2020年2月7日、BTO PCメーカーのFRONTIERは、第10世代Intel Coreプロセッサ搭載で、14インチで1kgを切るモバイルノート「NS」シリーズのCore i7モデルの発売を開始しました。
Core i5モデルについては2019年12月26日に発売済みですが、当ブログでは取り上げていませんでした。
スペック
CPU | Core i7-10510U Core i5-10210U |
---|---|
メモリ | 8 / 16GB (最大24GB) |
ストレージ | 256GB〜1TB(NVMe) |
wi-fi | 802.11ax+BT5.0 (Intel AX201) |
画面 | 14インチ FHD ノングレア |
サイズ | 322×216.8×16.5mm |
重さ | 942g |
※今回の記事より、詳細スペックは開閉パネルとしました。
特徴
「NS」シリーズの一番の特徴は、軽量さとモバイル性でしょう。
重量は14インチノートでありながら1kgを大きく下回る942gです。
昨今では1kgを切るノートは珍しくはなく、中にはASUS「ExpertBook B9450」のように14インチでありながら865gという、超軽量なモデルも存在しますが、基本はフラグシップモデルだったり、遊びの余地が少ない(メモリがオンボードとか)モデルだったりします。
それがカスタマイズできるBTOノートのベースにまで広まってきたというのは、結構評価すべきことじゃないかなぁと思います。
CPUは第10世代Comet LakeのCore i5-10210UまたはCore i7-10501Uです。
第8世代(第9世代はUシリーズはない)のKaby Lake R、Whiskey Lake-Uからみて5〜10%程度の性能アップ、AMDの第2世代Ryzenよりは僅かに高いスコアとなっています。
メモリはちょっと変わっていて、8GBオンボード+1スロットとなっていて、最大24GBとされています。
軽量モバイルノートは完全オンボードが多い中、1スロットとはいえメモリスロットがあるのはありがたいですね。
ストレージはM.2 NVMe SSDで、カスタマイズ項目から見ると、256GBがWD「SN520」、512GBと1TBはIntel「660P」となっています。
BTOはストレージにしっかりしたモデルを採用している印象があるのですが、「NS」シリーズもその例に漏れないようです。
Wi-fiはWi-fi 6(802.11ax)対応で、最大通信速度は2.4Gbpsとなっています。
Wi-fi 6搭載も2019年の終わりくらいから当たり前になってきましたが、ルーター側の普及が今一歩です。本格的に普及するのはミドルクラスが1万円台前半になってからでしょうか。
バッテリーは36WHrと、50WHrオーバーも珍しくないモバイルノートの中では少ない部類です。
それでもCPUの省電力性能が高いため、公式で13.7時間という駆動時間になっています。
実使用時は5〜6割くらいになりますが、それでも7時間以上となるので、1日外仕事でもなんとかなりそうですね。
外観
フロントから見ると、ベゼルは細めです。画面占有率は81%とされています。
幅が322mmなので、ベゼル幅は5〜6mmといったところでしょうか。
カメラ部の出っ張りはディスプレイを閉じた時の引っ掛かりになります。
そのカメラはシンプルなタイプで、カメラシャッターも、Windows Hello用のIRカメラもありません。
ディスプレイは180度以上に開きます。
インターフェースです。
電源は電源端子とUSB PDの両対応となっています。
電源ボタンが右サイドにあるのがちょっと変わっています。
USBはType-Aが10GbpsなUSB3.2 Gen2と5GbpsなGen1が各1ポートづつ、Type-CはUSB3.2 Gen2です。
ちょっと前までUSB3.2 Gen2は本当に一部のモデルというイメージでしたが、徐々に広まってきていますね。
キーボードは配置に特殊なところも見られず、ピッチが19.1mm、キーストロークが1.2mmとなっています。
キーストロークがちょっと浅いのが気になりますが、使いにくいというほどにはならないでしょう。
上の方にうっすらと見えていますが、排気はヒンジ部からディスプレイに沿って上に逃がす方式です。
実物を見ていないのでなんともいえませんが、フルロード時にファンの音が気になる可能性があります。
そのヒンジ部は筐体の端まで広がっており、端っこはダイヤモンドカットが施されています。
こんな感じで電源スイッチが内蔵されたノートが昔ありましたね。
天板は無地です。
底面にはスピーカーが左右に付いています。
斜めになっている部分なので、真下を向くよりはマシな音になるとは思いますが、そこまで期待はしないほうがいいでしょう。
電源アダプタは薄型で、高さは16mm、重さは201gと、モバイルを意識したものになっています。
まぁ実際にモバイルするときはUSB PD対応を活かして、GaN採用USBアダプタなんかのほうが向いていると思います。
ラインナップ
スペック | 価格 |
---|---|
96,800円 | |
104,800円 | |
109,800円 | |
119,800円 |
同型品について
FRONTIERは自社組み立てメーカーなので、大元のベース機から自社開発しているわけではありません。
「NS」シリーズのOEM元は、中国のCLEVO(藍天電脳)というメーカーの「L141CU」と思われます。
同じ筐体を使ったモデルは海外にもあり、中国の青岛雷神科技股份(leishen)というメーカーの「MixBook Air」や、シンガポールのAFTERSHOCKというBTOショップの「LUNAR 14 Pro」などがあります。
で、これらを見てみると、「NS」シリーズでは謳われていないWindows Hello対応カメラだったり、大容量バッテリー(73WHr)モデルなんてのがあるんですよね。
Windows Helloカメラについては、結構コストが変わってきそうなので省略されたのは分かりますが。
というか、36WHrバッテリーモデルは10時間駆動と書かれているのですが、これは計測方法の違いによるものでいいんでしょうか…?
まとめ
最新第10世代、USBは3.2 Gen2搭載、Wi-fi 6、1kg未満と、モバイルノートとして十分なスペックを備えておきながら、「NS」シリーズは税抜き9万円台からと割安感が大きいモデルです。
Thunderbolt 3がないのががじぇっとりっぷ的にはマイナスですが、使う人は少数派ということを考えると、買って損はないモデルです。
ちょっと前までは1kgを切ると騒がれたものですが、2020年はモバイルノートは1kg切るのが当たり前という時代なのかもしれません。
関連リンク
NSシリーズ:FRONTIER
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