2023年2月21日、ミニPCメーカーのMINISFORUM(本社:中国深圳)は、Ryzen 7 7735HSを搭載したミニPC「UM773 Lite」を発表、予約受付を開始しました。
スペック
■ UM773 Lite | |
CPU | Ryzen 7 7735HS |
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メモリ | 0~64GB DDR5-4800 |
ストレージ | 0~1TB Gen4 SSD |
インターフェース | USB Type-C(TB4)×1 USB Type-C(Gen2)×1 USB 3.2 Gen2×2 USB 2.0×2 HDMI×2 2.5GbE有線LAN オーディオジャック |
wi-fi | Wi-fi 6+BT5.2 |
サイズ | 127×128×47mm |
重さ | 1.3kg |
特徴
「UM773 Lite」は見た目的には最近のUMシリーズと変わらず、スタンドでの縦置きにも対応しています。
最新のCPUとなったことで、RyzenでありながらUSB4を持ち、メモリもDDR5-4800になるなど、最新規格がばんばん投入された、非dGPU機の中ではハイエンドちっくな仕様となっています。
名前に”Lite”とあることから、おそらくは上位CPUを搭載したモデルも計画されているものと予想できますね。
CPU
「UM773 Lite」のCPUはモバイル向けRyzen 7000シリーズのRyzen 7 7735HS。
モバイル向けRyzen 7000シリーズは2023年1月6日にCES 2023内で発表されたばかりで、まさに最新と言えるCPUです。
というか、AMDの新CPUがこんなに早く投入されるってかなり珍しい気が。
シンプルだったRyzen 6000シリーズとは打って変わって、Ryzen 7000シリーズは内部で5シリーズ展開かつ、Zen2からZen4まで入り乱れて複雑になっています。
Ryzen 7 7735HSが属する7035シリーズはちょうど真ん中で、内容的には6000Hシリーズのリフレッシュ版と言ったところ。
CPUアーキテクチャはZen3+となり、グラフィックはRDNA2のままで、AMD 680Mとなります。
リフレッシュモデルなので性能的にはRyzen 7 6800H比で微増と言ったところ。
グラフィックは7735HSのみのデータがなかったので、AMD 680Mの平均値で掲載しています。
メモリとストレージ
メモリは2スロットのDDR5-4800で、公式ストアではメモリなし~64GB(32GB×2)まで選択できます。
ストレージはなし~1TB。PCIe Gen4 SSDが搭載されるようです。
また内部には2.5インチストレージスペースがあり、デュアルストレージにも対応しています。
その他
無線LANはWi-fi 6(802.11ax)で、Bluetoothは5.2です。
有線LANは1ポートですが、2.5GbEなので不足はないでしょう。
内部は冷却にかなり気を使っているようで、熱伝導性の高い液体金属グリスを使用。ファンも2方向排気にするなど、冷却能力をかなり強くしています。
外観
全体図です。
見た目的にはほぼ正方形でフットプリントは127×128mmなので、Intel NUCシリーズ(117×112mm)より半回りほど大きいです。
上下は吸排気口がなく、側面のみで対応することが分かります。
インターフェースです。
2ポートあるType-Cのうち片方はUSB4に対応しているので、GPU Boxを使ったeGPUも可能となっています。
また、映像出力として使うことでトリプルディスプレイも可能ですし、USB4からは電源供給(5V/3A)ができるので、ケーブル一本でモバイルティスプレイ表示もできます。
内部構造。CPU面はほぼ全面をファンに使っていて、メモリやストレージは裏側に配置されています。
パッケージ内容。
スタンドやVESAマウンタといったアクセサリーに加えて、2.5インチ用のSATAケーブルもきっちり同梱されていますね。
まとめ
「UM773 Lite」の価格は公式ストアでベアボーン(メモリ・ストレージ・OSライセンスなし)が73,900円から。現在は予約割引で59,120円からとなっています。
最新のRyzenを搭載している割に、意外とリーズナブルですね。
おすすめは32GB+512GB(89,520円)でしょうか。16GB+512GB(81,520円)と8,000円差なので、SO-DIMM DDR5-4800の価格相場を考えると、32GBの方がお得と言えます。
ベアボーン比だと3万円アップですが、メモリが安くて1.9万円、ストレージが4千円、OS(Windows 11 Pro)が2.1万円くらいなので、Linux機にするとかでなければ最初から完成品で買った方がだいぶお得です。
Amazonだと32GB+512GBが90,180円(113,980円+23,800円オフクーポン)です。
「UM773 Lite」の発売予定日は3月31日。
Ryzen 7000シリーズが気になるけど、ゲーミングノートは高いという人にはいいかもしれません。
まぁ本音を言うなら、Zen4+RDNA3な7045シリーズか7040シリーズだったらもっと良かったんですけど。多分どちらかが”Lite”なしモデルとして出てくるんじゃないかなぁと。
当面はゲーミングノートで供給がいっぱいいっぱいでしょうし、気長に待つ必要がありそうです。
関連リンク
Minisforum UM773 Lite:MINISFORUM
コメント
最近気づきましたがamdはハイエンドとミドルレンジそれぞれに、何かしらの理由がある見せ球のCPUと性能落としたか何かしたたくさん作れる量産型のCPUの二つを用意して、「最新型ではライバルを遥かに超えた!でも最新型ゆえに数があまりありません。ですがみなさんにはこちらのリーズナブルな量産型を用意してます!もちろんほぼほぼ最新です!という感じで詐欺っているんだと思います。^_^#
コメントありがとうございます。
詐欺というか、手法の問題ですね。
AMDではアーキテクチャが更新されるたびに、少数生産→フィードバックを得た後に改良・修正版を大量生産、という流れでやっています。
例えばRyzen 7 5800U(Zen3の最初のモデル、少数)→Ryzen 7 5825U(改良版Zen3、大量生産)などです。
ユーザーとしてはもどかしいですが、新設計アーキテクチャに致命的なバグが潜んでいることもあるので、堅実なやり方と言えます。
Intelは…マネーパワーでねじ伏せて(研究開発費はAMDが15億ドル(2019年)、Intelが130億ドル(2017年))、段階をすっ飛ばしているので…