2024年2月21日、LenovoはRyzen 7 8845HS/Ryzen 5 8645HSを搭載した14インチノート「IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型 (AMD)」を発売しました。
スペック
■ IdeaPad Pro 5 Gen 9 | |
CPU | Ryzen 7 8845HS Ryzen 5 8645HS |
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GPU | GeForce RTX 3050 (6GB) |
メモリ | 16GB LPDDR5-6400 |
ストレージ | 512GB~1TB NVMe SSD |
画面 | 14.0インチ 有機EL 2.8K |
インターフェース | USB Type-C(USB4)×1 USB Type-C(Gen2)×1 USB 3.2 Gen1×2 HDMI SDXC オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 6E+BT5.3 |
バッテリー | 84WHr |
サイズ | 312×221×15.99mm |
重さ | 1.46kg |
特徴
「IdeaPad Pro 5 Gen 9」は「IdeaPad Pro 5 Gen 8」の後継機に当たるのですが、「Gen 8」は国内では16インチモデルしか発売されませんでした。
また、Intelモデルの「IdeaPad Pro 5i Gen 9」は1月に発売済みです。
見分け方は、Intelモデルは型番に”i”が入り、”5i”となります。
流石にLenovoもそれだけで見分けるのは厳しいと分かっているようで、通常は最後に(AMD)とか(Intel)とか記載してます。
CPU
「IdeaPad Pro 5 Gen 9」のCPUはRyzen 8000シリーズからRyzen 7 8845HSを搭載しています。
記事執筆時点ではカスタマイズでRyzen 5 8645HSを選択可能。
Ryzen 8000シリーズは2023年12月に発表されたCPUですが、CPUおよびGPUアーキテクチャはRyzen 7040シリーズと同じZen4+RDNA3となっています。
Ryzen 7 8845HS、内容的にはRyzen 7840HSとほぼ同じ。違いといえるのはNPU(XDNA)が強化された点だけです。
Ryzen 7 8845HSはまだデータが少ないものの(Ryzen 5 8645HSのデータは見つからず)、グラフィックはRyzen 7 7840HSよりやや強くなっているようですが、単に現状はフラグシップモデルのデータしかないだけで、データが増えてくると同じ程度に収束していくかも。
また、dGPUとしてGeForce RTX 3050(メモリ6GB)を選択可能。
…IdeaPadだよね…?
RTX 3050はエントリークラスではありますが、それでも内臓グラフィックの1.5倍程度の性能を持っています。
メモリとストレージ
メモリは16GBのLPDDR5X-6400。カスタマイズでは32GBに変更できます。
オンボードで後から増設はできないので、出来るなら変更しておきたいところです。
ストレージは512GBまたは1TBのM.2 Gen4 SSD。
2242サイズが採用されていて、2242サイズは並列度の関係から、5,000MB/s付近が上限となります。
その他
無線LANはWi-fi 6E(802.11ax)対応。Bluetoothはv5.3です。
有線LANは非搭載。
バッテリーは4セルの84WHr。
このクラスとしてはかなりの大容量ですが、その分1.46kgと重量に反映されています。
使用時間は動画再生時で12.7時間、アイドル時で17.3時間(JEITA3.0)。
100W PD充電に対応し、充電時間は約1.7時間(電源オフ時)と短めになっています。
なお、RTX 3050搭載モデルになると140W PD充電器になるようです。
何気にPD3.1対応機なんですね。これもしや非dGPUモデルも140Wで充電できるのでは…?
面白い機能として、Fn+Qキーでモードを切り替えるスマートパワー機能に対応しています。
また当たり前のようにMIL-STD-810H(いわゆるMILスペック)準拠です。
外観
本体デザインはこれまでのIdeaPadを踏襲。
ディスプレイは14インチ有機ELで、2.8K(2880×1800)の高解像度。10bit入力(10.7億色表示)対応、100% DCI-P3、リフレッシュレート120Hz、DisplayHDR 500 True Black認証、TÜV 低ブルーライト認定など、ハイスペックなパネルとなっています。
「IdeaPad Pro 5i Gen 9」と違って液晶モデルはなく、カスタマイズでも選べません。
2.4-in-1メディアカードリーダー
3.USB 3.2 Gen1
4.USB 3.2 Gen1
6.USB 3.2 Gen2 Type-C
7.USB4 Type-C
インターフェースは「IdeaPad Pro 5i Gen 9」と共通。
ちょっと違うのはThunderbolt4かUSB4かという点くらいです。実用上の差は少なく、意識する必要はほぼありませんが、TB4は要件にデュアル4K出力があったり、VT-dのDMA保護機能に対応する必要があったりと、実は細かい差があります。
なお、Lenovoでは伝統的にSlim 500番台(現行では”Slim 5″)ではUSB4/TB4を採用しないため、USB4/TB4を搭載するのはPro 5かYoga(“7″または”9”)となります。
キーボード。
電源ボタン統合の指紋リーダーはなく、細長いボタンになっています。
底面。底面カバーは50%リサイクルアルミニウムを使用しています。
「IdeaPad Pro 5 Gen 9」のスピーカーは2W+2Wとされています。
…キーボード左右のメッシュは何なんだろう…?ただの吸気口…?
カメラは1080p+IR。
指紋認証ではなくカメラ認証が標準扱いされています。
カスタマイズはちょっと変わっていて、Ryzen 5 8645HSを選択すると自動的にRTX3050が選択されるという。
まとめ
「IdeaPad Pro 5 Gen 9」の価格は121,275円から。Ryzen 5 8645HS+RTX3050で139,924円からです。
記事執筆時点だと、メモリ32GB+RTX 3050が選択できなくなっています。
なお、最安構成だとWi-fi 6E→Wi-fi 6にダウングレードされている点に注意が必要です。
欲を言えばRTX 3050ではなくRTX 4050にして、メモリ32GBを選びやすくして、非光沢有機ELにして欲しかったところですが、他は文句なし。
というかそこまでするとIdeaPadではなくThinkPadの領域ですね。
その上で、CPU性能とグラフィック性能を両立しつつ、ハイエンド寄りの構成で12~13万円というのは妥当な価格でしょう。
何か月かすれば「IdeaPad Slim 5/5i Gen 9」が登場するとは思いますが、ワンランク上の製品として十分魅力的な1台と言えそうです。
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