2021年7月15日、HPはZen3版Ryzen 5000Uシリーズを搭載する13.3インチノート「Pavilion Aero 13-be」を発表、同日より一部モデルの販売を開始いたしました。
スペック
■HP Pavilion Aero 13-be | |
CPU | Ryzen 7 5800U Ryzen 5 5600U |
---|---|
メモリ | 8~16GB DDR4-3200 |
ストレージ | 256~512GB NVMe SSD |
画面 | 13.3インチ IPS WUXGA |
インターフェース | USB Type-C(Gen2)×1 USB 3.0×2 HDMI2.0 オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ac+BT5.0 |
サイズ | 298×209×18.9mm |
重さ | 0.957kg |
特徴
「Pavilion Aero 13-be」はZ世代に向けた新製品という位置づけです。
ファッション性を高め、持ち歩くデバイスとするために、PavilionノートPCではじめてマグネシウム合金のシャーシを採用することで、957gという軽量さを実現しています。
HPでは初となるZen3版Ryzen 5000Uシリーズを搭載、画面アスペクト比も個人向けPCでは初となる16:10と、縦を伸ばしました。
ちなみに読みは「エアロサーティーン」だそうで、某RPGの7作目の犬っぽい響きが当時プレイしていた、がじぇっとりっぷの心に大ヒットです。
CPU
APU(AMDではグラフィック内蔵CPUのことをAPUと呼びます)は前述の通り、Zen3版Ryzen 5000Uに属する、8コア16スレッドのRyzen 7 5800Uおよび6コア12スレッドのRyzen 5 5600Uです。
見ての通り、化け物みたいなスコアをたたき出しています。
マルチスレッドスコアもそうですが、注目すべきはシングルスレッドスコアで、Zen2より2割程度向上した結果、Intel TigerLakeと同等クラスとなりました。
これによって今までの”マルチスレッド性能で勝ってシングルスレッド性能で負ける”状況をついに脱出して、名実ともにIntel以上のCPU(APU)となったわけです。
グラフィック周りはZen2から変わらずVegaアーキテクチャのままですが、電力効率の最適化が進み、動作周波数が向上しています。
残念ながらまだ第3者によるベンチマーク結果が見当たりませんが、(都合のいいデータばかりの)発表資料によると、グラフィック性能もTigerLakeと同等程度に追いついたようです。
メモリとストレージ
「Pavilion Aero 13-be」のメモリは8GBまたは16GBのDDR4-3200で、オンボード固定となります。
1kgを切る超計量モデルなので、この点は割り切るしかないですね。
ストレージは256GBまたは512GBのM.2 NVMe SSD。
HPは内部が分かる資料を公開していないので、どのような形になっているかは分かりませんが、デュアルストレージはできないんじゃないかなぁと。
その他
Wi-fiは当たり前のように802.11ax(Wi-fi 6)対応、Bluetoothは5.2対応となっているので、Intel AX210と思われます。
バッテリーは3セルながら45分で50%の急速充電(「HPファストチャージ」機能)に対応、稼働時間も10時間30分となっています。
HPではSDGsの取り組みとして、オーシャンバウンド・プラスチック(陸上で回収したペットボトルを再生したもの)の利用したり、EPEAT Gold認定を取得したりしています。
「Pavilion Aero 13-be」のボディに使われるマグネシウム合金もまたリサイクル対象となっています。
筐体
フロントです。キーボードはDELLでいうところのEdge to Edgeキーボードで、幅いっぱいに使っています。
しかし、HPは”右一列”が本当に好きですよね…Pavilionは下位のラインなので、日本独自キーボードは用意されなかったようです。
軽量ですが、キーボードバックライトはしっかり搭載しています。
ディスプレイは前述の通り、アスペクト比16:10の13.3インチWUXGA(1920×1200)で、画面占有率は90%です。輝度は400nit、色域100% sRGBと、なかなかいいパネルが使われているようです。
上下のベゼルも細いので、数字以上に広く見えますね。
・USB Type-A 5Gbps
・電源コネクタ
・HDMI2.0
・USB Type-A 5Gbps
・USB 3.2 Gen2 Type-C
・ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート
インターフェースは足りないのはカードリーダーくらいで、USBは3ポート、HDMIも用意されています。
Type-C端子はUSB PDのほか、DisplayPort 1.4出力にも対応しています。
カラーバリエーションはセラミックホワイトとピンクベージュの2色。どちらもベゼル部は黒になります。
Pavilionはバリューモデルなので、天板ロゴもプレミアムロゴではありません。
まとめ
「Pavilion Aero 13-be」は3モデルで展開されており、「パフォーマンスモデル」のセラミックホワイトのみ発表と同時に販売開始、税込・送料込で123,000円となっています。
CPU | メモリ | ストレージ | 価格 | 割引後 | |
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スタンダード | Ryzen 5 5600U | 8GB | 256GB | 114,400円 | 7月下旬開始 |
スタンダードプラス | 16GB | 512GB | 136,400円 | 7月下旬開始 | |
パフォーマンス | Ryzen 7 5800U | 163,900円 | 123,000円 |
「スタンダードモデル」および「スタンダードプラスモデル」、ピンクベージュカラーは7月下旬販売開始予定となっていますがり、最上位の「パフォーマンスモデル」の価格から考えると、少なくとも「スタンダードモデル」は10万円を切ってくるでしょう。
とはいえおすすめなのはメモリ16GBな「スタンダードプラスモデル」か、8コアな「パフォーマンスモデル」になりますが。
高性能なZen3に、16:10ディスプレイに1kg切りの軽量筐体と、これだけ盛り込んできたモデルかつ、他メーカーに比べてやや高級路線なHPにしては価格を頑張っているなぁと。
バリューモデルの価格でプレミアムモデルに近い中身な「Pavilion Aero 13-be」は、HPの中では「Spectre x13 360」に次いでおすすめできる機種ですね。
なお、納期の記載がない点は注意が必要です。
関連リンク
ニュースリリース:HP
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