世代が一気に最新に。TerraMaster「F2-423/F4-423」はJasperLakeにデュアル2.5GbEなNAS

NAS

2022年4月15日、NASメーカーのTerraMasterは、Celeron N5105/5095を搭載した2ベイNAS「F2-423」および4ベイNAS「F4-423」を発売しました。

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スペック

F2-423

■ F2-423
CPUCeleron N5105/5095
メモリ4GB DDR4
ストレージ3.5インチベイ×2
M.2 NVMe×2
インターフェース2.5GbE×2
USB 3.0×2
HDMI
サイズ227×119×133mm
重さ1.5kg

F4-423

■ F4-423
CPUCeleron N5105/5095
メモリ4GB DDR4
ストレージ3.5インチベイ×4
M.2 NVMe×2
インターフェース2.5GbE×2
USB 3.0×2
HDMI
サイズ227×225×136mm
重さ2.3kg

特徴

「F2-423/F4-423」は型番から見ても「F2-422/F4-422」の後継機に当たります。

先代「F2-422/F4-422」は10GbE+デュアル1GbEだったので、デュアル2.5GbEに後退したとも見れますが、「F2-422」での実機検証ではPCIe Gen2接続だった関係上、転送速度は640MB/s、実行スピードは5.4Gbpsが限界だったので、リンクアグリケーションを組めばそこまで差がなかったりします。

【レビュー】TerraMaster F2-422:4コアCPUに10GbE搭載、アプリも増えてきた安価なNAS

CPUについて

CPUは先代「F2-422/F4-422」のApollo Lake(Celeron J3455)からGemini Lake世代を飛ばして最新のJasper Lakeとなりました

Celeron N5105/5095という表記はQNAP「TS-364」を思い出しますね。
「TS-364」の時はセットアップしてシステム情報を見るまでどちらが搭載されているのか分かりませんでしたが…

【レビュー】QNAP TS-364:パワフルになった3ベイNASだけど価格がネック

性能的にはかなりの向上で、総合性能50%向上を謳っています。
まぁ実際、メーカーもOSも違うものの「F2-422」よりはCeleron N5105搭載の「TS-364」の方がもたつき感が薄く、仮想マシンやDocker併用時の安定感も高く感じました。

メモリについて

「F2-422/F4-422」のメモリは標準で4GB。オンボードではなく、2スロットタイプとなっています。
メーカーの仕様表では最大32GB(16GB×2)とされていますが、「TS-364」での検証を見るに、シングルランクのメモリーでないと失敗すると思われます

【レビュー】QNAP TS-364:メモリとかVMとか追加で実験してみた【応用編】

また、2基のM.2 NVMeスロットを備えていて、SSDキャッシュ機能をサポートしています。
この機能は直接HDDに書き込むと遅いので、一時的にSSDに書き込み、後からHDDに書き込む機能です。
こうすることで見かけ上の転送速度がSSD並みとなり、HDDがボトルネックにならなくなります。

ネットワーク

ネットワークは上でも書いたように2.5GbE×2を搭載。
単ポートでの転送速度は最大283MB/sとのこと。

10GbEがなくなったのは残念ですが、多分CPUの持つPCIeレーンが足りなかったんでしょうね。

Jasper Lakeは内蔵LANインターフェースを持たず、かつSATAが2ポートしかありません。
なので、内蔵する8レーンのPCIeをNVMe×2、2.5GbE、SATAボードに2レーンずつ割り振ったのではないかと推測しています。

Jasper Lakeではなく産業向けのElkhart LakeであればCPUに2.5GbEがあったので10GbEも搭載できたかもしれませんが、Elkhart Lake搭載製品ってあまり聞かないんですよね…

その他

OSはLinuxベースのTOSを搭載。

Linuxベースなので割といろいろなことができ、Dockerを使ったり、仮想マシンを動作させたりすることもできます。

外観

正面です。
フロントにUSBポートがないのはTerraMasterの伝統です。

背面です。
デュアル2.5GbEにUSB3.0が2ポート、HDMIも付いています。

「F2-423/F4-423」ともに同じボードが使われていて、SATAボードで2ベイと4ベイに分けているようです。

側面にはメーカーロゴ。
このロゴを見るたびにCooler Masterが頭をよぎるんですよね…

まとめ

「F2-423」の価格は先代「F2-422」と同じ41,990円、「F4-422」は先代の69,000円からちょっとだけ下がった66,990円です。

先代「F2-422」はもとは39,990円と4万円切りが売りでしたが、半導体不足の影響を受けて2021年6月に現在の価格に変更されました。
「F2-423/F4-423」が登場した現在も半導体どころかその他もあれこれ不足する事態になっているので、値上げ発売でなかっただけましというものでしょう。

独自アプリストアのラインアップもだいぶ増えています。
CPUやNVMe SSD対応など、周回遅れだった仕様面もQNAPなど他社に追いつき…というか2ベイ/4ベイに限れば追い抜きました(記事執筆時点ではJasper Lakeなのは3ベイの「TS-364」なので)。

格安10GbE NASという看板こそ失ったものの、ネットワーク機材の入れ替えまで考えると2.5GbEの方が低コストで導入しやすいわけで。
ホームユースやSMB(中小企業)向けとしては総合的には先代以上の競争力を持ったモデルに仕上がったのではないでしょうか。

関連リンク

F2-423:TerraMaster
F4-423:TerraMaster
プレスリリース:TerraMaster

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