2024年4月15日、MINISFORUMはRyzen 7 8840Uを搭載したWindowsタブレット「V3 3in1」を発売(予約開始)しました。
スペック
■ V3 3in1 | |
CPU | Ryzen 7 8840U |
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メモリ | 32GB LPDDR5-6400 |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
画面 | 14.0インチ IPS WQXGA(165Hz) |
インターフェース | USB Type-C(TB4)×2 USB Type-C(VLink)×1 SDXC オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 6E+BT5.3 |
バッテリー | 50.82WHr |
サイズ | 318×213.8×9.8mm |
重さ | 0.93kg |
特徴
「V3 3in1」はMINISFORUM初のWindowsタブレットです。「世界初のAMD AI ハイパフォーマンスWindows 3-in-1タブレット」を謳い文句に、2024年1月3日に最初の発表がなされました。
この時点ではCPUはZen4アーキテクチャのRyzen 7とされていて、CPU名は非公開でした(CPU以外の詳細は発表された)。
CPUがRyzen 7 8840Uであると明らかにされ、広く取り上げられるようになったのが2月7日。この時点では3月末のリリースとされていました。
CPU
上述したように、「V3 3in1」のCPUはRyzen 7 8840Uです。
Ryzen 8000シリーズは2023年12月に発表されたCPUですが、CPUおよびGPUアーキテクチャはRyzen 7040シリーズと同じZen4+RDNA3となっています。
Ryzen 7 8840Uは、内容的にはRyzen 7840Uとほぼ同じ。違いといえるのはNPU(XDNA)が強化された点だけです。
Ryzen 8000シリーズは発表からしばらく経ちますが、記事執筆時点ではPassMarkと3DMarkの登録はなし。
CPUとGPUは動作周波数も含めてRyzen 7 7840Uと変わらないので、おおよそRyzen 7 7840Uのスコアで代用できます。
タブレットスタイルということで冷却面が不安ですが、4本のヒートパイプとデュアルファンで冷却するので、おそらく冷却能力は足りています。
その代わり、高負荷時は少々うるさいかもしれません。この辺りは実機レビューが待たれます。
メモリとストレージ
メモリは32GB LPDDR5-6400。オンボードで換装はできません。
なぜか過去のWindowsタブレットはメモリをあまり積まないことが多く、大容量メモリなモデルが望まれていましたが、ようやく実現しました。
ストレージは1TB M.2 SSD。Gen4対応でリード約5,000MB/sとされています。
換装可能みたいな書き方(Up To 2TB)がされていますが…タブレットって開けるの超大変なんだけど…
その他
無線LANはWi-fi 6E(802.11ax)対応。Bluetoothはv5.3。
バッテリーは50.82WHrで、電源アダプタは65W。
動作時間は8時間以上(条件不明)とされています。
ちょっといい機能として、95%、80%、50%で設定可能なバッテリー保護機能に対応しています。
タブレット端末ということで画面は10点マルチタッチに対応。
さらに筆圧4,096段階のスタイラスペンにも対応します。プロトコルはMPP2.0と公開されているので、謹製ペンでなくてもMPP2.0ペンならいけるはず。選択範囲は結構広いです。
ちなみに謹製ペン(V3ペン)はType-C充電対応、フル充電まで2時間、稼働時間は220時間、マグネット内蔵でV3本体に張り付け可能とされています。
外観
当たり前ですが本体はまっ平らな、ザ・タブレット。
分かりにくいですが底部にキーボード用の5ピンがあります。
ディスプレイはリフレッシュレート165Hzの14インチ2560×1600。
CPUと相まって普通にゲーミングUMPCと同じことができますね。
色域は100% DCI-P3、最大輝度は500nitということでクリエイターレベルの表示もできるし、動画の鑑賞やHDR対応タイトルのゲームプレイにも使えます。
Androidタブレットと違ってカメラは飛び出していません。なお、フロントカメラは200万画素(Windows Hello・顔認証対応)、背面カメラは500万画素です。
吸気口ががっつり開いているのが分かります。
インターフェース。
USB4が2ポートに、電源ボタンは指紋認証内蔵。そしてちょっと珍しいVLinkというものがあります。
スピーカーは左右で、2Wウーファー×2+1Wツィーター×2のクアッド構成。
VLinkとはDP-inビデオ入力、要はType-C端子での映像入力です。14インチ2.5Kの、バッテリー内蔵モバイルモニターとして使うことができます。
VLinkアダプタは存在していましたが、WindowsタブレットとしてVLinkを搭載するのはこれが世界初となります。
なお、VLink時はキーボードもサポートされるということで、キーボード付きモニターとして使えるようです。
オプションのキーボードはUS配列のほか、日本語配列も用意されています。
この手の外付けキーボードで日本語配列が用意されるのは大手以外では珍しく、MINISFORUMが日本市場を重視していることがよく分かります。
ゲーミングノートみたいなコントロールアプリも用意されていて、パフォーマンスモード(28W)、バランスモード(18~22W)、省電力モード(15W)の3モードの切り替えに対応しています。
まとめ
「V3 3in1」の価格はキーボード込み239,980円。記事執筆時点では先行予約20%オフで191,980円です。
さらに先行予約特典としてVペン(定価5,690円)、タブレットケース(同3,380円)、ガラスフィルム(同1,180円)が付属します。
ドルベースだと1,499ドル、セール価格1,199ドルなので、160.1円/ドルでの計算ですね。円高の影響がひどい。
…しかし、思ったより高いなぁ…
ゲーミングUMPCの32GB+1TBモデルに高性能14インチディスプレイとVLinkを足して、キーボードやペンの価格も込みと考えれば何とか…いや、でも、やっぱりそれでもちょっと高い気が…せめて150円/ドル換算だったらよかったのになぁ…
関連リンク
V3 製品ページ:MINISFORUM
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