2022年7月8日、ASUSはIntel第11世代Core CPU(コードネーム:Tiger Lake)を搭載したミニPC「Mini PC PN63-S1」を発表、7月15日に発売しました。
スペック
■ Mini PC PN63-S1 | |
CPU | Core i7-1165G7 Core i5-1135G7 Core i3-1115G4 |
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メモリ | 8~16GB DDR4-3200 |
ストレージ | 128~256GB NVMe SSD |
インターフェース | USB Type-C(Gen2)×1 USB 3.2 Gen2×3 HDMI miniDisplayPort Configurable Port 2.5GbE 有線LAN オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ax+BT5.2 |
サイズ | 130×120×58mm |
重さ | 0.9kg |
特徴
「PN63-S1」はがじぇっとりっぷもレビューした「PN62」の後継モデルです。
「PN」シリーズは少なくとも2018年の「PN60」から2020年の「PN62」までは同じデザインでしたが、初めてデザインが変更されています。
CPU
「PN63-S1」のCPUはノート(モバイル向け)のCore i7-1165G7、Core i5-1135G7、Core i3-1115G4です。
「PN60」「PN62」もモバイル向けCPUでしたし、ミニPCでは割と普通のチョイスです。
前世代である「PN62」はComet Lakeを搭載していました。
Comet LakeはグラフィックがUHDであり、Tiger LakeのIris Xeと比べると4分の1(Core i7比)のスコアしか出ていません。
計算処理も1.5倍以上になっていますし、両者を使い比べると相当差を感じることでしょう。
というか、CPU部分はCore i5-10210UとCore i3-1115G4が同等レベルというね。
メモリとストレージ
「PN63-S1」はベアボーンモデルがなく、完成品(メモリ・ストレージ・OS込み)のみの展開です。
組み合わせも固定されていて、以下のようになっています。
CPU | メモリ | ストレージ | OS |
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Core i7-1165G7 | 16GB(8GB×2) | 256GB | Windows 11 Home |
Core i5-1135G7 | 8GB | 128GB | |
Core i3-1115G4 |
内部的にはメモリはSO-DIMM DDR4-3200が2スロットで最大64GBまで対応。ストレージはPCIe Gen4対応のM.2スロットとPCIe Gen3対応のM.2スロット、2.5インチのトリプルストレージに対応しています。
その他
無線LANは802.11ax(Wi-Fi 6)対応、Bluetoothはv5.2対応です。
グローバル仕様からするとIntel AX200またはAX201と思われます。
有線LANは2.5GbE。チップセットはIntel I225Vです。
ASUSは2022年から2.5GbEに対応するようになり、「PN80」や「PN51-S1」も2.5GbE対応です。
外観
外観は旧世代から変更されています。
こちらが旧世代「PN62」の外観。
旧世代と比べるとラインがなくなって箱感が強くなりましたが、主張しないデザインなのでほかの家具に溶け込みやすそうです。
インテリアの一部ではなく、そこにあることを意識させないことを主眼にしたのかなと。個人的には好みです。
インターフェースです。
地味にUSBが全部USB3.2 Gen2対応です。
過去のレビューでも言及していた排気口が大型化しているのもポイントです。
サイズは130×120×58mm。
「PN62」は115×115×49mmだったので、実はほんのちょっとだけ大きくなっています。
サイズが大きくなったのは内部構造の変更が関係していて、「PN63-S1」では2枚基板となっています。
上の図で蓋(実際は底面)側にくっついている基板は2基目のM.2 SSDと2.5インチストレージ用です。
2.5インチストレージはケーブルレスのスライドイン式になりました。
パッケージです。
電源アダプタは90W、VESAマウンタは簡易ロック付きです。
まとめ
「PN63-S1」の価格は、記事執筆時点のAmazon価格で以下のようになります。
Core i7-1165G7/16GB/256GB:124,364円
Core i5-1135G7/8GB/128GB:88,000円
Core i3-1115G4/8GB/128GB:77,091円
ASUSのミニPCはベアボーンでも6~7万円はするので、完成品でこの価格はかなり抑えています。
Core i5モデルなんかは結構お値打ちです。
残念な点としては…海外ではすでに第12世代Alder Lakeに対応した「PN64」が発表されているってことでしょうか。
毎度のことですが一周遅れ感が…
まぁ法人向けがメインっぽいですし、そうなると最新モデルよりも実績を積んだモデルの方が好まれるわけで。販売戦略の差といったところでしょうか。
そうはいっても最新モデルをさっさと出して実績とする戦略でもいいと思うんですけどね…
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