2020年10月22日、UMPCメーカーのOne-Netbook社がエンジニア向けの7インチUMPC「A1」の予約を開始しました。
紹介するつもりですっかり忘れていました。
スペック
■One-NetbookA1 | |
CPU | Core m3-8100y |
---|---|
メモリ | 8GB DDR3 |
ストレージ | 256 / 512GB NVMe SSD |
画面 | 7インチ IPS WUXGA |
USB | Type-C(3.1)×1、3.0×2 |
wi-fi | 802.11ax?+BT4.2 |
サイズ | 173×136×19mm |
重さ | 0.54kg |
特徴
「A1」はGPDの「MicroPC」にも似た、エンジニア向けのUMPC(Ultra-Mobile PC)です。
中身的には「MicroPC」の上位互換みたいになっています。
A1 | MicroPC | |
---|---|---|
OS | Win 10 Home | Win 10 Pro |
CPU | Core m3-8100Y | Celeron N4100 |
メモリ | 8GB DDR3 | 8GB LPDDR4 |
ストレージ | 256/512GB NVMe | 128GB SATA |
画面サイズ | 7インチ | 6インチ |
解像度 | 1920×1200 | 1280×720 |
パネル | H-IPS | H-IPS ゴリラガラス4 |
タッチパネル | 10点マルチタッチ | × |
USB | Type-C×1 3.0×2 | Type-C×1 3.0×3 |
HDMI | micro×1 | 2.0×1 |
有線LAN | 1GbE×1 | |
無線LAN | 802.11ax? | 802.11 ac(1×1) |
指紋認証 | ○ | × |
RS232 | ○ | |
ストラップ | ○ | |
バッテリー | 6000mAh | 3100mAh×2 |
外装 | アルミ合金 6000シリーズ | ABS合成樹脂 LG-DOW 121H |
サイズ | 173×136×19mm | 153×113×23.5mm |
重量 | 540g | 850g |
その他 | 日本語キーボード | タッチパッド WPS Office |
価格(税込) | 65,780円(256GB) 73,480円(512GB) ※早期予約価格 | 44,980円 |
CPUはUMPCで実績の多い、Core m3-8100Yです。
エントリークラスとしては高めだけど、さりとて余裕が十分にあるわけでもないといったところです。
地味にCeleron J4125に負けているところがアレですが、シングルスレッド性能が高いので操作感としてはCore m3-8100Yの方が反応よく感じるでしょう。
メモリはDDR3で8GB固定です。16GBモデルがあったらうれしかったのですが…
画面は7インチWUXGA(1920×1200)で、縦がちょっと広くなっています。
H-IPSパネルが使われていて、色域は非公表ですが試作機レビューではsRGBカバー率92.3%という結果が出ています。
Wi-fiについては不明です。
前述の試作機レビューでは802.11ax(Wi-fi 6)対応のIntel AX200が搭載されていたようですが、仕様にはBluetoothが4.2と書かれているんですよね。
なので製品版では802.11ac(Wi-fi 5)対応チップに変更されている可能性が高いのですが、それが最高433Mbpsなのか867Mbpsなのかが分からないので不明としています。
また、この手のUMPCに搭載していそうなWANはありません。
そもそもサーバールームなどではWANを持った端末の持ち込みが制限されることもあるので、「工具PC」としてはない方が都合が良かったりします。
筐体
▲外観です。
背面にインターフェースが集まっているので、ヒンジの奥に厚みがあります。
この辺りはGPD「MicroPC」と似ていますね。
▲画面はコンパチブル対応です。
3軸ヒンジでの回転ディスプレイらしいですが、この手の回転ディスプレイって2軸ではないかと。残りの1軸はどこに行ったんだろう…?
2軸回転なら富士通が2007年に発売した世界初の“Intel Ultra Mobile Platform 2007”準拠PC「LOOX U50WN」や後継の「LOOX U/B50N」、2009年のASUS「EeePC T91」、2010年のパナソニック「レッツノートCF-C1」などが同じ仕組みですね。
もっと遡ればガラケーの「P505iS」(2003年)やPDAのCLIE「PEG-UX50」(2003年)なども2軸回転ディスプレイですし、さらに遡ると2000年に発売された「バイオ GT」こと「PCG-GT1」などもあります。
▲「LOOX U50WN」はこんなんでした。
▲今見ても変態的すぎる「バイオ GT」。今なお人気の高い「バイオU」は2002年なので、その先祖と言えるかも。
所有欲を刺激するという意味では、これらの方が欲しくなりますね。当時の、ロマンあふれるというか中二病的な、心をくすぐるデザインへの熱はすごかったです。
▲手の大きさとの比較です。
「A1」って「MicroPC」と違って両手持ちでの使用はあまり考えられていないっぽいですね。
▲個人的にものすごく惹かれたのが、この持ち方です。
めちゃくちゃ持ちやすそうなんですよね。各所の試作機レビューでも高評価ですし。
ちなみにペンは別売りです。
▲インターフェースです。
スペースの許す限り詰め込んでみた感があっていいですね。
充電ポートを兼ねるType-Cポートのみサイドにあるので、タブレットスタイルの時も邪魔にはならなさそうです。
▲ネイティブのRS-232ポートの優位性
こういうのがあるのでどうしてもUSB変換でないRS-232ポートの需要は途絶えないんですよね。
▲キーボードは日本語配列が用意されています。
とはいってもキー数が少ないので右側はかなり変則的です。「K」とか「P」の辺りは打ち分けにマニュアルが必要になりそうです。
上部真ん中の丸いボタンが電源ボタン兼指紋リーダーです。
▲冷却構造です。
もともとの性能からしてもヒートパイプ一本と小型ファンで冷却は十分でしょう。
▲底面にはVESAマウンタ固定用のネジ穴が開いています。
まとめ
One-Netbook「A1」はGPD「MicroPC」ほどには工具PCではなく、もうちょっと日常よりな「工具としても使えるビジネス系UMPC」くらいになりそうです。
価格は256GBモデルが74,500円、512GBモデルが79,500円です。
11月12日までは早期予約キャンペーン(Amazonも対象)で256GBモデルが59,800円(税込65,780円)、512GBモデルが66,800円(税込73,480円)となっています。
発売予定日は12月4日なので、手元に届くタイミングはちょっと早いクリスマスプレゼントですね。
なお、国内代理店はテックワンです。
キャンペーン価格であればCore m3-8100Y搭載機としても安めの部類に入ります。
これでメモリが16GBあって、Wi-fiが802.11ax対応だったら普段使いというかサブPCにちょうど良かったのですが…
関連リンク
One-Netbook A1:One-Netbook
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