2021年12月7日、QNAPはIntel JasperLake世代CPUを搭載した「TS-364」を国内発表しました。
本製品はグローバルでは11月17日に発表しており、3週間遅れでの発表となります。割と早いですね。
2021年12月10日追記:Amazonでの販売を確認したので、リンクを追加しました。
スペック
■IdeaPad Flex 550 | |
CPU | Celeron N5105/N5095 |
---|---|
メモリ | 4GB DDR4 |
ストレージ | 3.5インチベイ×3 M.2 2280(NVMe)×2 |
インターフェース | USB 3.2 Gen2×2 USB 3.2 Gen2 ×1 HDMI 1.4b |
ネットワーク | 2.5GbE×1 |
サイズ | 150×260.1×142mm |
重さ | 1.64kg |
型番 | TS-364 |
---|---|
メーカー | QNAP |
価格 | |
発売日 | 2021/12 |
幅 | 150 |
高さ | 142 |
奥行き | 260.1 |
CPU | Intel Celeron N5105/N5095 |
内部フラッシュメモリ | 5GB |
メモリ | 4GB |
最大メモリ | 16GB |
ホットスワップ | ○ |
SSD対応 | ○ |
NIC (1GbE) | – |
NIC (10GbE) | 1(2.5GbE) |
LA/PT | – |
USB2.0 | – |
USB3.0 | Gen2×2 Gen1×1 |
USB type-c | – |
eSATA | – |
PCIe | – |
SDカード | – |
HDMI | 1.4a |
4K対応 | 4K/30Hz |
DisplayPort | – |
S/PDIF | – |
オーディオジャック | – |
スピーカー | – |
赤外線 レシーバー | – |
ハードウェア 暗号化 | × |
ハードウェア アクセラレーション | ○ |
IPカメラ (無償) | 2 |
IPカメラ (最大) | 8 |
仮想化 (VMWare) | |
仮想化 (Windows) | |
仮想化 (Citrix) | |
仮想化 (OpenStack) | |
仮想マシン (VirtualBox) | ○ |
仮想マシン (Docker) | ○ |
対応RAID | 0/1/5 |
ファイルシステム | EXT4 |
システム ファン | 92mm x 1 |
ノイズレベル | 20.5dB |
Wi-fi | USBアダプタ |
消費電力 | 32.8W |
重さ | 1.64kg |
DTCP+ | |
DTCP-IP | |
DLNA | ○ |
iSCSIターゲット | ○ |
iSCSI LUN | ○ |
ユーザー数 | 4096 |
グループ数 | 512 |
並列接続数 | 1500 |
共有フォルダ | 512 |
スナップショット | 256 |
read性能 | 271 |
write性能 | 251 |
read性能 (暗号化) | 103 |
write性能 (暗号化) | 89 |
備考 | M.2スロット x2(PCIe) |
特徴
QNAPは製品を企業向け、SMB(中小企業)向け、Home向けにカテゴライズしており、さらにそれぞれでエントリー、ミドル、ハイエンドに分類しています。ざっくりとした違いは以下のようになっています。
企業向け:ほぼラック型、Intel Xeonなどサーバー向けCPU
SMB上位:Intel Core系、PCIe×2など、ラック型が中心
SMB中位:Intel系CPU、2.5GbE、PCIeスロットなど
SMB下位:ARM系SoC、10GbE
Home上位:Intel系CPU、LANは2ポートまたは2.5GbE
Home中位:ARM系SoC、LANは2ポート
Home下位:ARM系低性能SoC、メモリ固定、LANは1ポート
「TS-364」はHome向けハイエンドに位置づけられています。
2018年10月に発売された「TS-351」もHome向けハイエンドだったので、これの後継機とみていいでしょう。
CPU
「TS-364」のCPUはIntel JasperLake世代のCeleron N5105またはN5095が搭載されます。
N5105 | N5095 | J4115(参考) | J1800(参考) | |
---|---|---|---|---|
コア/スレッド | 4コア4スレッド | 2コア2スレッド | ||
ベース周波数 | 2.0GHz | 1.8GHz | 2.41GHz | |
バースト周波数 | 2.9GHz | 2.5GHz | 2.58GHz | |
グラフィック | 第11.5世代 | 第9世代 | 第7世代 | |
GPU | 24EU | 16EU | 12EU | 4EU |
TDP | 10W | 15W | 10W | |
PassMarkスコア | 3376 | 4274 | 2723 | 575 |
2020年ころのNASによく使われたCeleron J4115と、「TS-351」のCeleron J1800との比較です。
Celeron J1800は2013年に登場したBay Trail世代のCPUなので、世代格差がすごいです。
グラフィック重視のN5105、計算重視のN5095と別れますが、NASとしての機能を重視するならばN5095でしょうか。
GPUアクセラレーションが効く画像管理・分類ソフトの「QuMagie」を使ったり、「QVR Face」で監視画像のリアルタイム顔認識をさせたり、後述するPC機能を使うのであれば、N5105もありでしょう。
メモリとストレージ
「TS-364」のメモリは標準4GBで2スロットタイプ、最大16GBまで増設可能です。
Celeronの常に従うのであれば32GB(16GB×2)も認識するとは思われますが、自己責任となります。
ストレージは3.5インチベイが3つに、M.2 NVMeが2スロットとなっています。
M.2スロットはSSDキャッシュやQTier(頻繁にアクセスされるデータをあらかじめSSDに移しておく)に使ったり、AIアクセラレータのGoogle Edge TPUを挿して画像認識を高速化させたりすることができます。
なお、M.2スロットはPCIe Gen3 x2接続(最大1900MB/s程度)なので、高速なSSDを使っても効果が高まったりはしません。
ネットワーク
ネットワークはタイトルにもあるように2.5GbEを内蔵します。
とはいえ、シングルポートなのであくまでHome向けですね。
最大転送速度は最大270MB/s。ただし、この速度を出すためには経路すべてが2.5GbE以上に対応している必要があります。
最近は2.5GbE対応機器も安価なものが登場しています。
将来を考えると10GbE対応デバイスという選択肢もあります。
その他
OSは2021年10月にリリースされたばかりの「QTS 5.0」を搭載。
Linux Kernel 5.10となり標準でexFATに対応、セキュリティ機能が向上し、NVMe SSDに対する最適化が進んでいます。
「Linux Station」でNAS上に仮想マシンを立ち上げて、デスクトップPCとして使うこともできます。
例ではUbuntuを挙げていますが、シリアルコードを用意すればWindowsも動くと思います。
外観
インターフェースです。
背面USBはUSB 3.2 Gen2が採用され、最大10Gbpsの転送速度に対応しています。
QNAPの拡張ユニットでは「TL-R1200C-RP」「TL-D800C 」「TR-002」がUSB 3.2 Gen2に対応しています。
真横からの画像がありませんが、幅150mm、高さ142mmと正方形に近い正面に対し、奥行きは260mmと長くなっています。
まとめ
「TS-364」はまだ店頭やオンラインショップには並んでおらず、海外を含めても見つからないので価格は不明です。
他のモデルとの兼ね合いを考えると、4万円台前半~半ば程度じゃないかなぁと。5万円を超えると「TS-431P3」や「TS-453D」とかぶっちゃいますしね。
今のところQNAPの5万円以下NASで2.5GbE対応は2ベイモデルしかないので、ここにRAID5に対応した「TS-364」が加われば強力なラインナップの強化となるでしょう。
5万円以上だったら…ちょっと効果は弱いかもしれません。
2021年12月10日追記:Amazonでの販売を確認しました。価格は66,314円です。ちょっとお高い…
コメント
amazonの出荷、販売のページができてましたが、¥66,314とか言ってるんでため息出てますね。453Dの方が安いですね