ラズパイ4対抗? FriendlyELEC「NanoPi M4」が50ドルに値下げ。拡張ボードも増えてるよ。

シングルボード

2019年6月27日、Rockchip RK3399を搭載するFriendlyELEC「NanoPi M4」が値下げし、50ドル(2GBモデル)からとなりました。

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特徴

「NanoPi M4」は一度記事にしており、スペック等はそちらで確認できます。

これは気になる。FriendlyELEC「NanoPi M4」はRK3399搭載でラズパイ互換インターフェース

簡単に特徴を書くと、

・ラズパイフォームファクター(端子類がラズパイと同じ並び)
・メモリは2GB/4GB
・USB3.0が4ポート
・(ちゃんと速度の出る)GbE LAN
・eMMCはモジュールで提供
・USB PD(Type-C)給電
・PCIeは24pinで提供(されるため、使い勝手が微妙)
・ヒートシンクがでかい

といったところになります。
要は、ラズパイ3でみんなが足りないと思っていた要素がつめ込まれたSBCということです。

価格も発売当時は2GB版が65ドル、4GB版が95ドルとRK3399搭載機の中でも安い部類に入っており、ラズパイの上位互換みたいな仕様と合わせて結構注目を集めていました。

そこにきたのが2019年6月24日の「Raspberry Pi 4」の発表です。

まだ2019年だよね? 「Raspberry Pi 4」がUSB3.0、Type-C、デュアルHDMIをひっさげて突然の発売開始

「NanoPi M4」が優位だったポイントのいくつかを抑えてきた上に、1GB版が35ドル、2GB版が45ドル、4GB版が55ドルと、価格面では「NanoPi M4」を遥かに下回ってきました。

それに対抗したのか、FriendlyELECは「NanoPi M4」の価格を改定し、2GB版が50ドル、4GB版が75ドルになりました。
4GB版はともかく、2GB版はかなり勝負に来ています。
4GB版の値段があまり落ちなかった(と言っても20ドルオフですが)のは、価格下落の続くDDR4ではなく、DDR3(正確にはLPDDR3)だからかなぁと。

とにかく、買いやすくなったのは確かです。

拡張ボード

「NanoPi M4」の数少ない不満点といえば、せっかくのPCIeが24pinで提供されるため、どうやって使えばいいのかわからないという点でした。

そんなピン提供のPCIeに最初に使いみちを提示したのが、2019年2月に発売された「4x SATA HAT for NanoPi M4」でした。

ようやく使い道が! FriendlyELEC「NanoPi M4」のPCIeピンを使ってSATAを4ポート増設する拡張基板が登場

SATA x4というのは他のSBCにはない強みを「NanoPi M4」に与えてくれましたが、使いみちが限定されていることには変わりありませんでした。

「4x SATA HAT for NanoPi M4」以来チェックをしていなかったのですが、いつのまにかピン提供のPCIe拡張ボードのバリエーションが増えていました。

NVMe SSD Adapter for M4

ひとつめがNVMe SSD用ボードです。
RK3399搭載機にはM.2スロットの形でPCIeを活用しているものも多く、なんとか対抗できるようになったかな?といったところです。

基板にはM.2スロット(Key M)と、ファン用の12V電源コネクタしかありません。シンプルです。

無線LANアンテナを取り付けることができるのですが、完成形は某リモコンです。握りやすそうですね…

パッケージにはスクリューナットとネジが同梱されています。アンテナ固定に必要なワッシャーなどは含まれていません。
価格は4.99ドル(約540円)と、非常に安くなっています。

せっかくのM.2 SSD用拡張ボードですが、PCIe2.1 x2なのでSSDの転送速度が頭打ちになるのが残念なところです。

スピードテストのグラフで分かるように、リードで624MB/s、ライトは494MB/sとなっており、1000MB/sにも届いていません。
SBCとしては十分といえば十分なのですが、やっぱり速度は出てほしいものです。

なお、M.2の下は「4x SATA HAT for NanoPi M4」の結果ですが、こちらはSATA SSDの転送速度に近い所まできています。

PCIe to USB 3.0 x4 HAT for M4

もうひとつ発売されていた拡張ボードが、USB3.0 x4ボードです。

USB3.0が4ポート(Type-A x2 + 20pin(2ポート分))と、USB2.0が2ポート(4pin)提供されます。
転送速度は合計5Gbpsなので、PCIeをフルに活かしているとは言えないのが残念なところ。

「NanoPi M4」に装着するとこんな感じです。GPIOピンはスルーさせています。

パッケージにはスクリューナットとネジが同梱されています。
価格は9.9ドル(約1,080円)となっています。

電源について、「NanoPi M4」本体のUSB-Cではなく、拡張ボードから12V給電することが推奨されています。

関連リンク


FriendlyARM NanoPi M4(4GB)

NanoPi M4 – FriendlyELEC
NVMe SSD Adapter for M4 – FriendlyELEC
PCIe to USB 3.0 x4 HAT for M4 – FriendlyELEC

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