2022年11月15日、LenovoはAMD Ryzen 5X25シリーズを搭載した15.6インチスタンダードノート「V15 Gen3 AMD」を発売しました。
スペック
■ V15 Gen 3 AMD | |
CPU | Ryzen 5 5625U Ryzen 3 5425U |
---|---|
メモリ | 8GB DDR4-3200 |
ストレージ | 256GB NVMe SSD |
画面 | 15.6インチ TN FHD |
インターフェース | USB Type-C(Gen1)×1 USB 3.0×1 USB 2.0×1 HDMI 1GbE 有線LAN オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ac+BT5.0 |
バッテリー | 38WHr |
サイズ | 359×236×19.9mm |
重さ | 1.7kg |
特徴
「V15 Gen3 AMD」は「V15 Gen2 AMD」の後継機に当たります。まんまですね。
主な違いは3つで、CPUがRyzen 5X00シリーズからRyzen 5X25シリーズになったこと、無線LANがWi-fi 6になったこと、そしてUSB PD充電に対応したことです。
CPU
「V15 Gen3 AMD」のCPUはZen3アーキテクチャのRyzen 5 5625UまたはRyzen 3 5425Uです。
Ryzen 5X25シリーズは2022年のCESで、Ryzen 6000シリーズと同時にRyzen 5000 Refresh(コードネーム:Barcelo)として発表されました。
2021年と2022年前半のRyzen 5000シリーズはZen2アーキテクチャのRyzen 7 5700U/Ryzen 5 5500U/Ryzen 3 5300Uが主流で、Zen3アーキテクチャのRyzen 7 5800U/Ryzen 5 5600U/Ryzen 3 5400Uはほとんど搭載機種が出ませんでした。
数少ない搭載機種のひとつがHP「Pavilion Aero 13-be」ですね。
で、Ryzen 7 5825U/Ryzen 5 5625U/Ryzen 3 5425UはZen2/Zne3混在状況をZen3に統一すべく登場したわけで、2022年末の時点では搭載機種も増え、市場のZen3化が着実に進んでいます。
性能面ではRyzen 7 5700U/Ryzen 5 5500Uよりは高いものの、Ryzen 7 5800U/Ryzen 5 5600Uよりは低いスコアに。
これはL1/L2キャッシュが半減しているのが主な要因と思われます。
Ryzen 3 5425UはRyzen 3 5400Uよりも高スコアですが、動作周波数上昇分が、キャッシュ半減による減少分を上回ったのかなと。
グラフィックについてはあまりデータがないのですが、Ryzen 5での比較を見た感じだとアーキテクチャは同じVegaながら多少は向上しているようです。
メモリとストレージ
メモリはRyzen 5モデルがオンボード8GB、Ryzen 3モデルが4GB+オンボード4GBです。これは「V15 Gen2 AMD」と変わりません。
Ryzen 5モデルには空きスロットがあるのも同じで、16GBを挿せば合計24GBにできます。もちろんRyzen 3モデルも換装できます。
ストレージは256GB M.2 NVMe SSD。
内部的には2.5インチストレージスペースが追加されました。
内部はこんな感じ。
参考 Lenovo V15 G3:Lenovoサポート
どちらかというと「V15 Gen2 Intel」の設計を引き継いだような形ですね。
なお、「V15 Gen3 Intel」は出ていません。
また、2.5インチストレージなしで購入した場合、コネクタがあるかどうかは不明です。
その他
無線LANはようやくWi-fi 6(802.11ax)に対応(Wi-fi 6Eは非対応)。Bluetoothは5.1です。
有線LANは1GbEです。
バッテリーは2セルの38WHr。オプションで45WHrもあるようですが、カスタマイズモデルでも選択はできません。
仕様上は駆動時間9.6~9.9時間なので、実使用だと5~6時間といったところでしょう。
外観
正面です。
ディスプレイは15.6インチFHD(1920×1080)。最近の上位機に増えてきたアスペクト比16:10ではなく、従来の16:9です。
輝度は250nit。高くはないものの、実際には150~200nitくらいの明るさで運用するので極端に暗いということはないでしょう。
リフレッシュレートは60Hz。
そして一番重要な点。IPSではなく、TN液晶です。角度を付けると色が変わって見えます。
正面からだけであれば問題ないのですが、それなりに影響はあるでしょう。
2.USB 2.0
3.セキュリティキーホール
4.電源コネクタ
6.HDMI
7.USB 3.2 Gen1 Type-C
8.オーディオジャック
インターフェースは高位機能はありません。
Type-CはUSB PD給電および映像出力に対応しました。
仕様表ではなんか書き方が怪しいですが、”対応”と明記されています。
底面と天板。
「V15」って外観の雰囲気はThinkPadっぽいんですよね。まぁ並べると全然違うんですけど。
まとめ
「V15 Gen3 AMD」の価格は66,770円から。Ryzen 5 5625U搭載モデルは71,830円からです。
「Gen2」よりは値上がりしましたが、昨今の物価上昇の情勢を踏まえれば仕方ないところ。
それにZen3化してWi-fi 6やUSB PDにも対応したことを考えれば、まぁ受け入れられる範囲でしょう。
価格だけ見れば「IdeaPad Slim 570」も変わらないところですが、「IdeaPad Slim 570」は14インチIPSパネルでカードリーダー付き、「V15 Gen3 AMD」は15.6インチTNパネルだけど有線LANがあってメモリ増設可能という違いがあります。
「V15 Gen3 AMD」の方がビジネス寄りの構成ということですね。
価格的には同程度のスタートなので、何を重視するかで変更すればいいんじゃないかと。
コメント