2019年7月13日、台湾ECS(エリートグループ・コンピューター・システムズ)はGeminilake世代のPentium Silver N5000を搭載した、11.6インチサイズでSurfaceタイプの2-in-1 Windowsタブレット「ES20GM」を発売いたしました。
スペック
※比較のために手持ちのNEC「HZ100/DAS」のスペックを併記します。
※オプション項目については国内向けのアナウンスはされていません。
メーカー | ECS | NEC |
名称 | ES20GM | HZ100/DAS |
発売日 | 2019/07 | 2016/02 |
定価 | 69,800円 | |
実売価格 | ||
価格条件 | ||
幅 | 306.4mm | 292mm |
奥行き | 203.5mm | 192.5mm |
高さ | 12.9mm | 7.6mm |
重量 | 1.043kg 1.44kg(キーボード込) | 398g |
CPU | Pentium Silver N5000 | Pentium 4405Y |
メモリ | 4GB | 4GB |
メモリ規格 | LPDDR4 | LPDDR3 |
グラフィック | UHD 605 | HD 515 |
ストレージ | 64GB eMMC 256GB SSD(SATA3、オプション) | 64GB eMMC |
画面 | 11.6インチ | 11.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | 1920×1080 |
ベゼル幅 | 太 | 太 |
表面 | ||
筆圧階調 | ||
USB2.0 | – | – |
USB3.0 | 1(3.0) | – |
USB type-c | 1(3.0) | 1(3.0) |
USB PD | – | |
wi-fi | 802.11 ac | 802.11 ac |
Bluetooth | 5.0 | 4.0 |
office | ○ | |
カードリーダー | microSD | microSD |
Webカメラ | 200万画素(フロント) 500万画素(リア) | 200万画素(フロント) 500万画素(リア) |
赤外線カメラ | ||
NFC | △ | – |
指紋センサー | ○ | – |
Windows Hello | ○ | – |
オーディオジャック | ○ | ○ |
マイク | ||
スピーカー | 1W+1W | |
サウンド | ||
バッテリー | 35.42WHr | |
稼働時間 | 6.0Hr | |
ACアダプタ | ||
充電時間 | 3.0Hr | |
急速充電 | ||
カラー | ||
その他特徴 | IP54 70cm耐落下 加速度センサー 照度センサー ジャイロスコープ GPS(オプション) コンパス(オプション) LTE(オプション) | 加速度センサー 照度センサー ジャイロスコープ |
付属品 | アクティブスタイラスペン 脱着式キーボード |
特徴
「ES20GM」は、見た目がポップでペンとキーボードが付いたWindowsタブレットです。
タブレットの背面にはキックスタンドが付いた、いわゆるSurfaceタイプとなります。
CPUにはGeminilake世代のPentium Silver N5000(4コア4スレッド/1.1GHz)が搭載されています。
性能的にはPassMark値で1127/2433(シングル/マルチ)です。
同じCPUを採用したタブレットにドスパラの「raytrektab DG-D10IWP2」があります。UMPCだとTopjoy「Falcon」も同じCPUです。
スペック表で比較として記載したNEC「HZ100/DAS」が搭載するのはSkylake世代のPentium 4405Y(2コア4スレッド/1.5GHz)でPassMark値が783/2059(同)なので、性能的には2割ほど上回ることになります。
「HZ100/DAS」はOffice、画像加工、ブログ編集程度ならストレスなくこなせるので、「ES20GM」でも同じくらいのことはこなせるでしょう。
メモリは4GB、ストレージは64GB eMMCです。ちょっと前のタブレットはeMMCばかりでしたが、最近ではSSDが増えてきているので流行からは遅れていますね。
ディスプレイはFHD(1920×1080)です。「raytrektab DG-D10IWP2」などのWUXGA(1920×1200)と比べると縦が短くなっています。
最近のタブレットはアスペクト比が16:10や3:2のものが増えてきている印象があるので、こちらもちょっと古い感じがします。
「ES20GM」には脱着式キーボードとアクティブペンが付属しています。
キーボードについては接続端子があるのかBluetoothなのかは不明です。
画像を見る限りでは日本語配列(かな印字あり)で、タッチパッドもついています。
11.6インチサイズなのに右1列が追加されているので、キーピッチはちょっと狭く感じそうです。
アクティブペンは「スタイラスのペン先に微弱な静電気を発生させることで、わずかな筆圧で滑らかな描き心地を実現します。」との記載があるのみで、ペン方式は不明です。内容的にWACOM社製ではなさそうな雰囲気です。
また、筆圧対応するのかも不明となっています。
なんだか否定的な内容が続いてしまいましたが、もちろんいいところもあります。
「ES20GM」はインターフェースとしてUSB3.0 Type-A/Type-Cが各1ポートずつを持っています。
タブレットというと、USBが1ポートしかないものが多い(「raytrektab DG-D10IWP2」も1ポートです)ので、この点だけで「いいじゃないの」となります。
また、MIL-SPECではありませんが、防塵防沫JIS保護等級のIP54と70cmからの耐落下性を備えています。
上の画像を見る限り、上部が”取っ手”になっているように見受けられます。
工業クラスまではいかない防塵防沫と、高めの耐落下性を考えると、これ、メインターゲットは幼児か小中学生じゃないかなぁと。
実際、ECSの製品ページには「A thin, lightweight 2IN1 device improves mobile learning」という文言があったので、Mラーニング(モバイル機器を利用した学習形態)向けの製品ということであっているようです。
まとめ
「ES20GM」は前述の通りMラーニング向けがメインターゲットと思われますが、通常利用でも問題ありません。要は”ちょっと頑丈”なWindowsタブレットです。
Panasonicの「タフブック」ほどではありませんが、工場内とか屋外での使用などでも、雨に打たれるような状況でもない限りは「ES20GM」でも十分こなせると思います。
希望小売価格は69,800円(税込)となっていますが、実売はちょっと高くて71,809円(税込み77,554円、ポイント10%つき)となっています。希望小売価格より上がるというのはちょっと珍しい現象かなと。
ただこの価格、Pentium Gold 4415Y/8GB MEM/128GB SSD/10インチ1800×1200なMicrosoft「Surface Go」と同じ価格帯になるんですよね…
これが「ES20GM」と同じ4GB MEM/64GB eMMCモデルとなると56,000円強と2万円以上の差が付いてしまいます。
ぶっちゃけ普通ならこっちを選びます。
価格面ではかなり厳しい機種ではありますが、個人向けというより法人・学校向けと考えるとこうなっちゃうのかなぁと思ったりもします。
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