2019年7月26日、NASメーカーのSynologyは、6ベイの2.5インチ専用NAS「DiskStation DS620slim」を発売いたしました。
販売サイト:Amazon
スペック
型番 | Synology |
メーカー | DS620slim |
価格 | 56,850円 |
発売日 | 2019/07 |
幅 | 151mm |
高さ | 121mm |
奥行き | 175mm |
CPU | Celeron J3355 |
内部フラッシュメモリ | |
メモリ | 2GB DDR3L |
最大メモリ | 6GB |
ベイ数 | 6(2.5inch) |
ホットスワップ | ○ |
SSD対応 | ○ |
NIC (1GbE) | 2 |
NIC (10GbE) | × |
LA/PT | ○ |
USB2.0 | – |
USB3.0 | 2 |
USB type-c | – |
eSATA | – |
PCIe | – |
SDカード | – |
HDMI | – |
4K対応 | – |
DisplayPort | – |
S/PDIF | – |
オーディオジャック | – |
スピーカー | – |
赤外線 レシーバー | – |
ハードウェア 暗号化 | ○ |
ハードウェア アクセラレーション | ○ |
IPカメラ (無償) | 2 |
IPカメラ (最大) | 25 |
仮想化 (VMWare) | ○ |
仮想化 (Windows) | ○ |
仮想化 (Citrix) | ○ |
仮想化 (OpenStack) | ○ |
仮想マシン (VirtualBox) | ○ |
仮想マシン (Docker) | |
対応RAID | 0/1/5/6/10/Hybrid |
ファイルシステム | Btrfs/EXT4 |
システム ファン | 80mm x 1 |
ノイズレベル | 20.5dB |
Wi-fi | |
消費電力 | 34.88W |
重さ | 1.4kg |
DTCP+ | |
DTCP-IP | |
DLNA | |
iSCSIターゲット | 128 |
iSCSI LUN | 256 |
ユーザー数 | 2048 |
グループ数 | 256 |
並列接続数 | 500(2GB) 1500(6GB) |
共有フォルダ | 256 |
スナップショット | 65536 |
read性能 | 225.99 |
write性能 | 225.22 |
read性能 (暗号化) | 226 |
write性能 (暗号化) | 198.48 |
備考 | 65W電源 |
特徴
「DiskStation DS620slim」は前述の通り、6ベイの2.5インチ専用NASです。
2.5インチ専用NAS自体はすでに存在しており、Synologyからは「DS418slim」「DS419slim」が発売されていますし、ライバルのQNAPからは5年近く前の2014年12月には「TS-451S」「TS-453S Pro」が発売されています。
なお、QNAPは現行では2.5インチ専用NASは「TVS-882ST3」という8ベイNASがありますが、第6世代Core i5/i7にThunderbolt3と10GbEを各2ポートずつ備えるという、変態的なハイエンドNASとなっています(価格も実売価格で50万円オーバーです)。
コンパクトNASの分野は2.5インチよりさらに小さなM.2 SSDを使うものに移行したようです。
M.2 SSDは確かにコンパクトですが、現時点では容量単価はかなり高く、1TBで1.5万円前後となっています。
対して2.5インチは記事執筆時点最大容量の5TBで同じ1.5万円ほどと、容量単価は1/5となります。
3.5インチHDD NASほどに場所を取らず、ストレージの最大容量があり、かつ容量単価が比較的安価、消費電力も低めと、それなりにいいことづくめっぽい2.5インチ用NASですが、マイナージャンルであることは否めず、現行世代では上記の「TVS-882ST3」と「DS419slim」くらいしかありません。
そんな中に新たな選択肢として登場したのが「DS620slim」です。しかも現行ラインナップにない6ベイです。
同じ6ベイの「DS1618+」と比較すると、これだけサイズ差があります。
幅が半分くらいというのは見た目にも結構インパクトがありますね。
スマホ(4.7インチ)と比較したこっちの画像のほうが大きさはイメージがつきやすいです。
手のひら…には収まりそうにないですが、手のひらより少し大きいくらいでしょうか。
CPUにはCeleron J3355を採用しています。
ApolloLakeに属するCPUで、シングルスレッド性能はAtom x5-Z8350の倍くらい、マルチスレッドは2コアvs4コアとなるので同じくらいとなっています。
メモリはDDR3Lで、デフォルトは2GBとなっています。
スペック表からするとオンボードではなく、2つあるメモリスロットの片方に、SO-DIMMが挿入されているようです。
メモリは最大6GB(2GB+4GB)となっていますが、CPUの仕様上8GBは問題なく搭載できますし、過去の他の製品の例から見ても16GB(8GB+8GB)もできるんじゃないかなぁと思います。
Intel CPUのため、「DS620slim」はコンテナ(Docker)や仮想マシンなどの仮想化技術に対応しています。
仮想マシンを立てるにはCPUはそれほど強力ではありませんし、推奨も2台まで(6GBメモリの場合)となっています。
仮想マシンを使ったクローズドな環境を構築するとかでなければ、コンテナのほうが使い勝手はいいと思います。
「DS620slim」は6ベイという数の強みを活かして、SSDキャッシュに対応しています。
4ベイの「DS419slim」ではSSDキャッシュ対応という記述はなく、使えたと書いてあるレビューも見当たりませんでした。
ファイル数が増えるほど高価を発揮するSSDキャッシュは、最大20TB(SSDキャッシュ分を除いた4ベイでの最大値)という大容量を活用するには有効な手段と言えます。
1.状態インジケータ
2.アラート インジケータ
3.[Power] ボタンおよび電源インジケータ
4.LAN インジケータ
5.ドライブ状態インジケータ
6.ドライブ トレイ
7.ファン
8.電源ポート
9.1GbE RJ-45 ポート
10.Kensington セキュリティ スロット
11.USB 3.0 ポート
12.[RESET] ボタン
インターフェースは比較的シンプルで、1GbEが2ポートにUSB3.0が2ポートです。
もうちょっと豪華にしても良かったんじゃないかなぁと思いますが(例えばUSB Type-Cとか、2.5GbEとか)、
あと、背面のファンが巨大に見えますが、これでも80mmです。
まとめ
思った以上に有用性が高いんじゃないかなぁと思う「DS620slim」はすでに発売中で、価格は6万円強となっています。
マイナージャンルな2.5インチNASですが、前述の通り、いいとこ取りと言えなくもないわけで、個人的にはもっと流行ってもいいんじゃないかなぁと思います。
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