激安PCの後継機。Lenovo「ThinkCentre M75q Tiny Gen2」はついに8コアの世界へ

PC

2020年10月27日、Lenovoは激安で人気の高いミニPC「ThinkCentre M Tiny」シリーズの新モデル「ThinkCentre M75q Tiny Gen2」を発売いたしました。

安価に購入する方法については別記事にまとめています。

8コアが5万円。Lenovo「ThinkCentre M75q Tiny Gen2」価格.com限定モデルの買い方
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スペック

■ThinkCentre M75q Tiny Gen2
CPURyzen 7 PRO 4750GE
Ryzen 5 PRO 4650GE
Ryzen 3 PRO 4350GE
メモリ4~16GB DDR4-3200
ストレージ256~512GB NVMe SSD
USBType-C(Gen1)×1
3.0×3、2.0×2
wi-fi802.11ax+BT5.1
サイズ182.9×179×36.5mm
重さ1.25kg
詳細スペックを見る
メーカーLenovo
型番ThinkCentre M75q Tiny Gen2
発売日2020/10
価格53,240円〜(税込)
182.9mm
奥行き179mm
高さ36.5mm
容量1.195L
OSWindows 10 Home
Windows 10 Pro
CPURyzen 7 PRO 4750GE
Ryzen 5 PRO 4650GE
Ryzen 3 PRO 4650GE
CPU世代Zen2
Passmark値
ベース周波数3.1GHz
3.3GHz
3.5GHz
バースト周波数4.3GHz
4.2GHz
4.0GHz
グラフィックチップRadeon™ Vega 8
Radeon™ Vega 7
Radeon™ Vega 6
コア/スレッド数8C/16T
6C/12T
4C/8T
TDP35W
チップセットAMD B500
メモリ8GB DDR4-3200
メモリスロット2
メモリ最大64GB
ストレージ256/512GB M.2 SSD
SATAポート数1
M.2Key-M(2280,NVMe)
Key-E(2230)
mSATA
USB2.0(内部)
USB2.0(外部)Rear x 2
USB3.0(内部)
USB3.0(外部)Front x 1(Gen1)
Rear x 2(Gen1)
USB type-CFront x 1(Gen1)
SDカード
LANRear 1Gb x 1
Wi-fi
Bluetooth
D-Sub
DVI
HDMIRear x 1
4K対応(HDMI)
DisplayPortRear x 1
4K対応(DP)
シリアルポート
S/PDIF
オーディオジャックFront x 1
サウンドチップRealtek
光学ドライブ
PCI-Eスロット
eSATA
赤外線
Optaneメモリ対応
最大消費電力68W
電源65W
ノイズレベル
VESA
付属品USBキーボード
USBマウス
スタンド
その他

販売ページ

価格.com限定モデル

特徴

「ThinkCentre M75q Tiny Gen2」は平たく言ってしまえば初代の「ThinkCentre M715q Tiny」、先代の「ThinkCentre M75q-1 Tiny」に続く、順当な進化モデルです。

3世代の主な違いは以下のようになります。

モデルM75q Gen2M75q-1M715q
発売日2020/102019/122017/05
CPURyzen 7 PRO 4750GE
Ryzen 5 PRO 4650GE
Ryzen 3 PRO 4650GE
Ryzen 5 PRO 3400GE
Ryzen 3 PRO 3200GE
Ryzen 5 PRO 2400GE
Ryzen 3 PRO 2200GE
チップセットB500B300
メモリDDR4-3200DDR4-2666
USBType-C(Gen1)×1
3.0×3
2.0×2
Type-C(Gen1)×1
3.0×2
2.0×3
3.0×3
2.0×3
Wi-fiWI-fi 6(802.11ax)WI-fi 5(802.11ac)
サイズ182.9×179×36.5mm182×179×34.5mm
重量1.25kg1.32kg1.3kg

※Wi-fiはカスタマイズオプション

まぁ、一番大きな違いはCPUですね。

3000シリーズまではグラフィック内蔵APU(AMDでのCPUの呼び方)はRyzen 5までしかありませんでしたが、4000シリーズになってRyzen 7がラインナップに加わりました

ラインナップ多いね! Ryzen 4000GシリーズとAthlon 3000Gシリーズ合計18製品が登場。Zenベースの「AMD e」シリーズも

Ryzen 7 4750GEは8コア16スレッドというとんでもない代物です。ミニPCもついに8コアの世界に足を踏み入れてしまいました。

「M75q Gen2」に搭載されるのは、TDPが35WのGE系です。

カスタマイズではPROでないAPUを選択できますが、あまり意味はないでしょう(CPUスコアはほぼ同じです)。

PassMarkではTDPが65WのG系よりスコアが1~2%低くなっていますが、こちらもほぼ誤差レベルです。

CPUPassMark
Ryzen 7 PRO 4750GE(8C/16T)204562737
Core i7-10700K(8C/16T)196753085
Ryzen 7 4800H(8C/16T)193322672
Core i9-10980HK(8C/16T)173203027

Ryzen 5 PRO 4650GE(6C/12T)167692676
Ryzen 5 4600H(6C/12T)150642507
Core i5-10600K(6C/12T)145912926
Core i7-10750H(6C/12T)126952743
Ryzen 3 PRO 4350GE(4C/8T)115232580
Core i3-10300(4C/8T)93222685
Core i5-10300H(4C/8T)90272653
Ryzen 7 3750H(4C/8T)84712172
Ryzen 5 PRO 3400GE(4C/8T)81642260
Ryzen 5 3550H(4C/8T)81522114
Ryzen 5 PRO 2400GE(4C/8T)76192143
Ryzen 3 3200G(4C/4T)72492233
Ryzen 3 2200GE(4C/4T)62922040

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド
Passmark公式平均スコア

Ryzen 2000/3000シリーズ、Intelの第10世代デスクトップCPU、そしてノート向けのHシリーズと比較してみました。

Ryzen 7 PRO 4750GEはわずかですがCore i7-10700Kを超えるようです。
Core i9-10900Kは24268/3177なので、届きそうにはないですね。

CPU3DMark FireStrike(Graphic)
Radeon RX 5504369
Radeon Vega 8(PRO 4750G)3993
Radeon Vega 7(PRO 4650G)3705
GeForce GTX 10303700
GeForce MX250(25W)3655
Radeon Vega 11(3400G)3629
Radeon Vega 7(4800U)3399
Radeon Vega 6(PRO 4350G)3350
Radeon Vega 8(3200G)3151
Iris Pro 10th(Core i7-1065G7)2715
UHD 630(i9-10900K)1488
UHD 630(i7-10700)1454

GE系ではありませんが、GPUはこんな感じです。さらっとローエンド系GPUと並んでいます

Ryzen 3 4350GでもEU数が増えてRadeon Vega 6となったので、割と高いスコアになっています。

…ほんとにこれがコンパクトサイズでいいんでしょうか…?

1.コンボジャック
2.USB 3.1 Gen2
3..USB Type-C 3.1 Gen2
4.電源ボタン
5.電源コネクタ
6.DisplayPort
7.USB 3.1 Gen1
8.HDMI
9.USB 3.1 Gen1
10.VGA(カスタマイズによる選択)
11.USB2.0
12.シリアルポート(カスタマイズによる選択)
13.イーサネット・コネクター(RJ-45)

インターフェースは前面は先代までとかなり変化し、背面は先代同様ぎりぎりまで詰め込まれています。

▲上から「M715q(初代)」「M75q-1(先代)」「M75q Gen2」です。

Lenovoのコーポレートカラーである赤が”i”だけになり、ずいぶんとシックな雰囲気になりました。

▲正面に吸気穴が見当たりませんが、前面パネルの上下から吸気する形に変更されています。

▲背面も同様に上から「M715q(初代)」「M75q-1(先代)」「M75q Gen2」です。

「M75q-1」とほぼ同じですが、USBの構成が3.0×1+2.0×3から3.0×2+2.0×2に変わっています

カスタマイズポートは項目を見る限り、以下のようになっているっぽいです。

・USB-C(左のみ)
・DisplayPort(両端子可)
・VGA(左のみ)
・HDMI(左のみ)
・シリアルポート(右のみ)

「M75q-1(先代)」の時は、非公式のType-C端子(FRU: 01AJ939)を追加することで給電+映像出力が行え、ケーブル一本でモバイルディスプレイが使えるようになっていましたが、この場合はどうなんでしょうね?

参考:ThinkCentre M75q-1 TinyからType-C経由で画面出力をする(成功)

まとめ

「ThinkCentre M75q Tiny Gen2」は4モデルあり、価格は以下のようになっています。

Ryzen 3 PRO 4350GE/4GB RAM/256GB SSD:53,240円
Ryzen 3 PRO 4350GE/8GB RAM/256GB SSD/Win 10 Pro:61,710円
Ryzen 5 PRO 4650GE/8GB RAM/256GB SSD:65,945円
Ryzen 7 PRO 4750GE/16GB RAM/512GB SSD:92,565円
※2020年10月31日時点(週末価格)

また、例によって価格.com限定モデルも用意されています。

Ryzen 3 PRO 4350GE/4GB RAM/256GB SSD:49,940円
Ryzen 5 PRO 4650GE/8GB RAM/256GB SSD:59,950円
Ryzen 7 PRO 4750GE/16GB RAM/256GB SSD:74,800円

激安での購入の仕方については別記事にまとめています。

8コアが5万円。Lenovo「ThinkCentre M75q Tiny Gen2」価格.com限定モデルの買い方

カスタマイズでキーボードやマウスを外したり、メモリを減らしたりすることで、格安構成にできる点も変わっていません

メモリを4GBにして自分で追加するのが王道ですね。DDR4-3200対応メモリが使えます。Ryzenはデュアルチャネル化で性能が劇的に向上するので、2枚セットで購入した方がいいでしょう。

ストレージは128GBがなくなり、最低でも256GBとなったようです。
また、先例通りなら電源アダプタの強化でも性能が上がるのではないかと思われます(確証はないので自己責任でお願いします)。

発売直後で注文が殺到しているせいか、価格.com限定モデルはあったりなかったりするので、こまめにチェックするか、落ち着いた頃に注文するのがよさそうです。

関連リンク

ThinkCentre M75q Tiny Gen2:Lenovo
ThinkCentre M75q Tiny Gen2(価格.com限定モデル):Lenovo
ThinkCentre 135W ACアダプター(スリムチップ):Lenovo

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