2022年6月14日、LenovoはAMD Ryzen 6000シリーズにGeForce RTX 30シリーズを搭載した16インチゲーミングノート「IdeaPad Gaming 370」を発表しました。
スペック
■ IdeaPad Gaming 370 | |
CPU | Ryzen 7 6800H Ryzen 5 6600H |
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GPU | GeForce RTX 3050 Ti(4GB) GeForce RTX 3050(4GB) |
メモリ | 16GB DDR5-4800 |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
画面 | 16.0インチ IPS WUXGA/WQXGA |
インターフェース | USB Type-C(Gen2)×1 USB 3.0×2 HDMI 1GbE 有線LAN オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.2 |
サイズ | 359.6×277.8×25.9mm |
重さ | 2.6kg |
特徴
「IdeaPad Gaming 370」は先日紹介した「IdeaPad Gaming 370i」のAMD版です。最後の”i”で見分けます。慣れれば見分けがつきますが、なんとも分かりにくい…
Lenovoのゲーミングノートは300番台がIdeaPad、500番台と700番台がLegionでブランディングされています。
「IdeaPad Gaming 370」は300番台、つまり一番下のエントリークラスなのですが、中身的にはエントリーハイからミドルロークラスとなっています。
見た目も完全にゲーミングノートになっていて、スタンダードノートの「IdeaPad」とは別物になったと考えた方がいいでしょう。
CPUとGPU
「IdeaPad Gaming 370」はCPUにRyzen 6000シリーズ(コードネーム:Rembrandt)からRyzen 7 6800HまたはRyzen 5 6600Hを搭載します。
グラフィックにはハイエントリーからミドルクラスとなる、GeForce RTX 3050 Ti/3050を搭載します。
「IdeaPad Gaming 370i」と違ってRTX 3060モデルはありません。うれしくない違いです。
Ryzen 6000シリーズはグラフィック性能が大幅に向上した半面、CPU性能は据え置きです。
そのため、CPU性能についてはハイブリッドアーキテクチャで計算性能を大きく向上させたIntel第12世代Alder Lake-Hに後塵を拝したうえ、dGPU搭載機では内臓グラフィックの向上はあまり意味を成していません。
dGPUはRTX 3050でもGTX 1650の1.5倍強のスコアが出ていて、VR Readyの壁も超えているのでエントリークラスとは言えないのですが、ミドルクラスのRTX 3060には全く及ばないので、エントリーハイかミドルローといったところです。
メモリとストレージ
メモリは16GB DDR5-4800。ゲーミングノートらしく、2スロットタイプで換装可能です。
「IdeaPad Gaming 370i」はDDR4-3200だったので地味に高速化していますが、DDR5は動作クロックは高速化したものの、DDR4より遅延するのでベンチマークでは膨大な単純計算などの一部性能を除き、誤差レベルのスコアに落ち着きます。
ストレージは512GB SSD。標準だとGen3 QLC SSDとなります。
内部的にはデュアルスロットで、セカンドスロットがPCIe Gen4対応となるようです。
その他
無線LANはWi-fi 6対応。有線LANは1GbEです。
バッテリーは4セルの71WHrで、稼働時間は約14時間。充電時間は3.5時間です。
Intel版の「IdeaPad Gaming 370i」が約9時間(RTX 3050モデルは約11時間)だったので、駆動時間の長さはかなり勝っています。
電源アダプタは170Wです。
外観
外観は「IdeaPad Gaming 370i」とそっくり。というか、多分同じ筐体を使っています。
シリーズ上は「IdeaPad」ですが、見た目はもう完全にゲーミングノートです。
16インチなのでベゼルがより細く見えます。
アスペクト比16:10のWUXGA(1920×1200)なので、ゲームタイトルによっては上下に間延びするかもしれません。
カスタマイズでWQXGA(2560×1600)に変更できます。
なお、ディスプレイはどちらの解像度も色域がsRGB 100%の165Hz駆動パネルが使われています。
WUXGAは最大輝度が350nits、WQXGAは最大輝度が500nitsでHDR400対応です。
カスタマイズ費用は+4,400円(から割引が入る)なので、積極的に変更しておきたいポイントです。
キーボードはテンキー付きで、矢印キーが一段低くなっています。
また、ゲーミングノートながらカメラは1080pにアップグレード。プライバシーシャッター付きです。
2.USB3.2 Gen1
3.マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック
4.HDMI
6.USB3.2 Gen2 Type-C
7.電源コネクタ
インターフェースはUSB4/Thunderbolt非対応で、Type-C端子はUSB3.2 Gen2です。
Ryzen 6000シリーズはせっかくUSB4に対応したのに、もったいないなぁと。
底面はファンとCPU/GPUに価格部分に吸気口が開いています。
画像は「IdeaPad Gaming 370i」のものですが、冷却はデュアルファンで、4方向排気(4方向とは…?)という点は共通です。
キーボードエアインテーク(キーボード面からの吸気)に対応したことで、冷却能力が向上したとのことですが、ファン騒音にどの程度影響したのかまでは不明です。
少なくとも、以前よりは「キーボードが熱い」は減りそうですが。
まとめ
「IdeaPad Gaming 370」の価格は119,790円から。スペック固定は2モデルのみ。
・Ryzen 5 6600H/RTX 3050:119,790円
・Ryzen 7 6800H/RTX 3050 Ti:134,860円
「IdeaPad Gaming 370i」はこう。
・Core i5-12500H/RTX 3050:138,600円
・Core i5-12500H/RTX 3060:139,700円
・Core i7-12700H/RTX 3050 Ti:139,700円
・Core i7-12700H/RTX 3060:185,900円
こうして見比べると、「IdeaPad Gaming 370i」と比べると、スタート価格は2万円近く安いです。
しかしRyzen 7 6800H/RTX 3050 TiモデルはCore i7-12700H/RTX 3050 Tiモデルとあまり価格差はなく、かつ上で見たようにCPU性能でも負けているので、魅力があまりないんですよね…
「IdeaPad Gaming 370」はRyzen 5 6600H/RTX 3050モデル狙いで買うのがベストかと。
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