書き方下手過ぎか。5G対応SBCなGlobalscale「Mochabin-5G」のファンディングページが残念過ぎる

クラウドファンディング

2021年10月1日、ネットワーク系SBCメーカーのGlobalscale Technologiesは、クラウドファンディングサイトのKickstarterで、Wi-Fi 6や5G、10GbEに対応するSBC「Mochabin-5G」のファンディングを開始いたしました。

Mochabin-5G:Kickstarter

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スペック

モデル名Mochabin-5G
メーカーGlobalscale Technologies Inc.
発売日2021/10
価格159ドル
価格(日本円)
CPUMarvell Armada 7040(4コア)
(1.4GHz A72 x 4)
GPU
NPU
メモリー4〜8GB DDR4
サポートOS
有線LAN10GbE(SFP+)×1
1GbE(SFP)×1
1GbE(LAN) x 2
1GbE(WAN) x 1
Wi-fi802.11ac
(miniPCIe)
Bluetooth5.0
チップ88E6341
88E1512
ストレージ16GB eMMC
M.2 SATA x 1
SATA×1
USB3.0 x 2
GPIO×
映像×
カメラ×
オーディオジャック×
その他インターフェースM.2 2250
UART(microUSB)
nanoSIMスロット
JTAG(10pin)
MikroBUS(16pin)
消費電力
電源DC 12V
PoE
奥行き
高さ
その他

特徴

Globalscale Technologiesの製品は以前に「ESPRESSOBin」「ESPRESSOBin Ultra」というものを紹介しています。

SBC(シングルボードコンピューター)の変わり種。ネットワーク機能重視なGlobalscale Technologies社の「ESPRESSOBin」を紹介します。
よりルーターらしく。Globalscale「ESPRESSObin Ultra」はM.2 SSD内蔵可能な無線ルーター型SBC

「Mochabin-5G」はそれに続く製品で、あれこれと進化しています。
Kickstarterでは「Mochabin-5G」と書かれていますが、メーカーサイトでは「MOCHAbin」となっていますね。ファンディングの紹介なので、この記事では「Mochabin-5G」で統一します。

ネーミングはコーヒーシリーズなようで、他に超低消費電力BluetoothLEモジュール「RistrettoBin」(Ristrettoはエスプレッソの一種)などがあります。

SoC

「Mochabin-5G」のSoCはMarvell Armada 7040が使われています。

Armada 7040はネットワーク向けのSoCで、CPU部はクアッドコアのCortex-A72。
インターフェースに10GbE+2×2.5GbE(ただし最大スループットは合計12Gbps)、SATA×2、そしてPCIe x4をひとつ、PCIex1を2つ持っています。

メモリとストレージ

メモリはオンボード4GB DDR4。仕様では8GBもあるようですが、ファンディングされているのは4GBモデルのみです。

ストレージはオンボードが16GB eMMC
他にSATAポートが一つ、M.2 SATAスロットを一つ用意しています。

ブロックダイアグラム

インターフェース構成をブロックダイアグラムから見ると、4ポートの1GbE LANはスイッチハブを介しての実装、SFPとSFPはSoC直結のようです。

しかし、PCIeがx1の1レーンしか使われていないようで…
PCIe x4が余っているなら、M.2 NVMeにしても良かったのでは?と思わなくもなかったり。
気になるのは、4G/5Gモデム用のスロットの接続が、USB2.0って書いてあるんですよね…さすがに違うと思いたいんですけど。

インターフェース

ボードは、ストレージ能力のあるネットワーク機といった感じになっています。
サイズがどこにも書かれていないのですが、パーツサイズから推測するにおそらく17×17cm前後、つまりmini-ITX相当じゃないかなと。

ちょっと変わっているのが、MikroBusがあることでしょうか。
MikroBusはMikroElektronikaが開発した16pinの規格で、0.5~1インチくらいの液晶とか、スイッチ、RS232コネクタなど様々なモジュールが発売されています。

あれこれ乗っけた状態だとこんな感じ。
Wi-fiはM.2カードではなく、NXP 9098(802.11ax+BT5対応)チップを使ったminiPCIeで提供されます。一応、自前で用意すればM.2 Wi-fiカードも使えるようです。

MikroBusには温度・湿度センサーらしきものが乗っていますね。

「MOCHAbin」はプラスチックケースも同梱され、フロントはLEDのみ。
PC系というよりはルータなどに近いネットワーク系の雰囲気が漂っています。

ちなみにファンレスです。

背面は排気スロットの類はなく、インターフェース部のみ開いています。
せめてインターフェースアイコンのプリントくらいはして欲しいところですが(特に片方だけ10GbEなSFP!)、製品版では印刷されるのでしょうか?

まとめ

「Mochabin-5G」の価格は以下のようになっています。

159ドル:本体+ケース+12V電源アダプタ
199ドル:159ドルコース+Wi-fi 6モジュール
225ドル:159ドルコース+Wi-fi 6 AP+OpenWRT
375ドル:199ドルコース×2
450ドル:本体+2TB NAS HDD+Cubbit
549ドル:199ドルコース+5Gモデム

225ドルのOpenWRTは、Sarturaの開発しているオープンソースのビルドツール「Replica One」を用いて独自にビルドしたOpenWRTということみたいですが、詳細が書かれていないので合っているかは自信がありません。
あと、Wi-fi 6 APとやらについては情報が全くありません。モジュールと違うの?

Cubbitというのは分散型クラウドストレージソリューションで、ストレージ容量の半分を分散データの保存用に提供、残り半分が自分用で、保存したデータを他のCubbitデバイスに分散して保存することができます。

正直、説明不足というか、ファンディングページの内容が薄すぎます。個人が立ち上げたプロジェクトでももうちょっとましです。

Cubbitの説明には公式デバイスに「ESPRESSObin」プラットフォームが使われているとの記述がありますが、もっと他に書くべきことがあるのでは?

サイズも書かれていないし、本体以外のオプションについては一切の説明がないし、特に5Gモデムの説明がないのはつらいです。
目標額が6500ドルと低めに設定されているからクリアしているだけで、これで購入する気になるのはよほどの猛者か、訓練された猛者くらいじゃなかろうか。

ファンディング終了は2021年11月15日。発送は2022年5月です。
一応目標額はクリアしているし、実績のある企業なのでモノは届くでしょうけど、本当、ファンディングページを見たら不安しか出ない…

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