SBCも10GbEの世界へ。 SolidRun 「ClearFog CX 8K」&「CEx7 A8040」は自作10ギガルーターが作れる(ただしSFP+)

(おそらく)2018年12月9日、SolidRunが4つのSFP+ポートを持つキャリアボード「ClearFog CX 8K」およびCOM(Compute on Module)の「CEx7 A8040」を発売しました。

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スペック

ClearFog CX 8K

model ClearFog CX 8K
メーカー SolidRun
発売日 2018/12
価格 328ドル
(CEx7 A8040込み)
価格(日本円)
CPU
GPU
メモリー
サポートOS Yockt
Debian
Linux 4.4x
有線LAN 1GbE x 1(RJ45)
10GbE x 4(SFP+)
Wi-fi ×
Bluetooth ×
チップ
ストレージ M.2 M-Key x 1
SATA3 x 1
USB 3.0 x 1
GPIO 20pin x 1
映像 ×
カメラ ×
オーディオジャック ×
その他インターフェース PCIe x4(Gen3)
mPCIe x 2
SIMスロット
消費電力
電源 12V
190mm
奥行き 127mm
高さ
その他 COM Express type 7 basic
キャリアボード

CEx7 A8040

model CEx7 A8040
メーカー SolidRun
発売日 2018/12
価格 168ドル(メモリなし)
価格(日本円)
CPU Marvell Armada A8040
(2.0GHz A72 x 4)
GPU
メモリー SO-DIMM DDR4 x 1
(最大16GB)
サポートOS Ubuntu16.04
有線LAN 10GbE x 2
1GbE x 1
Wi-fi ×
Bluetooth ×
チップ
ストレージ 8GB eMMC
SATA3 x 2
USB 2.0 x 3
3.0 x 1
GPIO ×
映像 ×
カメラ ×
オーディオジャック ×
その他インターフェース PCIe Gen3(4レーン) x 6
COM Express header
消費電力
電源 12V
125mm
奥行き 95mm
高さ
その他 COM Express type 7 basic
フォームファクタ

特徴

ClearFog CX 8K

「ClearFog CX 8K」はCOM Express type 7フォームファクター向けに設計されたキャリアボードです。
CPUやメモリと言ったシステム部分はCOMの「CEx7 A8040」に任せ、インターフェース部分を担当しています。

そのインターフェースがとにかく豪華です。

まず、10GbEなSFP+ポートが4つあります。
SFP+規格はあまり一般的ではありませんが、QNAP「TS-332X」やNETGEARの「Nighthawk R9000」など、採用例もあります。
また、SFP+は一般的に使われるRJ45に比べて消費電力面で優れています。
2018年現在ではSFP+はポートあたり1W以下、RJ45(10GBASE-T)はポートあたり5〜6Wとなります(Aquantia AQC107の場合)。

「ClearFog CX 8K」には他にもmini-PCIeが2スロット、M.2スロットがひとつ(仕様的にNVMeにも対応していそうです)、SATAやUSB3.0に加えてPCIe x4スロットまであります。
変わったところではSIMスロットまで持っています。

PCIe x4スロットといえば「RockPro64」ですが、「RockPro64」はPCIe Gen2.1で片方向2GB/s(=16Gbps)、双方向4GB/s(=32Gbps)だったのに対し、「ClearFog CX 8K」はPCIe Gen3なのでほぼ倍の片方向3.938GB/s(≒31.5Gbps)、双方向7.877GB/s(≒63Gbps)となります。

最初に見た時は10GBASE-Tがなくてがっかりしたのですが、PCIeスロットがあるのでPCIeボードで乗せればいいですね。
帯域に余裕があるので、10GBASE-TとM.2スロット×2なQNAP「QM2-2P10G1T」でもいいかもしれません。

ボードが190mm×127mmなので、大きいものだとはみ出すかもしれませんが…

裏側にはCOMの「CEx7 A8040」が面積の大半を専有します。
「CEx7 A8040」なしの画像は見つけられませんでした。

CEx7 A8040

「CEx7 A8040」はCOM Express type 7フォームファクターを取るコンピュートモジュールです。
搭載するCPU(SoC)は「Marvell Armada A8040」で、以前に当ブログで紹介した同じSolidRunの「ClearFog GT 8K」にも搭載されています。

「ClearFog GT 8K」ではワンボードでしたが、「CEx7 A8040」はモジュール化することで差し替えが可能になりました。
他にCOM Express type 7フォームファクターを採用するものにはcongatec「conga-B7AC」などがあります。

「CEx7 A8040」のボード上にあるのはSoCとメモリスロット、裏面にチョコンとくっついている8GBのeMMCだけとなります。
メモリはSO-DIMM DDR4規格で16GBまで対応しています。

対応OSがUbuntu 16.04およびLinux kernel 4.4xとなっているので、ドライバの対応さえなんとかなれば、Linux系なら結構行けそうです。

「CEx7 A8040」と「ClearFog CX 8K」の接続ダイアグラムです。
PCIe Gen3のレーンがいくつも接続されており、M.2スロットがPCIe Gen3 x4接続であろうことも読み取れます。
前述の「NVMeに対応していそう」と書いた根拠がこれになります。

一方、10GbEは2レーンしかありません。つまり、「CEx7 A8040」では「ClearFog CX 8K」の性能をフルに引き出せず、10GbEは2ポートしか使えないという、なんだかおかしなことになっています。

逆に、「CEx7 A8040」はSATAを2ポート持っているのに、「ClearFog CX 8K」は1ポートしかなかったりします。

これはおそらくですが、「CEx7 A8040」以外のボードを見据えてのことだと思われます。
たとえば前述の「conga-B7AC」はAtom C3000シリーズを搭載し、10GbEも4レーン持っているのでフルに性能を発揮できます。

まとめ

自作の10ギガルーターを作れる「ClearFog GT 8K」&「CEx7 A8040」ですが、SolidRunのサイト上ではすでに販売されています。

「ClearFog GT 8K」&「CEx7 A8040」のセットがメモリ無しで328ドル(約37,200円)、4GBメモリ付きで418ドル(約47,400円)、16GBメモリ付きで518ドル(約58,700円)です。
最近はメモリ価格が下落しているので、メモリは別途購入したほうが安上がりとなりますね。

「CEx7 A8040」は単品でも販売しており、メモリ無しで168ドル(約19,000円)となっています。
「ClearFog GT 8K」の単品販売はありません。

RJ45な10GBASE-Tではなかった点は惜しいのですが、3万円台で10ギガルーターが作れるというのはインパクトがあります。
mPCIeに無線LANボードを入れたり、PCIeスロットに10GBASE-Tボードを入れたりとカスタマイズもできますし、意外とコアな人気が出そうな気もします。

関連リンク


NETGEAR Nighthawk R9000 (amazon)

ClearFog CX – SolidRun
CEx7 A8040 – SolidRun