2019年10月8日、SBC(シングルボードコンピューター)メーカーのFriendlyElec(FriendlyARM)のwikiに、「NanoPi Neo2 Black」なるSBCが追加されました。
発売されたら記事にしようと思いながらも一向に発売される気配がないので、先に記事にしてしました。
2019年11月29日追記:発売開始しました。ケースがつくなど、要素が増えたので別記事にしています。
スペック
※比較のために「NanoPi Neo2」を併記しています。
model | NanoPi NEO2 Black | NanoPi NEO2-LTS |
メーカー | FriendlyElec | |
発売日 | 2019/? | 2017/07 |
価格 | 19.99ドル(512MB) 29.99ドル(1GB) | |
価格(日本円) | ||
CPU | AllWinner H5 (4コア) (1.2GHz A53 x4) | |
GPU | Mali-450 MP4 | |
NPU | – | |
メモリー | 512MB DDR3 1GB DDR3 | |
サポートOS | Ubuntu-Core Friendly-Core FriendlyWrt | |
有線LAN | 1GbE x 1 | |
Wi-fi | × | |
Bluetooth | × | |
チップ | RTL8211E | |
ストレージ | eMMC microSD | microSD |
USB | 2.0 x 1 | |
GPIO | 10pin x 1 6pin x 1 | 24pin x 1 12pin x 1 |
映像 | × | |
カメラ | × | |
オーディオジャック | △(pin) | |
その他インターフェース | serial(pin) | |
消費電力 | ||
電源 | microUSB 5V/2A | |
幅 | 40mm | |
奥行き | 40mm | |
高さ | ||
その他 | 重さ16.37g |
特徴
「NanoPi Neo2 Black」はwikiには”NanoPi NEO2 Black is another fun board(お楽しみボード)”と書かれています。
名前からしてベースは「NanoPi Neo2」となっています。スペック表の上では差は少ないように見えますが、実際はほぼ新設計となっています。
SoCはクアッドコアのARM Cortex-A53なAllWinneer H5です。
40mm角サイズのSBCはCortex-A7アーキテクチャを採用することが多く、他にはRockchip RK3308(4コア Cortex-A35)を搭載した「Rock Pi S」などがあります。
それぞれのアーキテクチャが発表されたのは、Cortex-A7は2011年10月、Cortex-A53は2012年10月、Cortex-A35は2015年11月です。古く見えますが、SBC(というか組み込み系)は実績のある”枯れた”技術を好むため、未だに現役です。
Cortex-A35はCortex-A53の80%~100%程度の性能で7割弱の消費電力と結構優秀なのですが、採用SoCがまだ少なく、いまだ主流はCortex-A7とCortex-A53です。
つまり、「NanoPi Neo2 Black」は40mm角SBCの中では高性能ということです。
インターフェースです。
比較のために、「NanoPi Neo2」(青い方)も載せています。
こうしてみると、似ているようでまったく違うものということが分かると思います。
メモリは512MB(4Gbit)チップが表と裏に1枚づつ付いています。メモリの位置が変更され、GPIOが一部削られています。
スペック表では512MBモデルがあるように書かれていますが、その場合はどうなるんでしょうね?
他辺のGPIOは一部がeMMCソケットに変わりました。
これによってGPIOが24ピン+12ピン+4ピン(audio)+4ピン(UART)という構成から、10ピン+6ピンに大幅減となりました。
あと地味にLANチップが表から裏に移動しています。
・・・やっぱりもう、これは別物ですよね。
「NanoPi Neo2」はブートストレージの選択肢がmicroSDしかなく、速度面と耐久性の両方に問題があったので、eMMCが追加されたのはありがたいですね。
wikiの内容は妙に充実していて、OSのインストール手順からUSB Wi-fiのセットアップ、dockerのインストールまで掲載されています。
対応OSはUbuntu CoreベースのFriendry-Coreと、OpenWrtベースのFriendlyWrtとなっています。
他にもDebian / Ubuntu / OpenWrt / DietPi などもいけるようです。
まとめ
「NanoPi Neo2 Black」は記事執筆現在、未発売となっています。
一応wikiは更新されているので、発売予定はあるものと思われます。
「NanoPi Neo2」の1GB版が29.9ドル(約3,230円)なので、だいたいこのくらいの価格になるでしょう。
なお、eMMCは64GBが28.95ドルで売られています。
もともとの「NanoPi Neo2」が2017年からのロングセラーなので、「NanoPi Neo2 Black」も発売されたら細く長く売れるんじゃないでしょうか。
関連リンク
NanoPi Neo2 Black:FriendlyARM wiki
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