2022年2月11日、CHUWIはRyzen 7 3700Uを搭載したミニPC「LarkBox X」をグローバル発表、2月14日に国内発表しました。
米Amazonでは2月5日に先行発売されています。
スペック
■ LarkBox X | |
CPU | Ryzen 7 3700U |
---|---|
メモリ | 8GB DDR4-2400 |
ストレージ | 256GB NVMe SSD |
インターフェース | USB Type-C(不明)×1 USB 3.0×4 HDMI DisplayPort 1GbE 有線LAN×2 オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ac+BT4.2 |
サイズ | 127×127×49mm |
重さ | 0.46kg |
特徴
CHUWIに限らずここ最近の中華PC界隈では、そこそこ性能の旧世代CPUを使った安価なミニPCというものが流行っています。
コロナ禍における世界的なテレワーク需要に現行CPUの供給が追い付いていないこと、オフィスワーク用なのでゲーミングレベルの性能は必要ないことなどが大きな理由です。
国内では高性能なIntel NUCシリーズが人気で、ASUS「Mini PC」シリーズなどがその後を追いかけている状況のようですが、Amazonでは安価なCeleron機から高額なRyzen 9搭載機までまんべんなく売れていますね。
参考 売れ筋ランキング(デスクトップ):Amazon
「LarkBox X」はそんな状況で登場したミニPCなわけですが、シリーズ名となる「LarkBox」はそもそも61mm角の超コンパクトPCで、NUCサイズだと「CoreBox」シリーズがあるので、この命名規則がいまいち謎なんですよね…
CPU
「LarkBox X」のCPUはRyzen 7 3700Uです。
Ryzen 6000シリーズが発表された現在では3世代前のCPUとなるわけですが、2019年発表製品とそこまで古いわけではありません。
CPU性能はさすがに現行世代には引き離されていますが、だいたい5000を超えればテレワークやビデオ会議には耐えられます。
ここ最近のミニPCで使われることの多いCore i5-8259U/8279Uには1割弱負けていますが、この程度であれば使用感に違いはないでしょう。
グラフィックはRyzen 5000シリーズまでアーキテクチャに変更がなかったことから、現行世代と同等の性能となっています。
Intelは第11世代Tiger Lakeで一気に性能向上しましたが、第10世代までと比べれば内蔵GPUとしては十分な性能と言えます。
計算性能とは逆に、グラフィック面ではCore i5-8259U/8279Uに2割以上の差をつけています。
メモリとストレージ
メモリは8GB。Amazonの製品画像ではLPDDR4と書いていますが、米AmazonではDDR4-2400の2スロット(Dual-channel memory slots)で、32GBまでの増設に対応と記載されています。
中華PCメーカーは仕様表記にアバウトなところがあるのですが、以前には「HiPad Pro(2021)」が仕様詐欺で問題になったこともあるし、それなりの規模になったのだからこの辺はちゃんとしてほしいなぁと。
ストレージは256GB M.2 NVMe SSD。
これも米AmazonではKingston製とされています。
その他
無線LANは802.11ac(Wi-fi 5)にBluetooth4.2。チップはIntel AC7265です。
コストを抑えている以上、ここは仕方ないところです。
サイズは127×127×49mmのNUCサイズ。
大人の手のひらと手首の境から中指の付け根までがだいたい10cmくらいなので、一応手のひらサイズですね。
外観
正面です。
電源ボタンをアクセントとしたツートンカラーで、デザイン的には2020年に発売された「AeroBox」をほうふつとさせます。
天面に吸気口が大きく開いているので、冷却面での心配はなさそう。
インターフェースです。
背面にType-Cはなく、USB3.2 Gen2もなさそうな雰囲気です。デュアル1GbEがポイントな程度ですね。
でもデュアル1GbEよりは2.5GbEの方が良かったんじゃないかなぁと。
HDMI、DisplayPort、USB-Cによるトリプルディスプレイに対応しています。
USB-Cは4K/30Hzまでの対応となります。
まとめ
「LarkBox X」の価格は54,800円です。記事執筆時点では10,000円オフクーポンが出ていて、クーポン込みだと44,800円となります。
米Amazonでは499ドルから100ドルオフの399ドル(約4.6万円)で販売されているので、日本の方が安いですね。送料分か関税か、そのあたりの差でしょうか。
ライバル程度の性能となるCore i5-8259Uを搭載した「CoreBox」は一回り大きいものの16GBメモリで46,500円なので、価格的には同程度(メモリの分安い程度)です。
記事内でも触れたように4~5万円台のミニPC市場はテレワーク時需要の影響で活況が続いており、Ryzen 5 3550Hを搭載したMINISFORUM「UM350」とか新製品がガンガン投入されるので端から見ていても面白く、「LarkBox X」もクーポン込みの価格であればコスパも悪くありません。
テレワークに限らずサーバーや開発機としてもちょうどいい程度ですし、セール時には狙ってもいいんじゃないでしょうか。
コメント