2021年6月1日、LenovoはAMD社のZen3版Ryzen 5000シリーズを搭載した13.3インチノート「ThinkBook 13s Gen3(AMD)」を発売いたしました。
スペック
■ThinkBook 13s Gen3(AMD) | |
CPU | Ryzen 7 5800U Ryzen 5 5600U |
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メモリ | 8~16GB LPDDR4x-4267 |
ストレージ | 256GB~1TB NVMe SSD |
画面 | 13.3インチ IPS FHD |
インターフェース | USB Type-C(Gen2)×1 USB 3.0×2 HDMI オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.1 |
サイズ | 299×210×14.9mm |
重さ | 1.26kg |
特徴
「ThinkBook 13s Gen3(AMD)」はがじぇっとりっぷが確認した範囲において、現在国内発売されたモデルで初めて、Zen3版Ryzen 5000Uシリーズ(コードネーム:Cezanne)を搭載したノートとなります。
Zen3版Ryzenというくくりだと、ゲーミング向けのCezanne-H(Ryzen 5 5600HやRyzen 7 5800Hなど)を搭載したノートがすでに販売されています。
CPU
CPU(AMDではAPUと呼称)はRyzen 7 5800UまたはRyzen 5 5600Uです。
見ての通り、化け物みたいなスコアをたたき出しています。
マルチスレッドスコアもそうですが、注目すべきはシングルスレッドスコアで、Zen2より2割程度向上した結果、Intel TigerLakeと同等クラスとなりました。
これによって今までの”マルチスレッド性能で勝ってシングルスレッド性能で負ける”状況をついに脱出して、名実ともにIntel以上のCPU(APU)となったわけです。
グラフィック周りはZen2から変わらずVegaアーキテクチャのままですが、電力効率の最適化が進み、動作周波数が向上しています。
残念ながらまだ第3者によるベンチマーク結果が見当たりませんが、(都合のいいデータばかりの)発表資料によると、グラフィック性能もTigerLakeと同等程度に追いついたようです。
メモリとストレージ
「ThinkBook 13s Gen3(AMD)」のメモリは8GBまたは16GBのLPDDR4x-4266です。オンボード固定で増設はできません。
ストレージは256GBまたは512GBと控えめ。一般的なM.2 2280ではなくM.2 2242で、カスタマイズでは1TBまで用意されています。
1TBのM.2 2242ってSATA規格ばかりなので、NVMe規格品は割と貴重だったりします。
ちなみに保守マニュアルによると、M.2 2280は非対応、デュアルストレージも不可のようです。
その他
Wi-fiは802.11ax(Wi-fi 6)に対応しています。
Intel Wireless-AX 22560という、Wireless-AC 9560の後継に当たるチップで、オンボードなCNVio形式なので換装はできません。
バッテリーは4セル56WHrと、このサイズにしては頑張っています。
低消費電力化したZen3 Ryzenと合わせて、約16.1時間というかなり長い稼働時間が確保されています。半分としても8時間超えなので、無補給でも一日使えそうです。
マイクも今の時代に合わせて、単一指向性と無指向性の切り替えが可能です。AIベースのノイズキャンセリングアルゴリズムも搭載しているため、テレワークやビデオ会議で力を発揮することでしょう。
個人的に一番のポイントがディスプレイです。
アスペクト比16:10の画面で、解像度はWUXGA(1920×1200)またはWQXGA(2560×1600)から選択できます。カスタマイズではWQXGAは+6,600円と高くないので、興味ある場合はサクッと選択していいと思います。
なお、どちらも300nits、100% sRGB、非光沢、タッチ非対応で共通しています。
筐体
ディスプレイは180度まで開きます。
ベゼルは特に下部が細く、無地となったことで、すっきりした印象になっています。
1.USB 3.2 Gen2 Type-C
2.HDMI
3.オーディオジャック
4.USB 3.2 Gen1
5.セキュリティ キーホール
インターフェースはシンプルに抑えていますが、最低限のものは揃っています。
AMD系なのでThunderbolt 3/4はありませんが、Type-Cは転送速度10GbpsなUSB 3.2 Gen2なので、そうそう不足することはないでしょう。
ただ電源兼用なので、欲を言えばType-Cはもう1ポート欲しかったですね。
キーボードはIdeaPadシリーズそのままで、電源ボタンには指紋リーダーが組み込まれています。
天板は「ThinkBook」独自の、ツートンカラーです。
まとめ
「ThinkBook 13s Gen3(AMD)」の価格は、Ryzen 5/8GB/256GBで92,862円(税込・送料込)から、Ryzen 7/16GB/512GBで132,363円からとなっています。どちらもカスタマイズに対応しています。
Ryzen機としては高価格帯ですが、性能を考えれば納得の価格でもあります。
個人的なお薦めは、Ryzen 7モデルにWQXGAディスプレイの追加(合計138,688円)ですね。カスタマイズにも割引が適用されるので、実際には4,200円程度の追加で済みます。
10万円の壁に悩む個人事業主向けだと、Ryzen 5モデル+WQXGAで97,020円あたりでしょうか。ただしメモリは8GBなので、派手に使うのは厳しいでしょう。
もう少し待てば「ThinkPad E」シリーズなどで安価なモデルが出るかもしれませんが、幅300mm以下というコンパクトさや画面の広さが欲しい場合は「ThinkBook 13s Gen3(AMD)」が適当でしょう。
コメント
A485のM.2 2242+NVMe壊れた時、マウザーという所見つけて買ったのですが…今は容量メーカー選択肢もほぼ壊滅的な感じです。
在庫が無い…
換装は考えずに最初から容量余裕持つことをお勧めします。
まとめでGen3(AMD)なのにCore i5とi7の価格表示でワロタ。所々Gen2とGen3ごっちゃになってないか?
コメントありがとうございます。
思いっきりCoreと書いていましたね…Ryzenに修正いたしました。
たしかにType-Cはもう1ポートあれば買ってたなぁ。
Type-Aはいらない…。