すごいのきた。VR界隈を騒然とさせた「Pimax Portal」がファンディング開始。299ドルから

クラウドファンディング

2022年11月15日、VRデバイスメーカーのPimaxは、KickstarterにおいてVRヘッドセットにもなるゲーミングコンソール「Pimax Portal」のファンディングを開始しました。
謳い文句は「世界初のメタバース環境システム」です。

Pimax Portal – World’s First Metaverse Entertainment System:Kickstarter

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スペック

■ Pimax Portal
CPUSnapdragon XR2
メモリ8GB
ストレージ128~256GB
画面5.5インチ IPS/QLED 4K(144Hz)
wi-fiWi-fi 6E+BT5.1
バッテリー4,000mAh
サイズ不明
重さ不明

特徴

このブログでPimax製品を取り上げるのは5年ぶりです。

HMD(ヘッドマウントディスプレイ)もここまで来た! 世界初4K液晶×2搭載のVRヘッドセット「Pimax 8K」

「Pimax Portal」は言ってしまえば携帯ゲーム機と、それをセットするVRゴーグル、および周辺機器なのですが、すべてVR仕様で設計されています。

オプションとしてヘッドセット化するための「View VR Headset」、8.8インチ2.5Kディスプレイの「Pimax XL」、ドッキングステーションの「Portal Dock」などが用意されています。

Pimax Portal

まず、本体から。
見た目はコントローラーが分離できる携帯ゲーム機です。

SoCはVRヘッドセットで実績の多い、Snapdragon XR2を採用。
このSoCはSnapdagon865ベースで「Meta Quest 2」や、今勢いに乗っている「PICO 4」でも使われています。

Snapdragon XR2のAnTuTuスコアは総合59万点、グラフィック24万点とされているので、原神も快適にプレイできます。

メモリ・ストレージは8GB/128GBまたは8GB/256GBです。

ディスプレイは5.5インチの4K144Hz。ゲーミング前提なのでスマホのように20:9とか細長くなっていません。
ディスプレイパネルは通常の液晶か、QLED+Mini LEDが選べます

VR用なのでトラッキングができるように4隅にカメラがあり、Inside-Outトラッキングを行います。

さらにスマホじゃないので、ファンを内蔵していて、上部から排気します。

View VR Headset

お次はヘッドセットです。
見ての通り、「Pimax Portal」を差し込む、VRゴーグルスタイルです。
コントローラもそのまま使いまわしができます。

スマホ+VRゴーグルと違うのは「Pimax Portal」のカメラできっちり6DoFができること。

もうこの時点でお腹いっぱいになりつつありますが、このヘッドセットがすごいのは交換レンズが用意されている点です。

標準では水平角度100度、垂直角度110度で27PPD(pixcel per degree、角度1度当たりのドット数)ですが、オプションで水平140度(20PPD)の「Portal Horizon」(フレネルレンズ)と、水平60度(40PPD)の「Portal Cinema」(パンケーキレンズ)が用意されています。
名前の通り、視野の広いレンズと、密度の高い映像観賞用です。

ちょっと残念なのはヘッドセットのIPD(瞳孔間距離)設定が58/63/68mmの3段階しかない点。
「Meta Quest 2」と同じではありますが、「PICO 4」では0.5mm刻みなので、後発品としては何とかしてほしかったところです。

がじぇっとりっぷはIPDが60mmなので、たぶん合わないんだろうなぁ…

Portal Dock

Portal Dock」は「Pimax Portal」を据え置き機化するデバイスです。

背面イメージはこんな感じ。
HDMIにLANポート、USBが2ポートに電源で、コントローラを4つ充電することもできるようです。(これが最終案ではないかもしれませんが)

据え置き機化するとどうなるかというと、Nintendo Switchと同じようなことができるようになります

さらに真ん中と4隅の計5つのカメラを使って、全身のモーショントラッキングを行うこともできるようです。

Pimax XL

アホすげぇと思ったのがこれ。
「Pimax Portal」は画面が5.5インチなので、これを8.8インチ化します。

こんな感じで物理的に拡張する力業
「Pimax XL」の画面は8.8インチWQHD(2560×1600)で120Hzです。

さらに単に画面をでかくするだけでなく、排他利用となりますが5,000mAhのバッテリーモジュール、60GHzのWiGigモジュール、5Gモジュールを装着できるとのこと。

上の画像で左に映っているのは「Mini Station
Pimaxではポータブルオフボードプロセッサと呼んでいて、どうもRyzen 7 6800U/32GB/1TBに56WHrバッテリーなミニPC風母艦となるようです。

「Pimax Portal」とは60GHzのWiGigで接続、イメージ映像では本体もLANポート、HDMI、USBが1ポートと限界まで削った形で書かれているので、一般的なPCとしての利用は厳しそうです。

他のオプションは、「Pimax Portal」本体に接続するWiGig受信ドングル(と送信機の)セットが用意されています。

まとめ

「Pimax Portal」の価格は以下。日本円表記は記事執筆時レートです。

Pimax Portal(本体+コントローラ)
・8GB+128GB:299ドル(約4.2万円/100台限定)
・8GB+256GB:399ドル(約5.6万円/500台限定)
・8GB+256GB+QLED:549ドル(約7.7万円/500台限定)

Portal View(本体+コントローラ+ヘッドセット)
・8GB+128GB:449ドル(約6.4万円/500台限定)
・8GB+256GB:499ドル(約7.0万円/500台限定)
・8GB+256GB+QLED:599ドル(約8.4万円/500台限定)
※QLEDモデルは6,000mAhのバッテリーパック付き

「Portal Dock」「Pimax XL」「WiGig」「Mini Station」およびヘッドセットのオプションレンズはすべて開発中で、各1ドルで予約という形になっています。
さらに日本宛は配送料として30ドルかかります。

単にゲーム端末としてもこのスペックで約4.2万円は安いと思います。
とはいえ、やっぱりVRデバイスとして使いたくなるものなので、記事執筆時点の一番人気は「Portal View(QLEDモデル)」です。

ただでさえ本体の内容が濃いのに、周辺デバイスもツボをついてくるので、まぁ普通にファーストロットは売り切れるでしょう。
ファンディング終了は2023年1月14日、発送は2023年1月の予定です。ファンディング終了までにオプション系の開発は間に合うんでしょうかねぇ…

あちこちで同じことが書かれていますが、「Pimax Portal」はVR界のゲームチェンジャーになってもおかしくないと思います。

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