2025年7月9日、ミニPCメーカーのGPDはクラウドファンディングサイトのINDIEGOGOで、Intel N250を搭載した7インチミニノート「MicroPC 2」のファンディングを開始しました。
GPD MicroPC 2: Multi-Port Mobile Productivity Tool:INDIEGOGO
スペック

| ■ MicroPC 2 | |
| CPU | Intel N250 |
|---|---|
| メモリ | 16GB LPDDR5-4800 |
| ストレージ | 512GB Gen3 SSD |
| 画面 | 7.0インチ IPS FHD |
| インターフェース | USB Type-C(Gen2)×2 USB 3.2 Gen2×2 HDMI 2.1 2.5GbE 有線LAN microSDXC オーディオジャック |
| wi-fi | Wi-fi 6、BT5.2 |
| バッテリー | 27.5WHr |
| サイズ | 171.2×110.8×23.5mm |
| 重さ | 5kg |
特徴
「MicroPC 2」は名前の通り、2019年2月に登場した「MicroPC」の後継機です。

6年ぶりの更新ではありますが、実際には2021年にマイナーアップデート(Celeron N4100→N4120、メモリ4GB→8GB、ストレージ128GB→256GB)を行っています。
また、「MicroPC」風デザインとなった「Pocket 3」が2021年10月に、「Pocket 3」のデザインを引き継いだ「Pocket 4」が2024年11月に登場しています。


GPD自身も「Pocket 3」リリースの時に「Pocket 2」、「MicroPC」、「P2 Max」という3つのユーザー層を統合する製品と位置付けているとコメントしています。
なので後継製品は出ないと思っていただけに、「MicroPC 2」の登場はちょっと驚きでした。
CPU
「MicroPC 2」のCPUはIntel N250。
「WIN Max 2021」のCore i7-1195G7といい、GPDは時々謎のこだわりでマイナーなCPUを採用してきますね。
Intel N250はIntel N100/N150と同じ4コア4スレッドで、動作周波数はちょっと上。グラフィックがN100/N150の24EUに対し、N250では32EUとなっています。

Intel N250はベンチマークデータもほとんどないので、GPDの用意した表を掲載。
この表に載っていないIntel N100は、CPUスコアが実測で3174/1189、GPU(OpenCL)が3301でした。

CPUは微増で動作周波数の差で説明できる範囲です。
一方でGPUパフォーマンスに大きな差がありますが、ちゃんとGeekBench公式サイトの結果にも掲載されているので、間違いではないようです。なんでこんなに高いんだ…?
参考 GPD G1619-03(OpenCL):GeekBench
参考 GPD G1619-03(Vulkan):GeekBench
メモリとストレージ
メモリは16GB LPDDDR5-4800。
「MicroPC」のLPDDR4-2400から、単純計算で倍の速度です。
ストレージは512GB Gen3 SSD。
こちらは「MicroPC」はM.2 SATA SSDだったので、6倍くらいの速度差ですね。
また、「MicroPC 2」はSSDサイズが2242から2280へと変更されており、SSD入れ替え時の選択肢が大幅に広がっています(とはいえGen4 SSDに換装してもGen3の速度しか出ませんが)。
その他
無線LANはWi-fi 6。チップはIntel AX201で最大2,402Mbps、Bluetoothはv5.2。
有線LANは2.5GbE。チップはRTL8125BG-CGです。
「MicroPC」にはあったRS-232はなくなりました。
ネットワークエンジニア向けなら残っていてもおかしくないのですが、さすがに2025年現在では需要が低すぎるとの判断でしょうか。
もしくは、USB to RS-232ケーブルでも十分ということかも。
バッテリーは27.5WHr。
動作時間は高負荷時で2時間、軽負荷だと8時間とされています。
「MicroPC (2021)」と「Pocket 4」とスペック比較をしたのが、以下の表となります。
| MicroPC 2 | MicroPC (2021) | Pocket 4 | |
| CPU | Intel N250 | Celeron N4120 | Ryzen AI 9 HX 370 Ryzen AI 9 365 Ryzen 7 8840U |
| 製造プロセス | Intel 7 | 14nm | 4nm |
| TDP | 6W | 10W | 15~28W |
| GPU | Intel Graphics (32EU) |
UHD Graphics 600 (12EU) |
AMD 890M Radeon 790M |
| メモリ | 16GB LPDDR5-4800 |
8GB LPDDR5-2400 |
16~64GB LPDDR5x-7500 |
| ストレージ | 512GB M.2 2280 (Gen3 x4) |
256GB M.2 2242 (SATA) |
1~2TB M.2 2280 (Gen4 x4) |
| 画面 | 7インチ 1920×1080 60Hz、500nits Gorilla Glass 6 |
6インチ 1280×800 Gorilla Glass 6 |
8.8インチ 2560×1600 144Hz、500nits Gorilla Glass 5 |
| ヒンジ開口角 | 180度 | 150度 | 180度 |
| Wi-fi / BT | Wi-fi 6 / BT5.2 | Wi-fi 5 / BT4.2 | Wi-fi 6E / BT5.3 |
| LAN | 2.5GbE | 1GbE | 2.5GbE |
| USB Type-C | USB3.2 Gen2×2 | USB3.0×1 | USB4×1 USB3.2 Gen2×1 |
| USB Type-A | USB3.2 Gen2×2 | USB3.0×3 | USB3.2 Gen2×2 |
| HDMI出力 | HDMI 2.1 | HDMI 1.4 | HDMI 2.1 |
| Type-C(DP)出力 | DP1.4 | DP1.2 | DP1.4 |
| microSD | PCIe3.0 x1 | USB3.2 | 拡張モジュール |
| RS-232 | なし | あり | 拡張モジュール |
| バッテリー | 27.5WHr | 23.5WHr | 44.8WHr |
| 電源 | 45W PD | 24W PD | 100W PD |
| サイズ | 171×110.8×23.5mm | 153×113×23.5mm | 206.8×144.5×22.2mm |
| 重量 | 490g | 430g | 770g |
外観

本体とサイズ感。
7インチタブレットを横に持ったサイズ感です。
ディスプレイは7インチFHD(1920×1080)。
リフレッシュレートこそ60Hzですが、第6世代Corning Gorilla Glass、AF指紋防止コーティング、10点マルチタッチ、輝度500nitsと、今風の使用となっています。
筐体の素材はLG-DOW / HI-121耐衝撃航空ABS合成樹脂というものが使われています。
LG-DOWは、韓国のLG化学と米国のダウ・ケミカルの合弁会社であるLGダウ・ポリカーボネイト社のことを指すと思われますが、LGダウって2010年にダウ・ケミカルの持ち分をLG化学が買収し、現在はLG化学の一部門となっているんですよね。
何でLG-DOWって表現にしたんだろう…?
素材に話を戻すと、HI-121の性能としては難燃グレードがV-0。
難燃グレードは「5V-A > 5V-B > V-0 > V-1 > V-2 > HB」で、V-0は上から3番目となります。5V-A/5V-Bは工業クラスのようなので、民生向けとしては最高クラスと取ることもできます。
ロックウェル硬度は109R。5mの落下テストでは無傷率98.32%。

インターフェース。
Type-CとType-A(いずれもUSB 3.2 Gen2)が各2ポート、microSDはUHS-I(最大160Mbps)に対応しています。
また、ストラップホールがあるので、首から下げることもできます。500g弱なので首は凝りそうですが。

画面は180度開き、T型ヒンジで回転も可能。

冷却はファン一つとヒートパイプが一本。
エアフローは「MicroPC」比で45%増加しているそう。
まとめ
INDIEGOGOにおける「MicroPC 2」の価格は、495ドル(約7.3万円)。発送は2025年9月予定。
国内ではAmazon、GPDダイレクトおよびHIGH-BEAMで予約販売が開始されていて、こちらは税込85,000円。9月下旬発売予定です。
「Pocket 4」の最安値(Ryzen 7 8840U/16GB/1TB)でも146,700円であることを考えると、4割以上安いです。
この手のUMPCはどうしてもゲーミング用と比べてしまいますが、「MicroPC 2」は「工具としても使えるプロ向けポケットパソコン」という位置づけ。
GPDがターゲットとして挙げているのは「通信、電力、探査、鉱業、考古学、教育訓練、製造、サービスチェーン、コールセンター、ビジネスサービス、公共機関、政府機関」など、ゲーミングとは全く関係ない分野です。
いったん「Pocket 3」に統合されておきながら、こうして後継機が出るってことは、それだけ根強い人気があったということなのでしょうし、「Pocket 3」や「Pocket 4」はなんか違うという声もあったのではと思われます。
そういう前提で見ると、一般からするとちょっと割高に見える「MicroPC 2」も、プロから見れば高くはないのかもしれません。
関連リンク
ファンディングページ:INDIEGOGO
メーカー公式ページ:GPD




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