全く気付いていなかったのですが、2020年5月ころ、NASメーカーのTerraMasterより10GBase-Tを搭載した2ベイNAS「F2-422」が発売されました。
時期があいまいなのはニュースリリースが見つからず、Amazonの取り扱い日が2020年6月1日となっていること、OSの更新情報の対象機種に「F2-422」が追加されたのが2020年5月ころからだったからです。
スペック
型番 | F2-422 |
---|---|
メーカー | TerraMaster |
価格 | 39,990円 |
発売日 | 2020/06 |
幅 | 119mm |
高さ | 227mm |
奥行き | 133mm |
CPU | Celeron J3455 1.5GHz Quad-Core |
内部フラッシュメモリ | |
メモリ | 4GB DDR3 |
最大メモリ | 8GB |
ホットスワップ | ○ |
SSD対応 | ○ |
NIC (1GbE) | 2 |
NIC (10GbE) | 1 |
LA/PT | ○ |
USB2.0 | – |
USB3.0 | 2 |
USB type-c | – |
eSATA | – |
PCIe | – |
SDカード | – |
HDMI | – |
4K対応 | – |
DisplayPort | – |
S/PDIF | – |
オーディオジャック | – |
スピーカー | – |
赤外線 レシーバー | – |
ハードウェア 暗号化 | ○ |
ハードウェア アクセラレーション | ○ |
IPカメラ (無償) | |
IPカメラ (最大) | |
仮想化 (VMWare) | |
仮想化 (Windows) | |
仮想化 (Citrix) | |
仮想化 (OpenStack) | |
仮想マシン (VirtualBox) | |
仮想マシン (Docker) | ○ |
対応RAID | 0/1 |
ファイルシステム | Btrfs/EXT4 |
システム ファン | 80mm x 1 |
ノイズレベル | 18.6dB |
Wi-fi | |
消費電力 | 25.6W |
重さ | 1.5kg |
DTCP+ | |
DTCP-IP | |
DLNA | ○ |
iSCSIターゲット | 128 |
iSCSI LUN | 256 |
ユーザー数 | 2048 |
グループ数 | 512 |
並列接続数 | 500 |
共有フォルダ | 512 |
スナップショット | ○ |
read性能 | 647 |
write性能 | 651 |
read性能 (暗号化) | |
write性能 (暗号化) | |
備考 | 40W電源 |
特徴
「F2-422」を端的に言うと、「F4-422」「F5-422」の2ベイ版です。
メインボードは同じモノっぽくて、CPUはApollo Lake世代のCeleron J3455です。1.5GHzの4コアで、ブーストクロックは2.3GHzです。
最近はIntel NASといえば判を押したようにGemini Lake Refresh世代のCeleron J4125が採用されることが多いのですが、あえて1世代前にすることでコストを抑えています。
スコア的にはCeleron J4125の7割程度にとどまりますが、NASのプロセッサとしてみた場合は十分な性能です。
ちなみにGemini Lakeの後継とされるElkhart Lakeは、それらしいES品(Engineering Sample)のベンチマークは見受けられるものの、いまだ発表はされていません。
メモリは標準が4GB DDR3で、おそらくはオンボード+1スロット構成です。
仕様上は最大8GB(4GB+4GB)ですが、実際には12GB(4GB+8GB)ができるでしょう。DDR3は16GBメモリがほぼ手に入らないので、12GBが現実的な上限ですね。
内蔵10GbEはどの程度のCPUパワーを食うのか分かりませんが、QNAP「TS-253D」で10GbEカード経由での通信時はCPU使用率が50%を超えていました。
▲画像はAmazon掲載のものですが、おそらくは「F5-422」辺りのものをそのまま使っていますね。
実際の「F2-422」の公式転送速度は最大651MB/sとなっているため負荷はやや低いでしょうが、CPU性能も高くないのでやはり50~70%くらいまではいくかもしれません。
HDDだと2台でこの速度は出せないので、高速転送をしたい場合は必然的にSSDを使うことになります。
大容量と転送速度を両立させたいのであれば5ベイの「F5-422」にして、4台でRAID+SSD(キャッシュ用)などにした方が、トータルで見たら安く済みそうです。
アプリ面ではQNAPやSynologyよりアプリ数が少なく見劣りしていますが、そこはある程度Dockerで補えます。
筐体
▲フロントです。
TerraMasterの製品は前面USBがなく、見た目がすっきりしています。
▲ベイロックの類はありません。
HDDベイも変わっていなければQNAPのようなツールレス構造にはなっていないはずです。
▲サイドにはロゴ。
筐体はアルミニウム合金で、以前レビューした「F2-221」は厚さが2.5mmで、筐体の頑丈さでいえばトップクラスでしょう。
▲背面です。
ここの並びは「F4-422」「F5-422」と同じですね。
まとめ
「F2-422」の価格は39,990円です。
10GbEに対応するNASは他に以下のようなものがあります。
QNAP TS-253D(Celeron J4125): 54,187円(10GbEカード別)
QNAP TS-251D(Celeron J4005): 36,531円(10GbEカード別)
ASUSTOR AS4002T(ARM SoC): 33,440円
10GbEカードは最低でも1万円前後するので、10GbEポートを内蔵して4万円を切る「F2-422」はかなりお安い価格ですね。
ちなみにグローバル価格は359.99ドル(約38,200円)なので、実は相当良心的(というか消費税を考えると割安)だったりします。
なお、「F4-422」は56,990円、「F5-422」は69,000円と価格が結構上がります。
記事執筆現在では「F5-422」は8%オフクーポンと5%のポイントが付いており、実質60,030円で購入できます。
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