2021年4月6日、LenovoはRyzen 5000シリーズを搭載する15.6インチノート「IdeaPad Slim 550(15)」を発表いたしました。
スペック
■IdeaPad Slim 550(15) | |
CPU | Ryzen 7 5700U Ryzen 5 5500U Ryzen 3 5300U |
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メモリ | 8~16GB DDR4-3200 |
ストレージ | 256~512GB NVMe SSD |
画面 | 15.6インチ IPS FHD |
インターフェース | USB Type-C(3.0)×1 USB 3.0×2 HDMI microSDXC オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.1 |
サイズ | 356.7×233.1×17.9mm |
重さ | 1.66kg |
特徴
「IdeaPad Slim 550」は2020年5月に発表された、同名モデルのRyzen 4000搭載機のバージョンアップ版というかスペックアップ版となります。
モデル名が同じなのは、モデル名を変更するほどの差ではないということでしょう。
CPUはZen2ベースのRyzen 5000
「IdeaPad Slim 550」のCPUには2021年1月のCES 2021で発表された、Ryzen 5000シリーズを搭載しています。
Ryzen 5000シリーズにはRyzen 4000シリーズと同じZen2ベースのものと、新世代となるZen3ベースのものが混在しており、「IdeaPad Slim 550」に搭載されるのはZen2ベースです。
今後登場するZen3ベース搭載機が「IdeaPad Slim 560」とか、新しいモデル名を振られるんじゃないかなぁと予想しています。
Ryzen 5000については過去にまとめ記事を書いています。
同じZen2ベースでもRyzen 5000シリーズはSMT(Intelにおけるハイパースレッディング)に対応したことでスコアが2割ほど向上し、Ryzen 5 5500UとRyzen 7 4700Uがほぼ同じスコアとなっています。
なお、Ryzen 3 5300Uはまだスコアが出ていませんが、スコア向上率が2割と仮定してもRyzen 5 4500Uには届かず、Core i5-1135G7といい勝負になるんじゃないでしょうか。
グラフィック性能も向上している(この辺りは上で紹介した記事内で言及しています)ようですが、今のところ公式発表(有利なとこだけ出して不利なとこは公表しない)くらいしか指標がなく、数字で比較ができません。
メモリはオンボードのみ
「IdeaPad Slim 550」のメモリはオンボードのみで、Ryzen 3およびRyzen 5モデルが8GB、Ryzen 7モデルが16GBです。規格はDDR4-3200です。
前世代のRyzen 4000搭載モデルだとRyzen 3は4GBだったので、最低容量が引き上げられた形になります。
Lenovoは2021年発表のモデルからメモリ4GBを廃止しており、最低でも8GBとなっています。
ストレージはM.2 SSDのみ
ストレージは256GBまたは512GBのM.2 SSDです。
「IdeaPad Slim 550」のメインボードはおそらくRyzen 4000モデルと同じものが使われると思われるので、そうなるとデュアルストレージ不可となります。
その他
Wi-fiはRyzen 4000モデルの802.11ac(Wi-fi 5)から引き上げられて、802.11ax(Wi-fi 6)対応となりました。
最近のLeonvoはミドルクラス以上は802.11axに切り替えているようです。
バッテリーはなぜか後退していて4セルから3セルに変更されています。セル数イコール充電時の並列数なわけで、充電時間に影響します。
実際、Ryzen 4000モデルでは2.8時間だった充電時間が3.5時間に伸びています。
Ryzen 4000モデルでは68WHrで駆動時間が19時間とロングライフでしたが、Ryzen 5000モデルでは容量不明ながら駆動時間が10時間(Ryzen 7モデル)とかなり短くなっています。
CPUの消費電力が増えたことが主な要因でしょうが、バッテリーの変更も影響していることは間違いないでしょう。
筐体
ディスプレイは4辺狭額縁で、前世代からは変更がないので左右のベゼルは変わらず5.5mm前後と思われます。画面占有率は90%です。
Webカメラは720pですが、物理プライバシーシャッター(Think Shutter)が標準搭載されます。
1. 4-in-1メディアカードリーダー
2. USB3.0
3. USB3.0
4. 電源ジャック
5. USB3.1 Type-C
6. HDMI
7. マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック
インターフェースはUSBが3ポートで、Type-C端子はUSB PD給電に対応しています。
画像は英語配列ですが、キーボードはIdeaPadシリーズ共通のものです。キーボードバックライトも内蔵しています。
スピーカーはキーボード上部に配置されています。
また、電源ボタンに指紋リーダーを内蔵しています。
底面には横方向に吸気口が開いています。
まとめ
「IdeaPad Slim 550」の価格は記事執筆時点で57,904円(税込・送料込)からと、記事執筆時点では最安のRyzen 5000搭載機となります。
Ryzen 5 5500U搭載モデルが60,984円からなので、コスパとしてはRyzen 5モデルの方が高そうです。
なお、Ryzen 3 5300UよりRyzen 5 4500Uの方が性能が良く、かつ安価な場合があるので、よく検討した方がいいでしょう。
例えば「IdeaPad Slim 550(14)」のRyzen 5 4500Uモデルは55,176円です(その代わりWi-fiが802.11acですが)。
しばらく待てば最安を更新する「IdeaPad Slim 350」が登場するとは思いますが、USB給電がなかったりインターフェースが貧弱だったりTNパネルだったりと、かなり差別化が図られているので価格以外の点ではあまりお勧めできません。
万人にお勧めするとすれば、尖った特徴もないけど大きな欠点もない、ザ・オーソドックスな「IdeaPad Slim 550」になります。
個人的には15.6インチは大きすぎるので、14インチモデル(2021年3月2日発表ながら未だに価格も出ていません…)の発売が待ち遠しいんですけどね。
あとから発表された15.6インチが先に発売されているということは、世間的にはこちらが主流なんでしょうね。
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