2019年12月12日、FriendryElec(FriendryARM)は2017年7月発売の「NanoPi NEO Plus2」の設計を一部変更した”V2.0″を発売しました。
スペック
model | NanoPi NEO Plus2 v2.0 |
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メーカー | FriendlyElec |
発売日 | 2019/12 |
価格 | 29.00ドル |
価格(日本円) | |
CPU | AllWinner H5 (4コア) (1.2GHz A53 x4) |
GPU | Mali-450 MP |
NPU | |
メモリー | 1GB DDR3 |
サポートOS | FriendryCore FriendryWRT Armbian DietPi |
有線LAN | 1GbE x 1 |
Wi-fi | 802.11b/g/n |
Bluetooth | 4 |
チップ | RTL8211E AP6212 |
ストレージ | 8GB eMMC microSD(〜128GB) |
USB | 2.0 x 2 |
GPIO | 24pin x 1 12pin x 1 |
映像 | × |
カメラ | |
オーディオジャック | △(4pin) |
その他インターフェース | serial(4pin) |
消費電力 | |
電源 | microUSB 5V/2A |
幅 | 52mm |
奥行き | 40mm |
高さ | |
その他 |
特徴
「NanoPi NEO Plus2」は、「NanoPi NEO2」の40×40mmから12mm伸ばして52×40mmとした、上位機種です。
SoCは同じAllWinner H5ですが、USB端子が2つに増える、eMMCを搭載する、Wi-fiを搭載するなど、12mm差とは思えないくらいにアップグレードしています。
「NanoPi NEO Plus2 V2.0」は、スペックそのものは前バージョンから変わっていません。
SoCは同じものながら、動作周波数が1.5GHzから1.2GHzにダウンクロックしているくらいでしょうか。
しかし、設計はかなり変更されていて、前バージョンとの大きな違いは以下の二点です。
・microSDスロットのコンパクト化
・メモリチップが1GBx1から512MBx2に変更
これを実際の基板で見ると下のようになります。
通常メモリチップは同じ面に実装されるものですが、表裏に一枚ずつとなっています。
このやり方は「NanoPi NEO2 Black」でも見られます。
ちなみにこれ以前のバージョンもありまして、”V2.0″は三回目のバージョンアップとなります。
過去に比べて大掛かりなバージョンアップですが、部品点数が大幅に減っている点も見逃せないですね。
小さな部品でも数が積もれば消費電力に影響してきますし。
インターフェース配置などは前バージョンと変わっていません。
そのため、「NanoPi NEO Plus2」用のメタルケースをそのまま使うことができます。
一方、コンパクト化したmicroSDスロットのせいで、microSDを装着するとこんな見た目に…流石にこれで常用するのは怖いですね。基本はeMMCでの運用になりそうです。
microSDが登場したのって2006年なので、そろそろnanoSDとか出てもいいと思うんですけど、どうなんでしょう?
「NanoPi NEO Plus2」のeMMCとmicroSDの速度を比較すると、倍以上の速度が出ます。
上のグラフはランダムリードとランダムライトなので、シーケンシャルだともっと早くなります。
「NanoPi NEO Plus2」は24ピンと12ピン、オーディオ4ピンとUART(非同期シリアル通信)4ピンの計44ピンを持っています。
ラズパイ配置とは違っていますが、分かりやすい配置です。
パッケージはこんな感じ。
ピンヘッダのハンダ付けは1ドルのオプションとなっています。
「NanoPi NEO Plus2 V2.0」は、「NanoPi NEO」シリーズ向けの「NanoHat」を装着することができます。
DACの「NanoHat PCM5102A」を使えば、自宅のスピーカーをネットワークオーディオ化できますね。
まとめ
「NanoPi NEO Plus2 V2.0」は、”V1.2″の29.99ドルからちょっと安くなって、29ドルぴったり(約3,170円)になりました。
「NanoPi NEO Plus2」自体は2年以上続く”枯れた”機種に分類されるため、周辺機器やノウハウの蓄積が多い点もグッドポイントです。
今回は変更が大きくメジャーバージョンも上がりましたが、メモリがデュアルチップになるのって、2GBメモリ版が登場する布石だったりして…なんて考えてしまうのは深読みしすぎでしょうか。
公式wikiには「Dockerのインストール」なんて項目もあることですし、メモリを大量消費する用途も想定のうちだと思うんですよね。
今のところ、40〜50mm前後のサイズで2GB以上のメモリを積んでいるのは、がじぇっとりっぷの知る限りSolidRun社の「CuBox」シリーズくらいしかありません(しかも120ドルからと高い)。
もしも2GB版が35ドルくらいで来たら、他社も追随して新しい流れが生まれるかもしれませんね。
関連リンク
NanoPi NEO Plus2 V2.0:FriendryELEC
NanoPi NEO Plus2:FriendryARM Wiki
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