2023年1月12日、Synology(本社:台湾)はAMD Ryzen R1600を搭載した2ベイNAS「DS723+」を発表しました。国内発売は1月20日で、発表日より予約を受け付けています。
スペック

■ DS723+ | |
CPU | Ryzen R1600 |
---|---|
メモリ | 2GB DDR4 |
ストレージ | 3.5/2.5インチ×2ベイ M.2 NVMe×2スロット |
インターフェース | USB 3.0×1 1GbE 有線LAN×2 eSATA×1 PCIe Gen3 x2 ×1 |
サイズ | 166×106×223mm |
重さ | 1.51kg |
型番 | DS723+ |
---|---|
メーカー | Synology |
価格 | 77,843円 |
発売日 | 2023/01 |
幅 | 106 |
高さ | 223 |
奥行き | 166 |
CPU | AMD Ryzen R1600 3.1GHz Dual-Core |
内部フラッシュメモリ | |
メモリ | 2GB DDR4 |
最大メモリ | 32GB |
ホットスワップ | ○ |
SSD対応 | ○ |
NIC (1GbE) | 2 |
NIC (Multi) | – |
LA/PT | ○ |
USB2.0 | – |
USB3.0 | 1 |
USB type-c | – |
eSATA | 1 |
PCIe | Gen3 x2 |
SDカード | – |
HDMI | – |
4K対応 | – |
DisplayPort | – |
S/PDIF | – |
オーディオジャック | – |
スピーカー | – |
赤外線レシーバー | – |
ハードウェア 暗号化 | ○ |
ハードウェア アクセラレーション | |
IPカメラ(無償) | 2 |
IPカメラ(最大) | 40 |
仮想化 (VMWare) | ○ |
仮想化 (Windows) | ○ |
仮想化 (Citrix) | ○ |
仮想化 (OpenStack) | ○ |
仮想マシン (VirtualBox) | ○ |
仮想マシン (Docker) | ○ |
対応RAID | 0/1/5/6/10/Hybrid RAID |
ファイルシステム | EXT4/Btrfs |
システム ファン | 92mm x 1 |
ノイズレベル | 20.7dB |
Wi-fi | USBアダプタ |
消費電力 | 21.07W |
重さ | 1.51kg |
DTCP+ | ○ |
DTCP-IP | ○ |
DLNA | ○ |
iSCSIターゲット | 128 |
iSCSI LUN | 256 |
ユーザー数 | 2048 |
グループ数 | 256 |
並列接続数 | 500 |
共有フォルダ | 512 |
スナップショット | 1024 |
read性能 | 471.35 |
write性能 | 225.38 |
read性能 (暗号化) | 462.79 |
write性能 (暗号化) | 224.6 |
備考 | M.2×2 |
特徴
「DS723+」は先日記事にした「DS923+」の2ベイモデルです。

CPUもインターフェース配置も同じですし、おそらくマザーボードは同じものでしょう。
前世代の「DS720+」と比べると、CPUがIntel Celeron J4125からAMD Ryzen R1600に変更されています。

CPU
前述の通り、「DS723+」のCPUはRyzen R1600です。

2019年発表の組み込み向けCPUで、Zenアーキテクチャとちょっと古めです。Ryzen 7 2700Uとかの世代ですね。
Ryzen R1600のPassMarkスコアは3200。性能的にはCeleron J4125とCeleron N5095/5105の中間くらいです。
CPUはファンレス仕様(ヒートシンクだけ)のようなのでこうなったのでしょうが。、V3000シリーズとは言わないまでも、せめてR2000/V2000シリーズだったらもっと良かったのですが…
メモリとストレージ
メモリは2GB DDR4 ECC。内部は2スロットで最大32GBまで増設できます。
前世代の「DS720+」も2GBでしたがオンボードで、増設は6GB(2GB+4GB)までのサポートだったので、だいぶ変化しています。
姉妹機となる「DS923+」は4GBなのに、なんで「DS723+」は2GBにしたんだろう…?
ストレージは2ベイ。拡張ユニットの「DX517」(eSATA接続)と合わせると最大7ベイまで対応します。
また、底面にM.2 NVMeスロットを2スロット内臓していて、SSDキャッシングやSSDストレージプールとして使えます。
その他
ネットワークは1GbE×2。
最新のNASなのに2.5GbEに対応していないのはどうかと思いますが、PCIe Gen3スロットがあり、10GbEカードを装着することができます。
ただこれ、コンパクト化というか既存製品からのサイズ維持を優先したのか、専用カードなんですよね。
OSはSynology独自(といってもLinuxベースですが)のDSM(DiskStation Manager)。
QNAP同様にアプリストアもあり、結構な種類のアプリが用意されています。
個人的にSynologyアプリの大きなところはSynology Officeがあることと思っています。
Google Driveのドキュメントやスプレッドシートをプライベート環境で使えるのは大きな強みと言えます。
Dockerや仮想マシンにも対応しているので、アプリストアにとらわれず大体のことはできるのも、x86_64 CPUを使っている強みですね。
ただ、「DS923+」と違ってデフォルトではメモリが2GBしかないので、アプリを使う場合はメモリを増設したほうがいいでしょう。
外観
基本は「DS923+」を2ベイにした形で、Synologyの2ベイNAS上位モデルと共通の外観をしています。
インターフェースは10GbEボードのスペースは確保したものの、「DS923+」と比べてUSB3.0ポートが削られています。
ファンは92mmで、拡張ベイ用のeSATAなどもあり、インターフェースはこの辺が限界っぽい感じです。
画像が小さいですが、底面にはM.2 SSD用のすろっとがあります。
まとめ
「DS723+」は1月20日発売ですがAmazonでは予約を受け付けていて、77,843円となっています。
「DS720+」が64,842円(発売時は53,900円だった)なので、だいぶ価格が上がっています。
QNAPなどは価格の上がり幅が大きいのでこの価格でも戦えはしますが、10GbE増設可能とはいえ基本が1GbEなのはやっぱり痛いですね。
eSATA拡張やアプリ群にどれだけ魅力を感じるかで選ぶメーカーが変わりそうです。
関連リンク
DiskStation DS723+:Synology
コメント