【レビュー】 UGREENのUSB3.2 Gen2対応HDDケースで罠にハマった話

レビュー

がじぇっとりっぷでは以前にUSB HDDケースのレビューを行ったことがあります。

【レビュー】 980円で買ったUSB HDDケース 玄人志向「GW2.5OR-U3」は実用に足るのか

このときレビューしたのはショップで最安値だった玄人志向「GW2.5OR-U3」で、一般的なUSB3.0接続、転送速度は340〜380MB/s程度でした。

しかし、これではSSDのポテンシャルを引き出せていないということで、USB3.2 Gen2対応のHDDケースを試してみることにしました。
(※本記事では表記をUSB3.2 Gen2で統一しています)

購入したのはUGREEN「50743JP」です。
型番というより管理番号なのですが、型番に相当するものってこれしかないんですよね…正式名称は「USB 3.1 to SATA III 2.5 inch External Hard Drive Enclosure」ですし。

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UGREEN 50743JP

GoodPoint
分厚いクッションでHDDが揺れない
Type-C端子
SSDの限界近くまで出る転送速度

BadPoint
ケーブル選択を間違えると悲惨

UGREEN 2.5インチHDDケース SATA USB3.1 Gen 2接続 9.5mm/7mm厚両対応 USB3.0ケーブル付属
UGREEN

外観

パッケージは本体、USBケーブル(約50CM)、マニュアルとサンキューカードです。

端子は最近のものらしく、Type-Cになっています。
ケーブルはType-C to Type-Aが付属しています。100均ショップなどで売っているものより太めで取り回しがしづらいです。

ケースの蓋はスライド式で簡単に開きます。

2.5インチSSDをはめこんだところです。
左右のクッションがガッチリと抑えこむので、中でまったくずれません。
というか、締め付けが強いので抜くのが大変でした。

「GW2.5OR-U3」との比較です。
サイズはほぼ同じで、スライド式の機構も一緒、端子と表面加工が違うくらいですね。
(「GW2.5OR-U3」は表面がザラザラしています。)

ベンチマーク

ベンチマークに使用するのはCFD「CSSD-S6B240CG3VX」です。
「GW2.5OR-U3」のベンチマーク時にも使用したものです。

※2020年2月22日:初出投稿時、別のSSDの画像となっていました。申し訳ありません。

ベンチマーク機にはHP「Elte x2 1012 G2」を使用しています。

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ネイティブ

流石にネイティブの速度は測れないので、以前にDELL「Optiplex 5050」で測定した記録です。

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「GW2.5OR-U3」の場合

比較として、「GW2.5OR-U3」での計測記録です。

「Elte x2 1012 G2」で測定しなおしましたがやっぱり340〜360MB/sくらいになっています。
ランダムアクセスもネイティブから比べると極端に遅くなっています。

付属ケーブルで計測

「50743JP」の付属ケーブルはType-C to Type-AでPC側がType-Aになるのですが、「Elte x2 1012 G2」のType-A端子はUSB3.0なので、残念ながらUSB3.2 Gen2は試せません。

それでも計測速度は「GW2.5OR-U3」を遥かに上回り、430MB/sを超えてきました。
4Kランダムリードの速度も「GW2.5OR-U3」の4倍近く出ています。

同じUSB3.0でも、「GW2.5OR-U3」を圧倒してたというか、「GW2.5OR-U3」は価格なりということですね。

Thunderbolt3 対応ケーブル

「50743JP」にはType-C to Type-Cケーブルは付属していないので、手持ちのType-Cケーブルを探したところ、QNAP「QNA-T310G1T」のケーブルがありました。Thunderbolt3対応ケーブルですが、下位互換的にUSB3.2 Gen2にも対応しています。

【レビュー】 QNAPのThunderbolt3 to 10GbE(10GBase-T) LANアダプター「QNA-T310G1T」の実力やいかに

「Elte x2 1012 G2」のType-C端子はUSB3.2 Gen2/Thunderbolt3対応なので、本来の速度が期待できます。

予想通り、500MB/sを超えてきました。USB3.0の理論上は上限が500MB/sなので、USB3.2 Gen2の領域に入っていますね。
とはいえ、ネイティブにはちょっとだけ届いていません。
4Kランダムは付属ケーブルでの計測と変わらないくらいなので、これが「50743JP」の限界ということでしょう。

罠にハマった話

実のところ、最初は手元にあった全く関係ないケーブルを使用して計測していました。
そうしたらまったくと言っていいほど速度が出ず、故障か中国クオリティを疑い、あれこれケーブルを変えて検証するはめに…

結論として、正しくケーブルを選択しないとダメだと言うことが分かりました。

ダメだったパターンその1

スマホ(Zenphone5)の充電ケーブル(Type-C to Type-A、約70cm)です。
見てめ的には100均にありそうな、細めのケーブルです。

まさかの40MB/s台です。USB2.0接続扱いになったとでも言うのでしょうか。

ダメだったパターンその2

素性も覚えていない、Type-C to Type-Cケーブル(約1m)です。
USB3.2 Gen2は最大ケーブル長が1mなので、まぁいけるかなと思ったのですがダメでした。

こちらも40MBs台です。というか、パターン1とほぼ一緒です。
地味に4Kランダムはそこそこ出ているあたりが余計に腹ただしいですね。

まとめ

「50743JP」と「GW2.5OR-U3」の価格差はおよそ2倍ですが、性能差を見る限りでは「50743JP」を買っても損はないと言えるでしょう。

ただし、「50743JP」は正しくケーブルを選択しないと、痛い目を見ます。
これは「50743JP」に限らず、Type-C接続機器全般に言える話でもあります。

このケーブルの差はなかなか実感する機会がないので、こうして実際に差がでるとびっくりします。

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