先日Android 8.1.0(Oreo)にアップデートしたNexus7(2013)ですが、ベンチマークを測ってみました。
結論というか所感から述べると、Android 8.1.0はメーカー公式ROMではない分ハードウェア(CPU、GPU)への最適化が甘く、ソフトウェア面やメモリの使い方は洗練されているように感じました。
2019年3月26日追記:Android 9(Android Pie)をインストールした手順を公開いたしました。
2020年1月1日追記:Android 10(Android Q)インストール手順およびベンチマークを公開しました。
ベンチマークアプリ
今回使用したベンチマークアプリは以下となります。
・AnTuTu 7.0.7
・Geekbench 4.2.0
・PCMark 2.0.3716
・3DMark 2.0.4574
・CPU Prime Benchmark 1.2.4
PCMarkは”Work performance”を計測
3DMarkは”Ice Storm Unlimited”、”Ice Storm Etreme”を計測
なお、計測はそれぞれ3回行い、真ん中のスコアを掲載しています。
スコア
バージョン | 8.1.0 | 6.0.1 |
AnTuTu 7 | 45500 | 45697 |
CPU | 26206 | 27024 |
GPU | 2780 | 2850 |
UX | 13472 | 12394 |
MEM | 3042 | 3429 |
Geekbench single | 692 | 660 |
Geekbench multi | 1842 | 1727 |
PCMark | 3455 | 3032 |
3Dmark Ice Storm | 10557 | 10489 |
3Dmark Ice Storm Extreme | 6220 | 7186 |
CPU Prime | 12542 | 8179 |
スクリーンショット
スクリーンショットは Android 8.1.0、Android 6.0.1 の順で掲載しています。
AnTuTu 7.0.7
総合スコアはほぼ同じですが、内容が結構違っています。
下の画像(6.0.1)ではCPU、GPUは高いですが、UXが1000ポイントほど低くなっています。3回行った計測で高い時でも12700ポイントを超えなかったので、UXというかソフトウェア面では8.1.0のほうが良くなっていることが分かります。
同様に、MEMも6.0.1の方が低くなっており、8.1.0ではOSとしてメモリの使い方がうまくなっているのだと思われます。
Geekbench 4.2.0
Geekbenchのスコアはほぼ互角で、8.1.0のほうがやや高いかなといった程度です。Geekbenchでは暗号化処理とかHTMLのパースの他、メモリー動作などもベンチマークの対象なので、その辺りで差が付いたのかなと。
PCMark 2.0.3716
PCMarkはWebブラウジング、ビデオ再生、画像編集など、まさにソフトウェア面のベンチマークとなるので、8.1.0のほうが明らかに高いスコアを出しています。
3DMark 2.0.4574
Ice Storm
Ice Storm Extreme
3DMarkについてはGPU性能が物を言うので、Nexus7に特化したチューニングが行われている(と思われる)6.0.1の方が有利な感じです。
無印のIce Stormはほぼ互角ですが、軽い処理だと差がつきにくいということなのかなと。
CPU Prime Benchmark 1.2.4
おそらくメモリの使い方が一番大きく現れたのがこのベンチマークじゃないでしょうか。スコアが1.5倍に伸びています。
正直最初は計測ミスかとも思いましたが、繰り返し行なっても同じような結果でしたので、そういうものかと思うことにしました。
計測には全く関係ありませんが、がじぇっとりっぷが初めて手にしたスマホがHTC Desireだったので、ちょっと懐かしくなりました。
まとめ
Nexus7(2013)は5年前のデバイスですが、Androdidバージョンを8.1.0まで上げても思ったより軽快に動作します。
進化の早いスマホ・タブレットの世界で、5年前のデバイスで今でも遊べるってすごいなと。
こうしてベンチマークを取ってみると、OSのメモリの使い方やソフトウェア面の最適化といった、ハードウェアに依らない部分に助けられているという感じがします。
というか、Windowsと違ってOSのバージョンが上がっても必要スペックが上がったり、動作がもっさりにならないところがAndroidのいいところなのかもしれません。
しかし、いまさらNexus7のベンチマークを取る人って他にいないだろうし、そもそも需要ってあるんだろうか…
コメント
記事読みました。
> しかし、いまさらNexus7のベンチマークを取る人って他にいないだろうし、そもそも需要ってあるんだろうか…
「AndroidはOSバージョンが進んでも要求スペックはそれほど変わらない。下がるまである。」という実証になって参考になりました。コラムや読み物として面白いので9.x系がローンチされた時のベンチにも期待しています。
コメントありがとうございます。
多少は動作が重くなるかと思っていたので、予想もしなかった結果でした。
Nexus7は愛好家が多く、9.x系も有志によるカスタムROMが作られると思いますので、その時はベンチを取りたいと思います。
記載内容にすごく興味があり、何度も読ませていただきました。
私もNexus7の愛好家で未だに通常利用しています。
まだ、6系で利用していますが、これを機に8.1にアップデートしてみたいと思います。
また、9系の場合の計測記事も楽しみにしています
大変興味深い内容なのでチャレンジを考えています。8.1にしたときのカメラが使えなくなる不具合があるみたいですが、いかがでしょうか?不具合がないのであれば、早速チャレンジしたいと思っています。
コメントありがとうございます。
最新版(flo-Classic_12-2018_AOSP_8.1.0_r53_OPM8.181205.001_followmsi)で確認しましたが、標準のカメラアプリでは変わらず「カメラに接続できません」とエラーが表示されました。
Camera FV-5 アプリではカメラ使えました。
情報ありがとうございます!
使えるアプリと使えないアプリがあるので、動作報告は非常にありがたいです!