2023年9月12日、ミニPCメーカーのGEEKOMはIntel第13世代Core CPU(コードネーム:Raptor Lake-H)を搭載したミニPC「MINI IT13」を公式ストア(日本語)で発売しました。
スペック
■ MINI IT13 | |
CPU | Core i9-13900H Core i7-13700H Core i5-13500H |
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メモリ | 16~32GB DDR4-3200 |
ストレージ | 512GB~2TB NVMe SSD |
インターフェース | USB Type-C(TB4)×2 USB3.2 Gen2×3 USB2.0×1 HDMI 2.0×2 2.5GbE 有線LAN SDXCカードリーダー オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 6E+BT5.2 |
サイズ | 117×112×49.2mm |
重さ | 652g |
特徴
GEEKOMは台湾のミニPCメーカーです。
もともとはコンピューター製品の研究・開発(R&D)を手掛ける企業でしたが2021年に方針転換、ミニPCに注力し始めました。
がじぇっとりっぷでも2世代前に当たる「MINI IT11」をレビューしています。
また、ほぼ同時に筐体に共通点の多いGEEKOM 20周年記念モデル「A5」を発売しています。
CPU
「MINI IT13」のCPUはInte第13世代Raptor Lake-Hから、Core i9-13900H、Core i7-13700H、Core i5-13500Hを搭載します。
Core i9-13900Hを搭載するミニPCは、他にToptonくらいで、国内で購入できるものとしてはGEEKOMが初と思われます。
CPUの性能は、Core i9-13900Hは堂々の3万オーバー。
惜しくもRyzen 9 7940HSに負けてはいますが、ここまでくると誤差レベルです。
わずか3年前(製品としては2年半前くらい)の第11世代の頃は1万前後のスコアで喜んでいたのが、ずいぶん過去の話になってしまいましたね。性能跳ね上がり過ぎでは?
グラフィックについてはIris Xeアーキテクチャから変わっておらず、多少の改良が施された程度。こっちは残念ながらRyzenに差を付けられています。
第14世代Meteor LakeではIntel Arcアーキテクチャベースに変更されるとのことで、ここは来年に期待となります。
メモリとストレージ
メモリは16GB(8GB×2)または32GB(16GB×2)のDDR5-4800。
ストレージは512GBから2TBのM.2 SSDです。
内部的にはM.2 Gen4 2280+M.2 SATA 2242+2.5インチのトリプルストレージとなっています。
その他
無線LANはWi-fi 6E(802.11ax)対応、Bluetoothはv5.2。
有線LANは2.5GbE。この辺りはミドルハイ~ハイエンドクラスでは標準的です。デュアルLANじゃない分おとなしいとも言えますが、インターフェースのスペース的に難しいところです。
電源アダプタは19V/6.32A(=120W)。
静音性も良く、実測で最大43.6dBとされています。
「MINI IT11」のレビューでは最大42.1dBで、音も耳障りにならない系統の音だったので、「MINI IT13」でも同様と思われます。
外観
インターフェースです。
「MINI IT11」のなんちゃってUSB4(20Gbps)ではなく、40GbpsなフルスペックのUSB4が2ポートとなっています。
映像出力はデュアルHDMIにデュアルUSB4でクアッドディスプレイに対応。
最近のミニPCとしては珍しく、SDXCカードスロットを側面に備えています。
内部イメージ。
筐体はメタルフレームで囲われていて、強度の確保とEMI対策になっています。
サイズ感はこんな感じ。
117×112mmのNUCサイズとなっています。おそらく内部ボードはNUC規格(4×4インチ、101.6×101.6mm)と思われます。
パッケージです。
VESAマウンタの方が大きいくらいですね。
電源は各国に合わせたものが用意されるとのこと。
まとめ
「MINI IT13」は公式ストアで販売中。日本語サイトも用意されていて、価格は以下の通り。
また、Core i5-13500HモデルについてはAmazonでの販売が開始されています。
・Core i5-13500H/16GB/512GB:86,850円 → 72,850円
・Core i7-13700H/32GB/1TB:125,000円 → 105,000円
・Core i9-13900H/32GB/2TB:135,000円 → 115,000円
思ったより高くないというか、他メーカーのRyzen 9 7940HSを搭載したハイエンド製品と同価格帯ですね。
「MINI IT11」はちょっと高めだっただけに、意外と抑えている印象です。本格的に日本市場を開拓したいと言っていたし、相当に頑張っているんでしょう。
筐体品質は良かったし、今のRyzen優勢なハイエンドミニPC市場に穴をあけるダークホースとなるやもしれませんね。
10月7日追記:AmazonでもCore i9-13900H(32GB/2TB)モデルが販売開始しました。クーポン込み115,992円ですが、1%のポイントが付くので実質価格は公式ストアより安くなります。
関連リンク
MINI IT13 製品ページ:GEEKOM
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