これが最後か? 「Islay Canyon」はWhiskey Lake+RadeonなNUC

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2019年10月4日、Intelは第8世代のWhiskey Lakeと、AMDのRadeon 540Xを組み合わせたNUCキット「Islay Canyon」を発売いたしました。

販売サイト(NUC8i5INHX):TsukumoPCワンズビックカメラ
販売サイト(NUC8i7INHX):PCワンズビックカメラ

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モデル

モデルOSCPUメモリストレージ価格
NUC8i5INHXCore i5-8265U8GB16GB Optane67,100円
NUC8i7INHXCore i7-8565U8GB16GB Optane83,400円

スペック

※先代にあたる「Crimson Canyon(NUC8i3CYSM)」のスペックを併記します。

メーカーIntel
型番NUC8i5INHXNUC8i7INHXNUC8i3CYSM
価格67,100円83,600円574ドル
発売日
117mm
奥行き112mm
高さ51mm52mm
容量0.67L0.68L
OSWindows 10 Home
CPUCore i5-8265UCore i7-8565UCore i3-8121U
CPU世代Whiskey LakeCannon Lake
Passmark値2135 / 79972344 / 89071654 / 4802
ベース周波数1.6GHz1.8GHz2.2GHz
バースト周波数3.9GHz4.6GHz3.2GHz
グラフィックチップRadeon 540(2GB GDDR5)
コア/スレッド数4C / 8T2C/4T
TDP15W15W
チップセット
メモリ8GB LPDDR3-18668GB LPDDR4-2666
メモリスロット×
メモリ最大
ストレージ16GB Optane1TB HDD
SATAポート数1(<9mm)
M.21(SATA/NVMe x4)
mSATA
USB2.0(内部)2
USB2.0(外部)
USB3.0(内部)
USB3.0(外部)Front x 1(Gen2)
Rear x 2(Gen2)
Front x 2(Gen1)
Rear x 2(Gen1)
USB type-CFront x 1(Gen2)
SDカードSide (SDXC)
LANRear 1GbE x 1
Intel i219-V
Wi-fi802.11ac(2×2)
Intel AC-9560
Bluetooth5.0
D-Sub
DVI
HDMIRear x 1(2.0b)Rear x 2(2.0b)
4K対応(HDMI)4K/60Hz
DisplayPortRear x 1(1.4,mini)
4K対応(DP)4K/60Hz
シリアルポート
S/PDIF
オーディオジャックFront x 1
サウンドチップ
光学ドライブ
PCI-Eスロット
eSATA
赤外線
Optaneメモリ対応
最大消費電力
電源90W / 19V
ノイズレベル
VESA75mm,100mm
付属品電源アダプタケーブル無
VESAマウントキット
VESAマウントキット
その他

特徴

「NUC8i5INHX/NUC8i7INHX」は前述の通り、Whiskey LakeとRadeon 540Xの組み合わせを搭載しています。
といっても先日生産終了が発表された、AMDグラフィックチップ内蔵のKabyLake-Gとは違って、dGPUとしての搭載です。
Intel CPU+AMD dGPUの組み合わせは初めてではなく、「Crimson Canyon」という先例があります。

「Islay Canyon」の名前自体は昨年リークされたロードマップにも登場しており、そこにもWhiskey Lake+Radeon 540X(discrete)と明記されています。

IntelのCompute Module、Compute Card、NUCのロードマップがリーク。知らない開発コードがいっぱい

リーク情報では2019年1Qリリースとなっていますが、実際には海外で2019年7月の発売とちょっと遅れています。
日本での発売が遅れるのは・・・まぁ・・・いつものことなので・・・うん。

「Islay Canyon」は完成キットと自作キットがあり、国内では自作キットの「NUC8i5INHX」と「NUC8i7INHX」の2モデルが発売されました。
完成キットと自作キットの違いはOSとストレージの有無だけで、メモリはついてきます。

CPUはCore i7-8565UかCore i5-8265Uです。
「Crimson Canyon」は初の10nmプロセスCPUであるCore i3-8121U(Cannon Lake)との組み合わせでしたが、「Islay Canyon」では普通に14nmプロセスCPUです。

GPUは「Crimson Canyon」と同じRadeon 540X(2GB GDDR5)です。
性能を明確に比較しているベンチマークは見当たりませんでしたが、いくつかのベンチマーク結果を総合すると、GeForce MX130/230以上、GeForce MX150/250以下くらいになるようです。

メモリはLPDDR3-1866の8GBが搭載されています。先代の「Crimson Canyon」はDDR4-2666だったので、退化しています・・・その上、オンボードのようで増設不可となっています(この点は「Crimson Canyon」も同じですが)。

変わったところで16GBのOptane Memoryが標準で搭載されています。
Optane Memoryは2017年に登場したもので、NANDメモリーよりも高速かつ低遅延な「3D XPoint」を使用した小容量のSSDをHDDのキャッシュ代わりに使って高速化する技術です。
そもそも高速なM.2 SSDの普及とともにあっさり消えるかと思ったのですが、寿命の短いQLC NANDと組み合わせたハイブリッドSSDが登場したりと、地味に継続しています。

ストレージは9mmまでの2.5インチとM.2 SSD(SATA/PCIe x4 両対応)が各1台づつ搭載できます。
Optane Memoryを外してM.2 SSDに差し替えられるのか、もしくはそもそもこのM.2スロットにOptane Memoryが刺さっているのかは不明です。

インターフェースです。
「Crimson Canyon」ではType-A x4だったのが、Type-A x3+Type-C x1になりました。地味にUSB3.2 Gen2になっており、最大10Gbpsでのやりとりが可能となりました。残念ながらType-Cは非Thunderbolt3です。
背面もHDMI x2がHDMI+miniDPになっています。
SDカードスロットはサイドにあります(TOP画像に映っています)。

まとめ

「Islay Canyon」はAMD GPUとの組み合わせやインターフェースの並びから、「Crimson Canyon」の後継と推測されます。
「Crimson Canyon」はロードマップからも名前が消えた、”いなかった子”扱いを受けているので、「Islay Canyon」も同じことにならないかちょっと心配です。
電源アダプタケーブルが同梱されないとか、どことなくその兆候が・・・

また、「Crimson Canyon」は10nmプロセス採用、初のAMD dGPUなど実験的というかエポックメイクというか、製品の存在そのものに意味があったのに対し、「Islay Canyon」はそういった要素が薄れています。
うがった見方をすると、IntelとAMDのつながりを残すための政治的要因から生まれた製品じゃないかと思えます(別にこれがなくてもつながりが消えたりはしないでしょうが)。

なお、NUCのロードマップ上では「Islay Canyon」以降のRadeon搭載NUCはなく、PCIeスロット搭載に移行するようです。

そんな、なんだか不遇な立場になりそうな「Islay Canyon」の価格は、「NUC8i5INHX」が税込67,100円、「NUC8i7INHX」が税込83,600円です(店舗によって上下あり)。

関連リンク


Intel NUC8I3CYSM(Crimson Canyon)

Products formerly Islay Canyon:Intel

INTEL NUC8i5INHX:Tsukumo
NUC8I5INHX:PCワンズ
INTEL NUC8i5INHX:ビックカメラ

NUC8I7INHX:PCワンズ
INTEL NUC8I7INHX:ビックカメラ

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