2021年6月29日、LenovoはZen2版Ryzen 5000Uシリーズを搭載したビジネス向けの安価な15.6インチノート「V15 Gen 2(AMD)」を発表いたしました。
スペック
■LenovoV15 Gen2(AMD) | |
CPU | Ryzen 5 5500U Ryzen 3 5300U |
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メモリ | 8~16GB DDR4-3200 |
ストレージ | 256GB NVMe SSD |
画面 | 15.6インチ TN FHD |
インターフェース | USB Type-C(Gen1)×1 USB 3.0×1 USB 2.0×1 HDMI 1GbE 有線LAN オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ac+BT5.0 |
サイズ | 259×236×19.9mm |
重さ | 1.7kg |
特徴
「V15 Gen 2(AMD)」はビジネス向けということで、堅実というか特徴の薄い機種です。
有線LANポートがインターフェースにあり、Windows 10 Pro搭載モデルがラインナップとして用意されている辺りがビジネス要素と言ったところでしょうか。
CPU(APU)
CPUはZen2版のRyzen 5000Uシリーズである、Ryzen 5 5500U、Ryzen 3 5300Uです。Ryzen 7 5700Uはありません。
グラフィックについては3DMark公式のデータがまだないので、複数のブログから収集した概算値となっています。
Ryzen 7 4700UとRyzen 5 5500Uが同じRadeon Vega 7となりますが、動作周波数が向上した分、Ryzen 5 5500Uの方が少しスコアが高くなります。
Ryzen 3 5300Uのデータは探しても見つかりませんでしたが、スペックを考えるとRyzen 5 4500U相当(同じVega 6なので)のスコアを出すと思われます。
性能的にはRyzen3 5300Uでも十分と言えますね。
メモリとストレージ
メモリはオンボード+1スロットという構成で、Ryzen 3 5300Uモデルはオンボード4GB+4GBの計8GB、Ryzen 5 5500Uはオンボード8GB+空きスロットで、どちらも標準では8GB(規格はDDR4-3200)です。
デフォルト状態だとRyzen 5 5500Uモデルはシングルチャネルとなるので、性能を十全に発揮できない点は注意が必要です。
ストレージは全モデル256GB M.2 SSDです。
あまりいい画像がなかったのですが、内部はこんな感じです。
Intelモデルだとバッテリーの形状が変わって2.5インチスペースが生まれますが、AMDモデルはシングルストレージとなるようです。
その他
Wi-fiは802.11ac(Wi-fi 5)止まりですが、換装は可能です。
バッテリーは3セルで容量は不明、修理部品の仕様から察するに45WHrと思われます。
稼働時間は13.3~14.1時間、容量の割に結構持つのはRyzen 5000Uシリーズの省電力化のおかげでしょう。
重量は1.7kgとなんだか重め。
あまり持ち歩きに向いているとは言えません。
筐体
正面です。
キーボード面もベゼルもカラーはブラックで、ThinkPadのようなビジネス感が漂っています。
一つ重要なのが、「V15 Gen 2(AMD)」はディスプレイがTNパネルという点です。
TNパネルはIPSパネルと違って左右から見ると白くなり、正面からでも角度によっては見づらく、たとえば真正面を向いても右下の時刻などが見えにくくなることがあります。
1.電源コネクタ
2.USB 3.2 Gen 1
3.HDMI
4.USB Type-C 3.2 Gen1
5.マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック
6.RJ-45
7.USB 2.0
8.セキュリティキーホール
インターフェースはビジネス向けっぽく専用電源ジャックと有線LANポートがありますが、右サイドはUSB2.0です。実質的にマウス用ですね。
残念なのがType-C端子で、Video-outおよびUSB PDには対応していません。
キーボードはこんな感じ(修理部品の画像から引用しています)。
IdeaPad系のキーボードのようです。
天板はシックな黒で、左上にワンポイントロゴがあしらわれています。
このくらい主張が薄いのはいいですね。
まとめ
「V15 Gen 2(AMD)」の価格はRyzen 3 5300Uモデルが58,850円から、Ryzen 5 5500Uモデルが63,800円からと、かなり安価に設定されています。
通常価格であればTNパネルであることが許容できるくらいの価格設定ですね。
対抗場としては「IdeaPad Slim 550(15″,AMD)」か「ThinkPad E14 Gen3 AMD」「ThinkPad E15 Gen3 AMD」といったところでしょうか。
「IdeaPad Slim 550(15″,AMD)」はIPSパネルな上にRyzen 5 5500Uモデルが60,984円と激安で、USB PDにも対応していますがメモリがオンボードのみなのが欠点です。
「ThinkPad E14 Gen3 AMD」は14インチとワンサイズ小さくなりますが、IPSパネル、オンボード+1スロットメモリ、USB PD対応と、「V15 Gen 2(AMD)」の上位互換みたいな仕様で最安61,050円(価格.com限定モデル)からと上積みが小さいです。
「V15 Gen 2(AMD)」と同じ15.6インチな「ThinkPad E15 Gen3 AMD」はRyzen 3 5300Uモデルは最安64,900円と割高ですが、Ryzen 5 5500Uモデルはカスタマイズで66,330円からと十分選択肢に乗ってきます。
紹介記事を書いておいてなんですが、個人的にはTNパネルな「V15 Gen 2(AMD)」よりは、「ThinkPad E14/E15 Gen3 AMD」の方がおすすめです。
メモリ8GBが許容できるのであれば「IdeaPad Slim 550(15″,AMD)」もありかと。
いや、価格的には悪くないはずなんですが、他が安すぎるんですよね…
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