2020年10月27日、Lenovoは「ThinkBook」シリーズのラインナップにRyzen 4000シリーズを搭載した「ThinkBook 14/15 Gen2(AMD)」を追加しました。
Intelモデルの記事を書いたときにラインナップ一覧に記載はしたものの、紹介していませんでした。
LenovoのRyzen 4000シリーズ搭載機は軒並み在庫切れとなっていて、記事執筆現在で販売中である、貴重な機種ということで、ここで紹介します。
スペック
■ThinkBook 14 Gen2(AMD) | |
CPU | Ryzen 7 4700U Ryzen 5 4500U Ryzen 3 4300U |
---|---|
メモリ | 4~16GB DDR4-3200 (4/8GB オンボード) |
ストレージ | 128~512GB NVMe SSD |
画面 | 14.0インチ IPS FHD |
USB | Type-C(Gen2)×2 Gen1×2 |
wi-fi | 802.11ax+BT5.0 |
サイズ | 323×218×17.9mm |
重さ | 1.4kg |
■ThinkBook 15 Gen2(AMD) | |
CPU | Ryzen 7 4700U Ryzen 5 4500U Ryzen 3 4300U |
---|---|
メモリ | 4~16GB DDR4-3200 (4/8GB オンボード) |
ストレージ | 128~512GB NVMe SSD |
画面 | 15.6インチ IPS FHD |
USB | Type-C(Gen2)×2 Gen1×2 |
wi-fi | 802.11ax+BT5.0 |
サイズ | 357×235×18.9mm |
重さ | 1.7kg |
特徴
「ThinkBook」は「Think」ブランドに属する、ざっくり言ってしまうと外は「IdeaPad」、中は「ThinkPad」なコストパフォーマンスを考えたビジネスノートです。
「カスタマイズ可能なIdeaPad」と言ってもいいかもしれません。
「Think」ブランドは2019年5月に登場して1年半ですが、ラインナップも充実して、そろそろ主力ブランドの一つになりそうな雰囲気です。
記事執筆現在では、以下のようなラインナップ(2019年モデルは除く)となっています。
画面 | CPU | メモリ | 特記事項 | 価格 | |
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ThinkBook 13s Gen2 | 13.3インチ WUXGA | Intel 第11世代 | 最大16GB オンボード | TB4対応 | 85,580円~ |
ThinkBook 14s Yoga | 14.0インチ | 最大24GB 4/8GBオンボード | TB4対応 ペン内蔵 | 93,632円~ | |
ThinkBook 14 Gen2(Intel) | 14.0インチ | TB4対応 | 64,900円~ | ||
ThinkBook 15 Gen2(Intel) | 15.6インチ | TB4対応 | 58,850円~ | ||
ThinkBook 14 Gen2(AMD) | 14.0インチ | Ryzen 4000 | 61,710円~ | ||
ThinkBook 15 Gen2(AMD) | 15.6インチ | 61,710円~ | |||
ThinkBook Plus | 15.6インチ FHD | Intel 第10世代 | 最大16GB | 天板ディスプレイ ペン対応 | 119,460円~ |
ThinkBook 15p | 15.6インチ FHD/UHD | Intel 第10世代 Hプロセッサ | 最大32GB | GTX 1650Ti | 113,135円~ |
Ryzen 3000シリーズの「ThinkBook」は出なかったので、「ThinkBook 14/15 Gen2(AMD)」が初のAMDモデルですね。
搭載されるAPU(AMDでのCPUの呼び名)はRyzen 7 4700U/Ryzen 5 4500U/Ryzen3 4300Uの3種類です。モデルによってはカスタマイズでRyzen 5 4600UやRyzen 7 4800Uが選択できます。
ただし、Ryzen 3モデルは最安値の1モデルのみです
かつてDELLのXPSシリーズで「○○円~」の記載のためだけに用意されていた最廉価モデルを彷彿とさせますが、「ThinkBook」ではカスタマイズができるので選択肢としても十分あり得ますし、そもそもRyzen 3 4300Uは、”3″とは思えないほど強力なAPUです。
メモリはオンボード+1スロット構成です。
件のRyzen 3モデルはオンボード4GB(8GBに変更可)、他のモデルはオンボード8GBです。上位モデルには空きスロットに8GBを増設して16GBとしているものもありますが、オンボード16GBというものはありません。
ストレージは128GB~512GBのM.2 SSD(2242サイズ)が使われますが、7mm厚の2.5インチも搭載できるのでデュアルストレージも可能です。
変わったところでは標準バッテリー(45WHr)をカスタマイズで大容量バッテリー(60WHr)に変更(+1100円)できたりします。
「ThinkBook 14/15 Gen2(AMD)」は、筐体的には「ThinkBook 14/15 Gen2(Intel)」と同じものを使っているようです。
▲正面から見ると、ベゼルはかなり細いです。
ディスプレイは、カスタマイズモデルでは300nit、100%sRGBのパネルが使われています(非カスタマイズモデルはIPS以外の仕様不明)。
詳細は書かれていませんが、6万円台から購入できるノートのディスプレイとしてはかなりいい部類に入るでしょう。
1. USB Type-C 3.1 Gen 2
2. USB Type-C 3.1 Gen 2
3. HDMI
4. Powered USB 3.1 Gen 1
5. マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック
6. SDカードリーダー
7. USB 3.1 Gen 1
8. イーサネットコネクター(RJ-45)
9. セキュリティキーホール
インターフェースは14/15で共通です。
Intelモデルとの違いはThunderbolt 4の有無くらいですね。
USBがType-C×2+Type-A×2という構成はわりと秀逸で、電源を繋いでもType-Cが使えるのは結構便利です。
また、右側はマウス用のUSB+SDカード(とLANポート)という、邪魔にならない&使用頻度が低い端子となっていて、マウス操作の邪魔になりにくいように配慮されています。
▲キーボードは「IdeaPad」系の電源ボタン分離タイプです。
電源ボタンには指紋リーダーが統合されているほか、キーボードバックライトも備えています。
▲個人的に好きな、ツートーンカラーの天板。ちょっとおしゃれですよね。
表面は陽極酸化サンドブラスト加工が施されています。
▲スピーカー位置は14インチ(上)と15インチ(下)で異なっています。
まとめ
「ThinkBook 14/15 Gen2(AMD)」の価格は両モデルともに61,710円からとなっています。
最安値だとRyzen 3/4GB RAM/128GB SSDなので、最低でもメモリ8GBに変更(+6600円)しておいた方がいいでしょう。それでも販売価格は66,066円です。
Ryzen 3 4300Uは先日レビューしましたが「CPU処理は前世代のCore i5/Ryzen 5以上で、グラフィック処理は同世代のRyzen 5 4500Uに限りなく近い」という評価を下しており、実用面でも何の問題もありません。
昔の「Core i3はちょっとなぁ…」の感覚とは全くの別物です。
「IdeaPad Slim 350」は4万円から買える格安機ながらAPU以外はチープ過ぎる(Type-Cすらない!)のが残念でしたが、「ThinkBook 14/15 Gen2(AMD)」はIPSのそこそこいいディスプレイに、増設可能なメモリ、USB PDにデュアルストレージにキーボードバックライトまでついて6万円台です。
純粋な価格では「IdeaPad Slim 350」より高くなりますが、機能価格比で言えば、こっちの方が高いくらいじゃないでしょうか。
まぁそもそも、「IdeaPad Slim 350」も「ThinkPad E14/E15 Gen2(AMD)」も在庫切れどころかラインナップすら掲載を取り下げているので、これしか買えないんですけどね…
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