正確な時期は不明ですが、2020年6月ころ、HPはAMD CPUを搭載した14インチスタンダードノート「14s-dk1000」を発売いたしました。
2019年モデルである「14s-dk0000」も同一ページ内で併売されているので、実質はラインナップの追加ですね。
スペック
■HP 14s-dk1000 | |
CPU | Ryzen 3 3250U Arhlon Silver 3050U |
---|---|
メモリ | 4~8GB DDR4-2400 |
ストレージ | 128GB M.2 SATA SSD 256GB NVMe SSD+1TB HDD |
画面 | 14.0インチ IPS FHD |
USB | 3.1 Gen1(Type-C)×1 3.1 Gen1×2 |
wi-fi | 802.11ac+BT5.0 |
サイズ | 324×226×21.5mm |
重さ | 1.53kg |
特徴
「14s-dk0000」(2019年モデル)はほぼ1年前の2019年9月に発売され、当時の搭載CPUはRyzen 3 3200U、Ryzen 5 3500Uに加え、AMD A4-9125の3種類でした。
「14s-dk1000」(2020年モデル)ではここにAthlon Silver 3050UとRyzen 3 3250Uが追加されました。
違いは以下の点です。
2020年モデル | 2019年モデル | |
CPU | Ryzen 3 3250U Athlon 3050U | Ryzen 5 3500U Ryzen 3 3200U AMD A4-9125 |
無線LAN | 802.11ac(2×2) BT5.0 | 802.11ac(1×1) BT4.2 |
稼働時間 | 9.5時間 | 8.5時間 |
新しいCPUとなったことで電力効率が向上し、稼働時間が伸びたことと、Wi-fiカードが新しくなっています。
Athlon Silver 3050U、Ryzen 3 3250Uはがじぇっとりっぷでは初めて取り上げますが、2020年1月にRyzen 4000シリーズが発表されたときに、一緒に追加されたCPUです。
Athlon Silver 3050Uはこれまでの最エントリークラスであったAMD Aシリーズの置き換え、Ryzen 3 3250UはRyzen 3 3200Uのリフレッシュ版と思えばいいでしょう。
コア数の違うRyzen 5 3500Uにはかなり間をあけられていますが、Ryzen 3 3250UはCore i3-10110Uとほぼ同等、Athlon Silver 3050UはUMPCでよく採用されていたCore m3-8100YとCore i5-7200Uの間のスコアとなっています。
Athlon Silver 3050Uでもスコアが3000を超えていますし、シングルスレッドスコアも高いので、通常使用の範囲であれば快適に使えるでしょう。
Core i5-7200U搭載機はかなり多かったので、おおよその使用感の想像がつく方も多いんじゃないでしょうか。
一方で2019年モデルの最エントリークラスであるA4-9125はAtomと同等なので、今となってはかなり厳しいですね。
メモリは4GBまたは8GBです。基本はDDR4-2400ですが、A4-9125モデルのみDDR4-1866です。
内部的にはオンボードメモリはなく、メモリスロットが二つ用意されています。
ストレージは128GB M.2 SATA+1TB HDDか、または256GB NVMe SSDです。最安モデルだけ128GB M.2 SATA SSDオンリーです。
エントリーモデルながら何気にデュアルメモリ、デュアルストレージなんですね。
あと地味に45分で50%の「HPファストチャージ(急速充電)」に対応している点もエントリーモデルなのにプラスなポイントです。
筐体
筐体は「14s-dk0000/1000」で共通となっています。
▲全体です。
左右のベゼルはやや細めですが、上位モデルほどには突き詰めていません。
ディスプレイは光沢あり(グレア)のIPSパネルですが色域は低めのようです。
最安2万円台のノートのディスプレイとしては上等でしょう。
▲インターフェースです。
HPは「右側を少なめに」にはこだわっていないようで、主要インターフェースが右側に配置されています。
USB PDに関する記載はなかったので、非対応であると思われます。
▲見づらいですがキーボードは”右一列を追加”タイプです。
タッチパッドには左右分離したクリックボタンが用意されています。
ディスプレイ上部のカメラは92万画素で、見る限りはモノラルマイクのようです。
▲キーボード面は縦のヘアライン加工が施されています。
奥に見えるメッシュ部にスピーカーがあります。
キーボード面のスピーカーは底面に比べてクリアな音になるので、この点はいいですね。
▲天板にはHPのロゴ。エントリーモデルなのでプレミアムロゴではありません。
筐体は樹脂(プラスチック)製のようですが、エントリー向けモデルとは言え、デザインにこだわるHPらしいものになっていますね。
ラインナップ
「14s-dk0000」には価格.com限定モデルが用意されており、ちょっとだけ安くなっています。
「14s-dk1000」には価格.com限定モデルはありません。
また、「14s-dk1000」の登場により、「14s-dk0000」のRyzen 3 3200Uモデルのみ終売となっています。
14s-dk0000 | |
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A4-9125 / 4GB RAM / 128GB SSD | 32,000円 29,000円(価格.com) |
Ryzen 5 3500U / 8GB RAM / 256GB SSD | 52,500円 50,000円(価格.com) |
14s-dk1000 | |
Athlon 3050U / 4GB RAM / 128GB SSD | 35,000円 |
Ryzen 3 3250U / 8GB RAM / 256GB SSD | 45,000円 |
まとめ
税抜き3万円切りのA4-9125モデルはともかくとして、税込みでも4万円に収まるAthon Silver 3050Uモデルは、性能的にも十分ですし、結構ありなんじゃないかと思います。
Wi-fiが最大433Mbps止まりな点が気になりますが、5万円で買えるRyzen 5 3500Uモデルもまた格安です。
格安さでいえばLenovo「ThinkPad E495」の方が上ですが、いかんせんデザインが武骨なので、女性にはこちらの方がいいかもしれません。
HPのPCには200ページ超の「速効!HPパソコンナビ」というWindowsの入門書が付属するので、初心者にもおすすめですね。
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