【レビュー】 acer「Aspire 7 A715-72G-F58H」はコスパのいいGeForce GTX 1050 Ti搭載ノートでした

がじぇっとりっぷでは先日初めてのGPU搭載ノートをレビューしたわけですが、第2弾ということで一つ上のクラスのゲーミングノートのレビューを行います。
第一弾はGeForce GTX 1050搭載のASUS「FX504GD-I5H1OP」でした。

がじぇっとりっぷではちょくちょくノートPCのレビューをしていますが、予算の都合上、安価な製品や中古品が中心です。 これはこれでいいのですが、...

今回のレビュー対象は”GeForce GTX 1050 Ti”搭載のacer「Aspire 7 A715-72G-F58H」です。
CPUやメモリは「FX504GD」と変わらないため、”GeForce GTX 1050″と比較して性能の違いを見ていきたいと思います。
本当ならメーカーも揃えたほうが比較としては精度がいいのでしょうが、購入した機種は値段で決めているので、その点はご容赦ください。

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Aspire 7 A715-72G-F58H

GoodPoint
軽量ゲームなら問題なし
SSD+大容量HDDの組み合わせ
メモリとストレージの交換が容易

BadPoint
SSDの書込が遅い
稼働時間が短め
新品なのにバッテリ容量が少ない
CPUの最高温度が高め

スペック

メーカー Acer
名称 Aspire 7 A715-72G-F58H
発売日 2018/10
定価
購入価格 65,000円
価格条件
CPU Core i5-8300H
グラフィック GeForce GTX 1050 Ti(4GB)
チップセット HM370
メモリ 8GB
メモリ規格 DDR4-2666
メモリ増設 最大32GB
2.5inch 1TB HDD
M.2 128GB(SATA)
画面 15.6インチ
解像度 1920×1080
ベゼル幅 16mm
表面 ノングレア
タッチ対応 ×
光学ドライブ
USB2.0 2
USB3.0 1(3.0)
USB3 Type-C 1(gen1)
USB PD ×
HDMI 2
DisplayPort ×
LANポート 1GbE
wi-fi 802.11ac(2×2)
intel AC9560
Bluetooth 4.1
office ×
カードリーダー SD
Webカメラ 720p
赤外線カメラ ×
NFC ×
指紋センサー
Windows Hello
オーディオジャック
マイク
スピーカー ステレオ
スピーカー位置 底面左右
サウンド Acer True Harmony
キーピッチ 19mm
キーストローク 1.8mm
キーボードバックライト
バッテリー 48WHr
稼働時間 7Hr
ACアダプタ 135W
充電時間
急速充電
381.6mm
奥行き 262.8mm
高さ 23.95mm
重量 2.35kg
開口角度 約225°
カラー オブシディアンブラック
その他特徴 BluelightShield

外観

箱はかなりシンプルで、中身は本体と電源アダプタ、保証書・説明書の他にサポート案内などが入っていました。
本体の天板はシンプルにロゴだけです。
ゲーミングブランドの”Predator”や”Nitro”ではなく、日常〜作業向けの”Aspire”ブランドなので、シンプルです。

電源アダプタはミッキープラグで、容量は135Wでした。

正面から見ると、ベゼルの太さが気になります。
2018年10月発売と、ゲーミングノートに狭ベゼル化の並が来る前のモデルなので、標準といえば標準なのですが、昨今の狭ベゼルに慣れてしまうと太く見えてしまいます。

そのベゼル幅は16mmです。

ディスプレイはノングレアです。


オーディオジャック
USB2.0 x 2
LED
電源ジャック

ケンジントンロック
1GbE有線LAN
USB3.1 Type-C
HDMI 2.0
USB3.0
SDカードスロット

インターフェース構成はエントリーモデルっぽい感じになっています。

ディスプレイの向こう側に排気する構造ですが、排気口は左側に偏っています。

キーボードはENTERキーと”む”、”¥”とBackSpaceキー、スペースキーの左右がくっついているほかはひねったところは見当たりません。
また、キーボードバックライトも付いています。

主要キーはキーピッチ19mmを確保しています。

ヒンジ部に刻まれた「ASPIRE」の文字がかっこいいです。
個人的なお気に入りポイントです。

で、このヒンジ、180度を越して220度くらいまで曲がります。
ぐっと開いたらグリンと回ってびっくりしました。
流石にこの角度で使う用途は思いつきませんが…

カメラ部は安っぽいというか、赤外線の付いていない旧来のカメラですね。
まぁ、赤外線カメラやシャッター構造が下のクラスまで広がり始めたのは2019年に入ってからなので、2018年モデルの当機が対応していなくても仕方ないといえば仕方ないです。

底面は吸気口がかなり広めに取られており、2つの開口部があります。

開口部を開くと2.5インチストレージとメモリがあります。

メモリはSK hynixの4GBが2枚入っていました。

ストレージの横には縦長のスピーカーが付いています。

実はこのあと分解しようとしたのですが、HDDマウンタのネジが固くて、無理に回すとネジ山が潰れそうだったので断念しました。

システム

BIOSはUEFIではなく旧来のものでした。

バックアップは恒例の「Macrium Refrect Free」です。
バックアップサイズは28.01GBでした。

なお、これとは別に起動後にリカバリディスクも作成しています。
複数の手段を確保していないと、いざという時に痛い目を見ます(実際に痛い目を見ました)。

バックアップを取ったところでようやく起動です。
独自のアプリアイコンが1つ追加されています。

起動が完了すると、製品登録画面が出ました。

製品登録画面を消すと次は「Acer Care Center」が出ます。
簡単なシステムチェックやアップデートはここで済ますことができるので、初心者にも優しいです(が、慣れた人には邪魔…)。

システム情報とストレージ使用状況です。
HDDの方はほぼ空っぽでした。

メモリ使用量は2.2GBと標準的。

スタートアップはちょっと多めで、Sportifyが謎です…

CPU情報はCPU-Zで確認。

CrystalDiskInfoで見ると、SSD/HDDともにSATA接続です。

CrystalDiskMarkの結果は、HDDは普通ですが、SSDの書込が130MB/sで頭打ちになっています。
これは何度やってお同じ結果だったので、システム的に制御されているようです。

バッテリーは新品なのになぜか容量が3%強減っています。

ベンチマーク後にCPUやGPUの温度をHWMonitorで見ると、GPUは最高63度と冷えていましたが、CPUは最高89度とかなり高音になっていました。

ちょっと使ってみた

ディスプレイについて

「A715-72G-F58H」はIPS方式のノングレアタイプなので、長時間眺めていても目の負担は少ないです。
一方で、ベゼル下にいくつもシールが貼られているせいで、没入感が途切れやすいです。
シールを剥がせばいいだけの話ですが、ちょっとここは工夫して欲しかったですね。

キーボードについて

キーボードはキーストロークが1.7〜8mmほどで、打鍵感はしっかりしているというか、キースイッチがやや固めな印象です。
キーの表面は硬質で吸い付き感がなく、キーストロークと打鍵の硬さも相まって、長時間使うと少し疲れそうな感じです。

キーボード表面に「ThinkPad」のようなざらつき加工が施されていないので、指紋が残りやすいところと、金属の冷たさがダイレクトに伝わってくるところはマイナスですね(冷却面ではいいのでしょうが…)。

タッチパッドは[Fn]+[F7]キーで無効にできるので、ゲームプレイ中の誤動作を防止できます。

音質について

音質は可もなく不可もなくというか、目立ったところがありません。
奥行きがなく薄っぺらい音で、全体的に弱め。安っぽい音ですが、多少音量を上げてもBGMや効果音がゲームプレイの邪魔にならないというのは怪我の功名というやつでしょうか。
個人的にはこのくらいのほうが集中できるのでいいんじゃないかなとは思います。

一方で音を楽しみたい場合はヘッドホンなりスピーカーなりが必要になります。

ベンチマーク

対象アプリ一覧

CrystalDiskMark 6.0.2
PassMark 9.0
Geekbench 4.4.2
Geekbench 5.0.1
CrystalMark 2004R7 v0.9.200.452
CINEBENCH R15.0
PCMark 10
3D Mark v2.0.6762
DQ X ベンチマーク v1.51
FF XIV 紅蓮の解放者
FF XV v1.2
BBench

※ベンチマーク条件

DQ X、FF XIV、FF XVは1280×720・標準、および1920×1080・最高品質の2種類
BBenchは軽度(キーストローク)、中度(キーストローク&Web巡回)、強度(FF XIVループ)の3種類

結果総覧

ASUS「FX504GD-I5H1OP」に比べて冷却能力が高いためか、同じCPUを搭載しているにもかかわらず、CPU単体のベンチマーク(マルチスレッド)でも「FX504GD」の結果を10%ほど上回っています。

GPUについては上位だけあって、GPUのからむ全てのベンチマークで「FX504GD」を20〜30%上回っています。
結果、ゲームベンチでは評価が1段階高くなっています。

FFXIV高品質:6380(とても快適)→7929(非常に快適)
FFXV標準:5281(やや快適)→6353(快適)
FFXV高品質:2230(重い)→2966(やや重い)

3D Mark”Night Raid”やDQベンチなど、いくつかのベンチマークについては妙に高い数値が出ていますが、これは「FX504GD」の方がおかしい感じがします。

「A715-72G-F58H」でおかしいと思ったのはDQベンチくらいでしょうか。
何故かは分かりませんが、標準品質(HD)より、最高品質(FHD)の方がスコアが高くなっています。何度か試しましたが、この傾向は変わりませんでした。
もともとDQベンチはライト過ぎて20000前後以上までしか出ないとは聞いていますが、流石に逆転するのはどうなんでしょう?

稼働時間については、FFXVベンチマークループで2804秒(0.78時間)と、1時間行きませんでした。消費電力が増えたとは言え、せめて1時間は頑張って欲しいところです。
一方、キーストロークのみだと29624秒(8.25時間)で、公称の7時間は超えています。
ほぼCPUが動いていない状態なので、作業しながらだと半分の4時間程度になると思います。

消費電力・騒音について

アイドル時 8.9W
スリープ時 0.5W
充電中(アイドル) 34.9W
充電中(OFF) 28.1W
CINEBENCH(S) 31W
CINEBENCH(M) 79W
最大 134W
最大(Charge) 136W

消費電力はアイドル時がちょっと高めなのと、充電時がちょっと低いのが気になりました。
特に充電中の消費電力は充電時間に直結するものです。
「FX504GD」だとアイドル中の充電は58Wで、「A715-72G-F58H」は20W以上低いので、充電時間にかなり差が出ます。

もうひとつ気になったのが最大値です。
満充電時でもGPU全開で134Wに達してしまい、充電しながらと変わらない数値(=GPU全開だと充電されない)になっています。
重めのゲームを充電しながらプレイというのが厳しいということなので、電源アダプタは150Wでも良かったんじゃないかなぁと。

騒音(静音) 35.4dB
騒音(最大) 47.2dB

測定時間:深夜2時頃

騒音レベル[dB] 音の大きさのめやす 自室内の聞き騒音
うるさい 70 掃除機
騒々しい街頭
うるさい 非常にうるさい
60 普通の会話・チャイム
時速40キロの自動車の内部
非常に大きく聞こえうるさい
声を大きくすれば会話ができる
普通 50 エアコンの室外機
静かな事務所
日常生活で
望ましい範囲
大きく聞こえる
通常の会話は可能
40 深夜の市内
図書館
多少大きく聞こえる
通常の会話は十分に可能
静か 30 ささやき声
深夜の郊外
静か 非常に小さく聞こえる
20 ささやき
木の葉のふれあう音
ほとんど聞こえない

静音時がシャットダウン中の環境音のみの状態、最大がファン全開の状態です。
騒音の目安表ではぎりぎり日常範囲に収まっていますが、騒音源から50cmも離れていないので、実際にはかなり気になるレベルです。

結果一覧

※比較としてASUS「FX504GD-I5H1OP」の結果を併記しています。

メーカー Acer ASUS
モデル名 A715-72G-F58H FX504GD
CPU Core i5-8300H Core i5-8300H
GPU UHD 630
GeForce GTX 1050 Ti

UHD 630
GeForce GTX 1050

メモリ 8GB 8GB
ストレージ 128GB SSD
1TB HDD
1TB HDD
16GB Optane
PassMark Total 4449.7 3137.8
CPU Single 2415 2410
CPU Multi 10729.5 8593.9
2D 783.5 658
3D 6768.1 4576.8
Memory 2588.4 2018.8
Disk 2871.7 1321.9
GeekBench4 Single 4960 4675
Multi 16596 14970
OpenCL 19758 17194
OpenCL(dGPU) 87896 72410
GeekBench5 Single 1115 1088
Multi 4183 3755
OpenCL 4472 4209
OpenCL(dGPU) 22826 18094
CrystalMark Mark 386541 374163
ALU 116696 116211
FPU 96263 96941
MEM 80536 65099
HDD 32306 38942
GDI 17347 15066
D2D 5357 4397
OGL 38036 37507
CINEBENCH R15 OpenGL 107.65fps 94.04fps
CPU(S) 173cd 170cd
CPU(M) 838cd 819cd
PCMark ALL 4286 3757
Essensial 7862 7105
Productivity 7371 5240
DigitalContent 3689 3865
3DMark NightRaid 22155 4385
Grapihics 32227 4367
CPU 7996 4495
TimeSpy 2542 1853
Graphics 2363 1725
CPU 4470 3204
CloudGate 24780 18009
Graphics 52395 39094
Phisics 8711 6237
FireStrike 6970 5512
Graphics 7923 6210
Phisics 11948 8750
Combined 2759 2299
SkyDiver 21012 15865
Graphic 25720 20185
Phisics 10891 7714
Combined 21473 15558
IceStorm 103640 73674
Graphics 138520 88512
Phisics 55090 46432
IceStormEX 102206 78482
Graphics 135253 97280
Phisics 55093 46819
IceStormUnlimited 162445
Graphics 357777
Phisics 55807
DQ(1280・標準) 16316 8569
DQ(1920・最高) 18021 3937
FFXIV(1280・標準) 14321 12042
FFXIV(1920・最高) 7929 6380
FFXV(1280・標準) 6353 5281
FFXV(1920・最高) 2966 2230
bbench 軽度(キー入力)

29624(8.25Hr)

中度(web) 7583(2.1Hr) 9057(2.5Hr)
強度(FF XIV) 2804(0.78Hr) 3860(1.07Hr)

結果画像

まとめ

GeForce GTX 1050は最下位のdGPUとして、まぁエントリークラスだなぁといった感じでしたが、20〜30%のスコアアップをしたGTX 1050 Tiは、スコアから想像する以上に動きが良くなっていて、ちょっとびっくりしました。

たまたまタイミングが合って安く買えましたが、購入した頃(2019年9月)はセールで8万円前後をつけていました。
記事執筆現在でGTX 1050 Ti搭載機は最安値で99,800円(ASUS「FX504GE」)、エントリーモデルの主流となりつつあるGTX 1650搭載機(Intel)で92,114円(Lenovo「Ideapad S540」、週末セール価格)です。

GTX 1650はGTX 1050 Tiよりさらに20〜30%性能が高いので、がじぇっとりっぷのように6万円台で買えたとかならともかく、無理に狙うものじゃなくなっています。

現に、2019年7月には「A715-72G-F58H」の後継とも言える「A715-74G-A58U6/F」が発売されていますが、CPUはCore i5-8300HからCore i5-9300Hに、GPUはGTX 1050 TiからGTX 1650にアップグレードし、狭ベゼルになっています。
時代はGTX 1650です。

「A715-72G-F58H」はまだ10万円を切っていますが、ポイント還元などをうまく組み合わせれば後継の「A715-74G-A58U6/F」も実質10万円切りにはなるので、今後は「A715-74G-A58U6/F」、もしくは他のGTX 1650機を狙うべきでしょう。

関連リンク

A715-72G-F58H (Aspire 7):acer japan