2021年4月13日、DELLは第11世代Intel Core CPU(コードネーム:TigerLake)にQHD+ディスプレイを備えた13.3インチノート「Inspiron 13(5310)」を発売いたしました。
スペック
■Inspiron 13(5310) | |
CPU | Core i7-11370H Core i5-11300H Core i3-1125G4 |
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メモリ | 8~16GB DDR4-3200 |
ストレージ | 256GB~1TB NVMe SSD |
画面 | 13.3インチ WVA WUXGA/WQXGA |
インターフェース | USB Type-C(TB4)×2 USB 3.0×1 HDMI オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.0 |
サイズ | 296.78×210×15.9mm |
重さ | 1.25kg |
特徴
最近のDELLは主流を14インチに移しており、13.3インチはどちらかというとコンパクトさという付加価値の付いた、ちょっと割高なモデルという位置づけになっています。
実際、2021年春の新モデルも「Inspiron 14」はIntel/AMD合わせて4機種の発表があったのに対し、「Inspiron 13」はここで紹介する1モデルだけです。
「Inspiron 13(5310)」はモデル番号からすると「Inspiron 13(5301)」の後継に当たるのでしょうが、設計ががらりと変わっており、InspironというよりもXPSシリーズに近い雰囲気で、LenovoにおけるThinkBook(IdeaPadとThinPadの中間くらいの位置づけ)のような印象を受けました。
CPUはTigerLake/H35
「Inspiron 13(5310)」のCPUは変則的で、Core i3は2コア/4スレッドのCore i3-1115G4ではなく4コア/8スレッドのCore i3-1125G4、Core i5およびCore i7はTigerLake H35なCore i5-10300H、Core i7-11370Hを搭載しています。
要は一般的なCore i3-1115G4/Corei5-1135G7/Core i7-1165G7の組み合わせよりワンランク上のCPUにしているわけですね。
Core i7-1165G7とほぼ同等なCore i5-10300Hもそうですが、4コアなCore i3-1125G4が強いですね。まさかのCore i7-1065G7超えです。これだけの性能を発揮するのならばもう、”Core i3は性能が低め”なんて言えないでしょう。
メモリとストレージ
メモリは8GBまたは16GBのLPDDR4x-4267で、オンボード固定です。
16GBはCore i7の一部モデルのみで、ここはちょっと残念なところですね。
ストレージは256GBから1TBまでのM.2 NVMe SSDです。
サービスマニュアルを見る限りではスロットはひとつで2.5インチのスペースもなく、デュアルストレージは不可のようです。
その他
「Inspiron 13(5310)」のWi-fiは802.11ax(Wi-fi 6)対応です。Bluetoothが5.1なので、Intel AX201でしょう。Wi-fi 6もだいぶ普及して、中堅以上はほとんどWi-fi 6になった印象があります(その代わり最近はWi-fi 6チップが枯渇気味という噂ですが)。
バッテリーは4セルの54WHr。駆動時間は最大11.3時間です。
セル数は充電速度に影響し、「Inspiron 13(5310)」は60分で最大80%の急速充電が可能です。
なお、国内モデルに選択肢はありませんが、海外モデルではGeForce MX450搭載モデルがあるようです。
…国内モデルでもあっていいと思うんですけどね…需要がないんだろうか?
▲内部のボード。左側の斜めについているのがGeForce MX450
筐体
▲全体です。
ベゼルは細く、特にディスプレイ下部が相当に狭くなっています。
ディスプレイはアスペクト比16:10の13.3インチWUXGA(1920×1200)またはWQXGA(2560×1600)です。DELLではWQXGAはQHD+という書き方を使っています。Core i3モデルがWUXGAで、Core i5/i7モデルがWQXGAと分かれています。
セットアップマニュアルによるとWQXGAパネルの色域は100% sRGB、輝度は300nit、コントラスト比は1000:1、リフレッシュレート60Hzな広視野角(WVA)パネルとされています。
1. HDMI 1.4
2. Thunderbolt 4(プライマリ電源)
3. Thunderbolt 4
4. 電源およびバッテリーステータスライト
1. USB 3.2 Gen 1
2. オーディオジャック
インターフェースは「XPS 13」にHDMIを追加したような、使い勝手がちょっと良くなった構成となっています。
その代わり、バッテリーインジケータはLED一つでの表現となっています。
Thunderbolt 4は2ポートあり、②の方が電源として優先されるようです。というか、Inspiron 5000シリーズでTB4搭載は初では?(これまでThunderbolt搭載はInspiron 7000シリーズだけでした)
▲キーボードは本体幅いっぱいを使用しています。DELLではエッジツーエッジキーボードと呼んでいるようです。
296mmという、300mmを切る本体幅でありながら、キーピッチ19.05mmを確保しています。キーボードバックライトも標準搭載です。
日本語配列の画像はありませんが、右のキーがくっついているくらいで幅の狭いキーはなさそうです。
指紋リーダーは右上の電源ボタンと一体化しています。
▲底面の吸気口は広め
元からTDP35WのTigerLake H35とGeForce MX450を搭載できる設計なので、冷却面は一般的なTigerLake機より強力に設計されています。
内部画像でもデュアルヒートパイプ+デュアルファンになっていますし、GeForce MX450を搭載しない国内モデルであれば、フル稼働させても十分に冷却できるでしょう。
スピーカーは2.5W×2の割と高出力なものが底面手前側に向いています。位置がいいので結構いい感じに聞こえそうです。
▲天板は中心にロゴがありますが、色が薄めです。
主張が強くないので、シンプルなものを好む層にも受け入れられそうです。
まとめ
「Inspiron 13(5310)」は5000シリーズとは思えない中身ですが価格だけは5000シリーズで、税込・配送料込で82,975円からと、比較的安価に設定されています。20%オフセール時であればギリギリ8万円を切るでしょう。
メモリ16GBだと124,483円(20%オフセール時で119,984円)です。
メモリ8GBでCore i3だけど4コアでTB4が2ポートついて8万円ってのは、普通に安いです。というか、XPSシリーズに求める機能がだいたい入っていて、価格はワンランクからツーランク安いんですよね。
個人的にはXPSシリーズよりお薦めできます。
対抗馬となるのは「ThinkBook 13s」でしょうが、メモリの増設ができる代わりにCPUがワンランク落ち、TB4も1ポート、ディスプレイはWUXGA(1920×1200)と、あちらを立てれば…な状態です。
現状でも「Inspiron 13(5310)」はがじぇっとりっぷのおすすめTOP5に入ります。
これでCore i3/i5にも16GBメモリモデルがラインナップされたり、カスタマイズで増設できるのであれば、さらに上位だったんですけどね…
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