2022年4月1日、DELLはIntel第12世代Core CPU(コードネーム:Alder Lake)を搭載した16インチのスタンダードノート「Inspiron 16 5620」を発売しました。
スペック
■ Inspiron 16 5620 | |
CPU | Core i7-1255U Core i5-1235U |
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メモリ | 8~16GB DDR4-3200 |
ストレージ | 256~512GB NVMe SSD |
画面 | 16.0インチ IPS WUXGA |
インターフェース | USB Type-C(Gen2x2)×1 USB 3.0×2 HDMI 1.4 SDXC オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 6E+BT5.2 |
サイズ | 356.78×251.9×18.3mm |
重さ | 1.87kg |
特徴
DELLの16インチな「Inspiron 16」は、dGPUを搭載した「7610」と、AMD Ryzen版の「5625」がありましたが、「5625」の対となるIntelモデルが出ていませんでした。
そのIntel版が登場した形で、第11世代ではなくCES 2022で発表された第12世代での登場となります。
Ryzenモデルの「5625」も同じくCES 2022で発表されたRyzen 5000 Refreshなので一応釣り合いは取れています。
Ruzen 6000Uシリーズが出てきたらどうするんでしょうね?
中身については「Inspiron 14 5420」とほぼ同じです。
CPU
「Inspiron 14 5420」のCPUは第12世代Alder Lakeのうち、U(TDP15W)シリーズからCore i7-1255UまたはCore i5-1235Uが搭載されます。仕様上はCore i3-1215Uもありますが、日本向けには投入しなかったようです。
仕方ないね、日本じゃCore i3は人気ないものね…
Core i7-1255UとCore i5-1235Uはともに10コア12スレッド、大きな違いはグラフィックでEU数が96か80かという違いがあります。
この辺りは第11世代Tiger Lakeと同様ですね。
Core i7-1255Uはベンチマークデータがまだ出ていませんが、動作周波数違いのCore i7-1265UのPassMarkスコアが12,300程度、Core i5-1235Uは11,000強です。
スコア的にはそれぞれCore i7-11375H、Core i5-11300Hと同程度であり、これはつまりTDP15Wで前世代のTDP35W製品に並ぶ性能ということになります。
さらに低負荷時(Eコア動作時)は相当な低消費電力が見込まれるわけで、その点でも前世代よりメリットがあります。
とはいえ前世代「Inspiron 14 5410」ではTDP35WのTigerLake-Hシリーズを搭載していたのだから、TDP28WなPシリーズも載せられそうですし、もし搭載してきたら2倍近い劇的な性能向上が図れそうなものです。
実は仕様表ではCPU一覧にCore i7-1260PおよびCore i5-1240Pが掲載されています。
もしかするとしばらく待てばPシリーズ搭載版が登場するかもしれません。
メモリとストレージ
メモリは8GBまたは16GBのDDR4-3200で内部的には2スロットタイプとなります。
ストレージは256GBまたは512GB。1TBモデルはありません。仕様上はM.2 2230はPCIe Gen3またはGen4、M.2 2280はPCIe Gen4なのですが、どれが搭載されるのかは記載がありません。
ふんわりとしか書かれていないので、PCIe Gen3じゃないかなぁと。Gen4ならアピールすると思いますし。
サービスマニュアルより「Inspiron 16 5620」の内部画像。メモリ2スロットが確認できます。
「Inspiron 14 5420」と同じボードなので全体的にスペースに余裕がありますね。
「Inspiron 14 5420」よりファンケースが大型化しています。
スピーカーはキーボード左右に来るので、底面側から見ている内部画像には映っていません。
というか、2022年2月に登場した「Inspiron 16 5625」とそっくりです。
その他
無線LANは802.11ax(Wi-fi 6E)に対応した、Intel AX211を内蔵。
現在の最新規格ですが、対応ルーターがほとんどないのでしばらくは宝の持ち腐れですね。
バッテリーは「Inspiron 14 5420」と同じ54WHrです。
一応グローバルでは64WHrというものもあるようですが、国内向けは54WHrで統一されています。
外観
正面です。
ディスプレイはアスペクト比16:10の16.0インチWUXGA(1920×1200)です。
2. USB 3.2 Gen 1 Type-A
3. オーディオ ジャック
5. HDMI 1.4
6. USB 3.2 Gen 1 Type-A
7. USB 3.2 Gen 2×2 Type-C
ボードが同じものなので、インターフェースも「Inspiron 14 5420」と同じですね。
Type-CはUSB 3.2 Gen2x2で、USB PDおよび映像出力に対応しています。
カードリーダーがフルサイズのSD規格なのもいいですね。
キーボードはテンキーなし。テンキーなしというのはホームポジションが中央に来るので一定の需要があり、大型ディスプレイでこれはうれしいところ。
キーボード左右にはスピーカーが配置されています。
ヒンジ部はプレートが付いていて、インターフェース画像にあるようにこのプレートがスタンドとなってキーボードに角度をつけてくれます。
カラーはプラチナシルバーとペブル グリーンの2色です。
まとめ
「Inspiron 16 5620」の価格は記事執筆時点(20%オフセール)で91,984円(税込・送料込)から。
前世代に相当する機種がないので比較はしずらいですが、「Inspiron 14 5420」が83,184円なので8,800円差です。
中身は一緒なのでこれがディスプレイと筐体に使われる金属量の差ということになります。
同じ16インチなAMD Ryzenモデルの「Inspiron 16 5625」は72,784円なので、こっちと比較すると2万円近い差になってしまいます。
第12世代という目新しさはあるものの、価格面ではさすがに勝負できるとはいいがたいですね。
でも現状第12世代を搭載する15.6インチ機種は発表されていないので、大型サイズが欲しいのならこれにならざるを得ないという。
おそらくは2021年4月の「Inspiron 15 5510」の後継となる「Inspiron 15 5520」が登場するとは思いますが、メインストリームをかつての13.3インチ/15.6インチから14.0インチ/16.0インチに入れ替えようとしている節もあり、絶対に出るとは言えません。
もうしばらく待って出なかったら、これを買わざるをえないでしょう。
そして現状の半導体不足・円安を考えると値上がりの可能性もあるわけで…いつ買うかはすごく難しい問題です。
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