イヤホン界では2023年頃より、オープンイヤータイプが流行しています。
初期の頃は左右がつながったタイプが主流でしたが、2023年後半には左右分離型が相次いで登場、11月22日にSOUNDPEATSから「GoFree 2」が発売されました。
ちなみに名称から分かるように「GoFree 2」は2代目です。初代「GoFree」は2023年前半の発売でしたが、国内発売される前に「GoFree 2」が登場。初代「GoFree」は国内ではほとんど流通していません。
国内では初代「GoFree」にそっくりな形状の製品がサブブランドの「TRUEFREE O1」という名称で販売されています。
そんな「GoFree 2」ですが、今回は珍しく自腹購入でのレビューです。あまりに欲しくて我慢できなかったんです。
ぶっちゃけ、ブログを始めてから初めてのイヤホン自腹購入だったり。
SOUNDPEATS GoFree 2
GoodPoint
✔ とにかく耳が痛くならない
✔ 大口径で低音も割と出る
✔ LDAC対応
BadPoint
✖ ちょっとのずれで音が変わる
✖ ぽよぽよして操作しづらい
✖ 形状的に眼鏡との相性はいまいち
スペック
モデル | GoFree 2 |
---|---|
チップ | |
Bluetoothバージョン | v5.3 |
対応プロファイル | A2DP、AVRCP、HFP、SPP、GATT |
対応コーデック | SBC、AAC、LDAC |
ドライバー径 | 16.2mm |
バッテリー容量 | 本体:60mAh ケース:450mAh |
バッテリー駆動時間 | 約9時間 |
バッテリー駆動時間 (ケース込) | 約35時間 |
充電時間 | 約1.5時間 |
充電端子 | USB Type-C |
防水&防塵規格 | IPX5 |
重量 | 本体:片方9g ケース込:約71g |
パッケージ
・充電ケース
・USBケーブル
・ユーザーマニュアル
操作について
左側 | 右側 | |
電源オン | 充電ケースを開ける タッチボタン1.5秒長押し | |
電源オフ | 充電ケースに入れる タッチボタン10秒長押し | |
ペアリング | タッチボタン6秒長押し | |
音楽 | ||
1回押す | 音量- | 音量+ |
2回押す | 再生・一時停止 | |
3回押す | ゲームモード | 音声アシスタント |
1.5秒長押し | 曲戻し | 曲送り |
通話 | ||
電話に出る | 2回押す | |
電話を切る | 2回押す | |
着信拒否 | 1.5秒長押し | |
通話切り替え | 1.5秒長押し |
操作系は綺麗にまとまっています。が、「GoFree 2」は本体が耳の横に浮かんだ状態なので、押すとポヨポヨ揺れるので、慣れるまでちょっと操作がしづらいです。
あと、反応がちょっと遅いのもネック。
最初の内は一回押して音量が変わらず、あれ?と思ってもう一回押したら曲が止まった。なんてこともありました。
使ってみた
接続について
「GoFree 2」の対応コーデックはSBCとAAC、高音質コーデックのLDACにも対応しています。
Xperia 1 IIへの接続ではLDACとなりました。
アプリについて
アプリではイコライザー機能、ゲームモード・マルチポイントのオンオフができます。
かけ心地
「GoFree 2」はオープンイヤーなので耳内で支えるということはできず、耳フックでひっかける形になります。
これが意外と曲者で、どうやって装着するかと四苦八苦。最終的に眼鏡と同じようにフックを前から滑らせるという付け方に落ち着きました。
ただ、耳フックタイプは落ちにくい代わりに眼鏡との相性がいまいちなのがデメリット。
「GoFree 2」の耳フック部は細めなので、テンプル(つる)やモダン(眼鏡のフック部の名称)の細い眼鏡なら両立できるのですが、テンプルが太いと干渉します。
「GoFree 2」をを装着してから眼鏡をかければ安定ですが…視界がちょっと違和感…どっちを選ぶか悩む…
また、耳の横に浮かせるという構造上、ちょっとのずれで左右の音のバランスが結構変わります。最大の敵は自分の顔のゆがみです。
最初の慣れないうちは音の中心がずれて(がじぇっとりっぷの場合は右にずれていました)、違和感というか不自然感が強く、ちょうどいいバランスを見つけるのに結構時間がかかりました。
まぁ人間慣れるもので、二週間もすれば気にならなくなりましたが。
音質について
「GoFree 2」のドライバー径は16.2mm。インイヤー式がどう頑張っても12mm程度だったことを考えると、格段に大型化しています。
さらに「ラムダ型音響空間2.0」という構造を内部に持っています。
Boseなどが得意とする技術ですが、内部に低波長向けの共鳴スペースを取ることで、小型ながら低音のしっかりした音を出せるようになります(といってもサイズ的な限界がありますが)。
この構造により、「GoFree 2」はドライバーから直の位置と、音響空間を抜けた先の二つの開口部を持っています。
中音・高音はドライバーから直の位置から、低音は音響空間を抜けた先から出ているとイメージするといいかと。
イヤホンとしては大口径ですが、耳から離れた位置で鳴るので、重低音は10~12mmクラスと変わりません。
耳に押し当てるようにすると、割と音は出ているんですけどね。
低音については「ラムダ型音響空間2.0」の効果が効いていて、かなり聞こえます。力強くはありませんが、しっかりと主張しています。
まぁ、オープンイヤーなので強くしすぎると音漏れがうるさくなっちゃうんですけど。特に低音は周囲に響きやすいです。
中音と中高音は素直。フラットというか、抜け感があるというか。実は2か所の開口部の恩恵が一番強いのは中音かも。
ボーカルだけちょっと持ち上げるので聞きやすく、長時間聴いていても疲れません。
高音はキレがいまいちというか、伸びやかさがいま一歩。
ある程度指向性を持たせていても音が拡散している感が多少あります。
ただその辺りはちゃんと考慮されていて、音が貧しいという印象は受けません。
全体としては癖がなく、幅広いジャンルで相性は悪くありません。
また、アプリのイコライザからバランスを変更できるので、だいたいのジャンルに合わせられます。低音は強調しすぎると音漏れにつながるのでほどほどで。
素の状態で使っていちばん良かったのが、映画。2時間かけっぱなしでも耳は楽だし、俳優の声は聴きやすく、重低音は足りないけれどBGMもしっかり再生しつつと相性抜群、うるさくできない深夜の映画鑑賞のお供に最適でした。
おかげで、これまでのお供であったShokz「OpenRun Pro」が埃をかぶりそう…
あくまでもレビュー者の個人的感想である点にご注意ください。
再生時間について
音量を70%くらい(うるさすぎずちょうどいい音量)に設定して映画を鑑賞。2時間30分の映画を見終わった時点で残り80%でした。
公称で単体9時間、ケース込み35時間ですが、ほぼこの数字の通りの動作時間になりそうです。
外観
箱の表裏。
比較的シンプルです。
裏には技適番号も記載されています。
参考 技術基準適合証明等を受けた機器の検索(214-230251):総務省
マニュアルは蓋の裏にくっついています。
パッケージ内容。
ケーブルはこの手の製品に多い、ちょっと細いやつ。
流石大手、マニュアルの日本語もしっかりしていました。
ケース
ケースを開けるとこんな感じに納められています。
イヤホンを取り出した後。
ケース側にはリセットボタンの類はありません。
充電はType-Cで行います。
本体。
オープンイヤーなのでイヤーピースの類はなく、かといって骨伝導とも違う形です。
上でも説明したように、音の出口は2か所に分かれています。
マイクはこの2か所と思われます。
まとめ
「GoFree 2」の価格は定価7,880円。実際はしょっちゅうセールされているので、タイミングを計れば六千円台前半くらいで購入できます。
格安の中華イヤホンはともかく有名どころのオープンイヤー製品は2万円前後が多いので、大手メーカーで6千円台というのは、高コスパ感が強いです。
音も悪くないですし、がじぇっとりっぷはインイヤーだとすぐ耳が痛くなる(なので骨伝導を愛用していた)ので、耳が痛くならず長時間つけていられるというのは福音でした。
今までレビューしてきたイヤホンが棚にあふれているのを横目に、自腹でも買ってよかったと本心から思っています。
なんならレビュー途中だったのに2023年の「買ってよかったものベスト10」に入れてしまったくらいです。
形状的に音漏れや眼鏡との相性を問われるのがネックですが、そのマイナスポイントを含めても、個人的にはインイヤーよりオープンイヤーに軍配が上がります。
とにかく、イヤホンで耳が痛くなるタイプの人は即買いでいいと思います。
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