見た目はすっきり。Sinovoip「Banana Pi BPI-M5」はS905X3搭載

2020年9月9日、SBCメーカーのSinovoipのWikiサイトに、Amlogic S905X3を搭載したSBC「Banana Pi BPI-M5」が登場いたしました。
記事執筆時点では価格・発売日は不明です。販売開始しました。

Banana Pi BPI-M5：AliExpress内Sinovoip公式ストア

スペック

特徴

Banana PiはあまりCPU(SoC)メーカーにこだわりがない(正確にはなくなった？)ようで、最近では毎回メーカーが変わります。
これまでのBPI-MシリーズでのSoCは以下のようになっています。

BPI-M1(M1+) ：Allwinner A20
BPI-M2 ZERO ：Allwinner H2+/H3/H5
BPI-M2+ ：Allwinner H3/H5/H2+
BPI-M2M ：Allwinner A33/R16
BPI-M2 Berry ：Allwinner R40/V40/A40i
BPI-M2U ：Allwinner R40/V40/A40i
BPI-M3 ：Allwinner A83T
BPI-M4 ：Realtek RTD1395
BPI-M5 ：Amlogic S905X3

当初はAllwinnerだったのに、BPI-M4からメーカーを変更しています。

Allwinnerはどうも組み込みに向いたロー～ミドル路線をとっているようで、最も高性能なSoCでもCortex-A53止まりなのが、敬遠された理由かなと。

対してAmlogicはガンガンと新しい物を取り入れています(反面、型番が分かりにくいという問題もありますが…)。

「BPI-M5」に採用されているAmlogic S905X3は2019年4月に登場したSoCで、CPUに4コアのCorex-A55、GPUにMali-G31 MP2を持ちます。

また、S903X2には1.2TOPSのAI(機械学習)向けNeural Network Acceleratorがオプションで内蔵できるのですが、特に言及されていないので「BPI-M5」に搭載されるものには付属していないのかもしれません。

メモリは4GB LPDDR4で、16GB eMMCがオンボードで用意されています。

BPI-M3、BPI-M4はストレージが8GBだったので、容量は倍増していますし、システム＋ちょっとしたアプリ程度であれば十分でしょう。

USBは3.0が4ポートですが、S905X3はUSB3.0は1ポートしか持っておらず、VL817というHUBチップを介して4ポートにしています。

このやり方は「NanoPi M4」や「ODROID-C4」と同じですね。

メモリをアップグレード。 FriendlyElec「NanoPi M4V2」はLPDDR4になって70ドルに

gadgetrip.jp

2019.09.11

4GBメモリで50ドル。Hardkernel「ODROID-C4」はS905X3搭載SBC

gadgetrip.jp

2020.04.25

▲インターフェースです。

あまりごちゃごちゃしておらず、結構シンプルに仕上がっています。

スイッチは3つあり、電源・リセット・U-bootに割り当てられているようです。

▲USB側からみたところ

▲インターフェース側

電源がType-Cとなったことで電力が確保しやすくなりました。「BPI-M5」の仕様では5V/3Aとなっています。

まとめ

「BPI-M5」は実は、先にも話に出たHardkernel「ODROID-C4」がスペックも見た目もかなり近かったりします。

SoCは同じS905X3に4GBメモリな点もUSB3.0×4な点も同じ、「ODROID-C4」ではeMMCが別売りで容量が選べる点が違いでしょうか。

冒頭のとおり、「BPI-M5」の価格や発売日は公開されていませんが、「ODROID-C4」がeMMCなしで50ドルなことを考えると、60～70ドルくらいになると予想します。

2021年10月8日追記：2020年12月頃にAliExpress内Sinovoip公式ストアで販売開始したようで、追記時点では67ドルで販売されています。

関連リンク

Banana Pi BPI-M5: Banana Pi Wiki
Banana Pi BPI-M5 with Amlogic S905X3 chip design: Banana Pi forum
Banana Pi BPI-M5：AliExpress内Sinovoip公式ストア
Banana Pi BPI-M4: AliExpress内Sinovoip公式ストア