 9.0
有線LAN 1GbE x 1 ×
Wi-fi 802.11 ac(2×2)
アンテナ付属
Bluetooth 5.0 4.1(Basic)
5.0(Pro,Max)
4.1(Basic)
5.0(Pro,Max)
チップ AP6398S
KXTJ3-1057
STM8S003
H5120NL
RTL8211FD
AS6356S(Basic)
AS6398S(Pro,Max)
STM8S003
AS6356S(Basic)
AS6398S(Pro,Max)
RTL8211FD
ストレージ 16GB eMMC(Basic)
32GB eMMC(Pro)
microSD
16GB eMMC(Basic)
32GB eMMC(Pro)
64GB eMMC(Max)
microSD(〜128GB)
16GB eMMC(Basic)
32GB eMMC(Pro)
128GB eMMC(Max)
microSD
USB 3.0 x 1
2.0 x 1
2.0 x 1(Type-C)
2.0 x 2
2.0 x 1(Type-C)
3.0 x 1
2.0 x 1
Type-C x 2
GPIO 40pin x 1 40pin x 1
20pin x 1(Pogo Pads)
7pin x 1(Pogo Pads)
40pin x 1
映像 HDMI(2.1 4K/60Hz)
DSI x 1(FHD)
HDMI(2.0a 4K/60Hz) HDMI(2.0a 4K/60Hz)
DP(1.2 TYPE-C)
eDP x 1
DSI x 1
カメラ × × MIPI CSI x 2
オーディオジャック × × ×
その他インターフェース IR receiver
M.2 (PCIe 2.0)
IR receiver
RTC battery
M.2 M-key
消費電力
電源 DC 5〜20V(Type-C) DC 5〜9V/3A(Type-C) DC 5〜20V(Type-C)
82.0mm 82.0mm 82.0mm
奥行き 58mm 57.5mm 57.5mm
高さ 11.5mm 11.5mm
その他 3軸加速度計
NPU(2.5TOPS)

特徴

「VIM3」はSoCとして、以前紹介したHardkernel社の「ODROID-N2」と同じAmlogic S922Xを搭載しています。

2019年2月13日、SBC(シングルボードコンピューター)の開発を手掛ける韓国Hardkernel社が、公式フォーラム内でAmlogic社...

S922Xはハイエンド家電向けとして開発された経緯からTV Boxでの採用が進んでおり、Ugoos「AM6」やBeelink「GT-King」など搭載製品も出てきています。

性能としてはシングルスレッド・マルチスレッドともにRockchip RK3399よりちょっと上くらいですが、GPUはちょっと下になるようです。
ベンチマークによって逆転している場合もありますし、サンプル数が少ないので、はっきり上だと断言するには微妙なところですが。

前世代となるAmlogic S905Xとの比較だと、4割から5割程度の性能アップとなるようです。

Benchmark results for a Droidlogic galilei with an ARM Amlogic processor.

性能はいいのですが、それ以外の点ではRK3399に劣る面も多いのがS922Xです。
RK3399との差に、以下のような点が挙げられます

・eDPがない
・USB Type-CはUSB2.0止まり(RK3399はUSB 3.0 with DP)
・MIPI-DSIが1チャンネルのみな上、フルHDまで(RK3399はデュアルチャンネル)
・PCIeが1レーンしかないので8Gbpsとまり(RK3399は4レーン)

S922Xについて詳細を知りたい場合はデータシート(※pdf)を見るのが一番です。(というか、Confidentialと書かれたデータが公開されてていいんでしょうか…)

また、「VIM3」にはNPUも組み込まれていて、性能は2.5TOPSとのこと。
TOPSは”Tera Operations Per Second”とか”Trillion Operations Per Second”とか書かれますが、要は1TOPS=1兆回の整数演算ということになります(よく使われるFLOPSは浮動小数点演算)。

「VIM3」を真上から見たところです。
チップやら抵抗やらが整然と並んでいます。

左側にはWi-fiチップ、その横に逆さまとなったRealtekの蟹さんチップ(RTL8211FD)が有線LANのチップです。
蟹さんチップの上がシグナルトランスです。
S922X下がSumsungのメモリ、その右がSumsungのeMMCチップですね。
メモリは1チップじゃないと思うので、裏面にもあるものと思われますが、裏面の画像はありません。
右側の縁に3つ並んでいるのはPower/Func/Resetボタンです。

こちらは「VIM2」のものになりますが、チップの配置も含めそっくりです。抵抗などの並びは「VIM3」の方が整然としています。
ちなみに奥行き(画像の縦の長さ)が「VIM2」は57.5mm、「VIM3」は58mmとなっていましたが、本当に0.5mmの差があるんでしょうか…?

「VIM3」を斜めから見た図です。
端子の並びは「VIM2」と同じように見えます。
「VIM3」ではUSB3.0がありますが、M.2(PCIe)との排他利用になるようです。

KhadasのSBCはLANポートが基板に埋め込まれるような形となって高さが抑えられているのが特徴なのですが、「VIM3」にも受け継がれていることが分かります。

まとめ

「VIM3」は「VIM2」の正統進化版と言えます。
裏面の画像がないのが残念ですが、裏にはM.2スロットがあります。
NVMe対応ということで、PCIe接続のM.2 SSDが使えるのですが、1レーンしかなく8Gbps(=1GB/s)のため、速度を十分には発揮できない点に注意です。

気になる価格は未公表です。
「ODROID-N2」が64.95ドル(2GB)、81.95ドル(4GB)と脅威の安さを叩き出しているので、100ドルは切ってほしいなぁと願うところです。
まぁ、「VIM2」や「Edge」の例からすると、また2GBモデルで99ドル(約10,900円)になるんじゃないかなぁと。

関連リンク


Khadas VIM2 MAX (amazon)

VIM3 – Khadas
Khadas VIM3 is launching soon! – Khadas forum
S922Xベンチマーク – Geekbench Browser