JasperLakeになって復活!GPIO付きPCボードDFRobot「LattePanda 3 Delta」がファンディング中!

クラウドファンディング

2021年11月3日、Intel系のPCボードを手掛けるDFRobotは、クラウドファンディングサイトのKickstarterで、4年ぶりとなる新作「LattePanda 3 Delta」のファンディングを開始しました。

LattePanda 3 Delta – Faster than Ever, Still Pocket-sized:Kickstarter

2022年8月15日追記一般販売が始まりました。価格は279ドルです。

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スペック

■LattePanda 3 Delta
CPUCeleron N5105
メモリ8GB LPDDR4-2933
ストレージ64GB eMMC
M.2 NVMe(2280)
インターフェースUSB Type-C(2.0)×1
USB 3.2 Gen2×1
USB 3.2 Gen1×2
HDMI
eDP
1GbE 有線LAN
microSDXC
オーディオジャック
50pin GPIO×2
wi-fi802.11ax+BT5.2
サイズ125×78×16mm

特徴

「LattePanda」はIntel CPUを搭載したPCボードでありながら、GPIOピンも備えるという、Intel系SBCとでも呼ぶべきボードです。

「LattePanda 3 Delta」は無印の「LattePanda」、「LattePanda Alpha/Delta」に続く、第3弾となります。
発売時期と搭載CPUの変遷は以下のようになります。

LattePanda(無印)(2015年12月):Atom x5-Z8350
LattePanda Alpha(2017年12月):Core m3-8100Y
LattePanda Delta(2017年12月):Celeron N4100
LattePanda 3 Delta(New!):Celeron N5105

CPU

CPUにはJasperLake世代のCeleron N5105を搭載します。

実はグラフィックに期待。Intelの10nmプロセスとなったCeleronの新世代「Jasper Lake」について

Celeron N5105は4コア4スレッドでTDP10Wのハイパフォーマンス寄り、GPUが24EUとグラフィックも強めです。
PassMarkスコアは3300~3400なので、3000強のCore m3-8100Yよりは1割程度上、2450程度のCeleron N4100比だと1.5倍になります。

グラフィックに関してはCeleron N4100比で3倍となります。
これだけあればWindowsを動かしてもそれほど不満は出ないでしょう。

メモリとストレージ

メモリはさすがにオンボードで、8GB LPDDR4-2933を搭載します。

ストレージは64GB eMMCに加え、M.2 NVMe SSDスロット(Key-M 2280)およびM.2 SATA SSDスロット(Key-B 2242/2280)を備えています。
なお、NVMeはPCIe Gen3 x2接続(最大転送速度が約2000MB/s)となるので、低速なSSDで十分です。

M.2 Key-BスロットはSATA SSD以外にもM.2 2252サイズの4G/5Gモジュールを搭載することが可能です。

これ、「LattePanda Alpha/Delta」ではKey-M+Key-E(Wi-fiくらいしか使われていない)だったので、地味な変更ポイントです。

その他

無線LANはオンボード(1216サイズ)で802.11ax(Wi-fi 6)に対応しています。チップメーカーまでは不明です。

電源は12Vのほか、USB PD給電に対応しています。
電源はオンボードの電源ボタンもありますが、スイッチピンを利用することもできます。

そして一番の特徴である、GPIO。50ピンが2列あり、片方がArduino準拠です。
ピン配列に関しては「LattePanda Alpha/Delta」と同じになると思われます。

参考 Pinout and Hardware Diagram

外観

インターフェース(天面)です。
Type-A端子は一つだけUSB 3.2 Gen2に対応しています。
電源スイッチは右上に横向きについています。専用ケースをつけたときにはケースボタンで押すことになります。

CPUファンをかぶせた状態だとこうなります。

背面はM.2スロットがあるので邪魔なものはありません。

サイズ感はこんな感じ。
「LattePanda Alpha/Delta」の115×78mmから10mm大きくなって、125×78mmとなっています。

オプションのUPS Hat。UPSとはUninterruptible Power Supplyの略で、無停電電源装置のことです。

バッテリー駆動にするのではなく、停電したり電源が抜けても回復するまで稼働を止めず、ボードへのダメージを防ぐことが目的のものです。

オプションの一つ。
1024×600でeDP接続のタッチ対応7インチディスプレイです。

オプションの一つ。
USB-CまたはminiHDMI接続の12.5インチ4Kで10点マルチタッチ対応のモバイルディスプレイです。

まとめ

「LattePanda 3 Delta」の価格は229ドル(25,897円)。先着100人限定のEaryl Bird(199ドル)は売り切れました。
そのほかのプランは以下。

259ドル(29,271円):本体+Windows 10 PRO
279ドル(31,510円):本体+Windows 10 PRO+UPS Hat
349ドル(39,483円):本体+Windows 10 PRO+USBカメラ+7インチタッチディスプレイ
549ドル(62,097円):本体+Windows 10 PRO+USBカメラ+12.5インチ4Kタッチディスプレイ
1129ドル(127,658円):本体+Windows 10 PRO(5セット)

これとは別に配送料が20~60カナダドル(1800~5400円程度)かかります
12.5インチ4KタッチディスプレイはDFRobotの公式ストアで289ドルで販売されていた(現在は売切れ)ものですね。

参考 12.5″ 4K IPS Touch Display

また、ストレッチゴールにケースと45W PD充電器がありますが、このままいけばどちらも達成する見込みです

発売から4年が過ぎた「LattePanda Alpha/Delta」は入手しずらくなっていますし、「LattePanda 3 Delta」の登場はいいタイミングです。
価格性能比も高いですし、あとはSATAポートと2.5GbEがないのが惜しいってくらいですね。

組み込み向けにするのもミニPC化するのもありな、相変わらず面白いなぁと思う製品です。

関連リンク

LattePanda 3 Delta – Faster than Ever, Still Pocket-sized:Kickstarter

コメント

  1. 匿名 より:

    クラファンで手に入れてM.2二つにSSD刺して、ノート用の外付けHDD(NAS)として使ってます。
    NICが1Gbpsってのがネックですね。USBに2.5Gbps以上のを刺すのが必須なので筐体どういう形にしようか決めかねてる。

    • がじぇっとりっぷ より:

      コメントありがとうございます。
      今年は2.5GbEが増えたので、確かにGbEだと物足りなさそうです。

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