少しずつ増加中。画面アスペクト比3:2のPC・タブレット12モデル

PC

近年、ディスプレイと言えば画面アスペクト比16:9が主流で、時々16:10が出るくらいでしたが、Microsoftは2014年に発売した「Surface Pro 3」以降、一貫して画面アスペクト比3:2にこだわっています。

3:2機種はやたらとフリーダムというか、既存のFHD(1920×1080)やWUXGA(1920×1200)にこだわらない解像度や独自画面サイズのものが多く、16:9に比べて縦の解像度が多いのが特徴です。

画面アスペクト比が変わると、横を合わせた場合、縦解像度は以下のように変わります。

16:9 → 1920×1080
16:10 → 1920×1200
3:2 → 1920×1280

縦が200ピクセルも伸びれば、使い勝手もだいぶ変わりますね。

16:10や3:2ディスプレイの機種が出ると称賛されやすいのですが、調達コストの関係からか、Microsoftを除けば年に1~2機種出る程度で、参入してもすぐに終息していました。

例えばLenovoからは「ThinkPad X1 Tablet」(2017/2018年)、Googleから「Pixelbook」(2017年)、マウスコンピューターから「MousePro P120B」(2019年)が出たりしていましたが、以降は途絶えています。

ところが2019年からCHUWIが3:2モデルを次々に販売し始め、2020年にはASUSやHPといった大手が3:2ディスプレイモデルを出してきました。

そんなわけで現在発売されている3:2機種は4メーカー10機種12モデル(本当はHUAWEIも出していますが、情勢が微妙なので今回は割愛)となり、これはもう少し増えるんじゃないかと期待できる状況なので、纏めておくことにしました。

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画面サイズ・解像度一覧

モデル名画面サイズ解像度価格
HP Spectre x360 1413.5インチ1920×1280134,800円~
ASUS ZenBook S UX393EA13.9インチ3300×2200218,000円
CHUWI CoreBook X14インチ2160×144061,800円
CHUWI GemiBook Pro14インチ2160×144039,525円
CHUWI CoreBook Pro13インチ2160×144039,525円
Microsoft Surface Go 210.5インチ1920×128065,210円~
Microsoft Surface Laptop Go12.4インチ1536×102477,600円~
Microsoft Surface Pro 712.3インチ2736×1824109,780円~
Microsoft Surface Laptop 313.5インチ2256×1504139,480円~
Microsoft Surface Laptop 315インチ2496×1664150,480円~
Microsoft Surface Book 313.5インチ3000×2000186,000円~
Microsoft Surface Book 315インチ3240×2160289,450円~

HP Spectre x360 14:134,800円~

■Spectre x360 14
CPUCore i7-1165G7
Core i5-1135G7
メモリ8/16GB LPDDR4x-3733
ストレージ256GB~1TB NVMe SSD
画面13.5インチ IPS 1920×1280
有機EL 3000×2000
インターフェースType-C(TB4)×2、3.0×1
wi-fi802.11ax+BT5.0
サイズ298×220×17mm
重さ1.36kg

個人的に一番気になっている一台です。これが10万円を切っていれば買っていました(切ることはないと思うけど…)。

とにかくデザイン重視なHPらしい美麗さで、斜め向きに生えたTB4ポートがユニークです。
HPのキーボードで不評だった“右一列”を排除した初のモデルでもあります。

ASUS ZenBook S UX393EA:218,000円

■ZenBook S UX393EA
CPUCore i7-1165G7
メモリ16GB LPDDR4x-4266
ストレージ1TB NVMe SSD
画面13.9インチ 3300×2200
グレアパネル
タッチパネル
インターフェースType-C(TB4)×2
USB3.2 Gen1×1
HDMI
microSD
wi-fi802.11ax+BT5.0
サイズ306×224×15.7mm
重さ1.35kg

ASUSのフラグシップ機のひとつに位置付けられる「ZenBook S UX393EA」は、「Spectre x360 14」以上に豪華な仕様となっています(その分お値段も豪華ですが)。

画面解像度3300×2200の13.9インチディスプレイは最大輝度450nits、色域はsRGB比133%、100%DCI-P3と広色域で、まさにクリエイター向けです。

広色域は映像鑑賞などは最適ですが、一般的なディスプレイと色表現に差が出るので、WEB表示物の色デザインには不向きという話もあります。

CHUWI CoreBook X:61,800円

■CoreBook X
CPUCore i5-7267U
メモリ16GB LPDDR4
ストレージ256GB SSD
画面14インチ IPS 2160×1440
インターフェースType-C(Gen1?)×1
USB3.0×1
オーディオジャック
microSD
wi-fi802.11ac+BT4.2
サイズ310×229.5×20.6mm
重さ1.5kg

CHUWIに限らず、中国系のメーカーは尖った仕様の製品を出すときは旧世代のCPUを多用する傾向があります。
CHUWIはここ最近は第6世代Core CPU搭載機を多数出していましたが、「CoreBook X」では第7世代になりました

Core i5-7267Uは第7世代の主流であったCore i5-7200Uと比較してTDPが15Wから28Wに上がった反面、動作周波数が600MHz増し(2.5GHz→3.1GHz)、グラフィックコア数が2倍と強化されています。

日常使用程度であれば十全に使えますが、価格面では大手メーカーのエントリークラスと被るので、IPS液晶だとか16GBメモリといった点まで含めてどう評価するかによりそうです。

なお、記事執筆時点ではAmazonでは5,000円オフクーポンが発行され、実質55,800円となります。GearBestではさらに安い53,249円で販売されています。

一点注意するのが、キーボードです。
CHUWIはメイン系は日本語キーボードを用意することもありますが、ユニーク系は英語キーボードのみとなることが多く、ここで紹介する機種もすべて英語キーボードとなります。

CHUWI CoreBook X ノートパソコン 14インチ 16GBメモリー 256GB SSD Core i5プロセッサー搭載 QHD/2160×1440解像度 Windows10内蔵 デュアルWi-Fi Bluetooth4.2
CHUWI

CHUWI GemiBook Pro:39,525円

■GemiBook Pro
CPUCeleron J4125
メモリ16GB LPDDR4
ストレージ512GB SSD
画面14インチ IPS 2160×1440
インターフェースType-C(3.0)×1
USB3.0×1
オーディオジャック
microSD
wi-fi802.11ax+BT5.0
サイズ310×229.5×20.6mm
重さ1.5kg

名前の由来はCPUコードネームの「Gemini Lake」から来ていると思われ、一言で言うと「CoreBook X」のCeleron版です。おそらく筐体・ディスプレイは同じものが使われています。

Celeron J4125の低動作周波数版なJ4115は「Lark Box」でレビューしていますが、非ゲーム環境であればまぁ何とか使えるかなといった程度です。

【レビュー】 CHUWI LarkBox : 全部を無線化したくなる超コンパクトPC

CPU性能よりも16GBメモリ、512GB SSD(デュアルM.2可能)といった点を含めて考えれば、使い方を決め打ちするのであれば割安な機種と言えるでしょう。
大量にブラウザタブを開く人とか、音楽ファイルを大量に入れておく用とか、Officeもまぁいけるでしょう。

GearBestでは48,989円なので、Amazonで買った方がはるかに安いという、変な価格付けとなっています。

CHUWI CoreBook Pro:39,525円

■CoreBook Pro
CPUCore i3-6157U
メモリ8GB DDR4
ストレージ256GB SSD
画面13インチ IPS 2160×1440
インターフェースType-C(Gen1?)×1
USB3.0×1
オーディオジャック
microSD
wi-fi802.11ac+BT4.2
サイズ289×219×17.75mm
重さ1.34kg

「CoreBook X」の前世代ともいえる、第6世代Core CPU搭載モデルです。

Core i3-6157UはPassMarkスコアが2804なので、Celeron N4100(Passmark:2471)よりはちょっと上で、グラフィック能力はだいぶ上となります。
ただし、Celeron J4125(Passmark:3144)よりは下となるので、グラフィック能力を必要としない用途であれば「GemiBook Pro」を買うべきでしょう。

こちらもGearBestでは47,924円で、Amazonの方が圧倒的に安くなっています。

Microsoft Surface Go 2:65,120円~

CPUCore m3-8100Y
Pentium Gold 4425Y
メモリ4/8GB LPDDR3-1866
ストレージ64GB eMMC
128/256GB SSD
画面10.5インチ IPS 1920×1280
インターフェースType-C(Gen1)×1
Surface Connect
オーディオジャック
wi-fi802.11ax+BT5.0
サイズ245×175×8.3mm
重さ0.55kg

「Surface」シリーズの中で最も安価なものが「Surface Go 2」です。
当機種については過去にPentiumモデルをレビューしています。

【レビュー】 Microsoft Surface Go 2 : 実用に足るWindowsタブレット

ただし、最安モデルは4GB/64GB eMMCとスペックがしょぼく、さらにはキーボードが別売りとなっています。
それでもこの価格でOffice H&B 2019が付属するのは魅力的です。

Microsoft Surface Laptop Go:77,600円~

■Surface Laptop Go
CPUCore i5-1035G1
メモリ4/8GB LPDDR4x
ストレージ64GB eMMC
128/256GB NVMe SSD
画面12.4インチ 1536×1024
10点マルチタッチ
インターフェースType-C(Gen2?)×1
USB3.0×1
Surface Connect
オーディオジャック
wi-fi802.11ax+BT5.0
サイズ278.18×205.67×15.69mm
重さ1.11kg

Core i5を搭載しながらも比較的安価スタートなのが「Surface Laptop Go」です。
とはいえ最安モデルは4GB RAM/64GB eMMCで、8GB RAM/128GB SSDとなると102,080円になるのですが。

「Surface Go 2」に比べて処理能力が高く、ラップトップなのでキーボードも付いているので、トータルでは「Surface Go 2」より割安です。
ただし、解像度が1536×1024で、FHD(1920×1080)にも届いていないのが大きなマイナスです。

Microsoft Surface Pro 7:109,780円~

■Surface Laptop 3
CPUCore i7-1065G7
Core i5-1035G4
Core i3-1005G1
メモリ4~16GB LPDDR4x
ストレージ128GB~1TB NVMe SSD
画面12.3インチ 2736×1824
10点マルチタッチ
インターフェースType-C(Gen2?)×1
USB3.0×1
Surface Connect
オーディオジャック
microSD
wi-fi802.11ax+BT5.0
サイズ292×201×8.5mm
重さ0.775~0.79kg

「Surface」シリーズは当初、NVIDIA Tegra 3にWindows RT搭載で微妙な扱いを受けましたが、半年後に登場したのがIntel CPU搭載の「Surface Pro」です。「Surface」と聞くとこれを思い浮かべる人も多いんじゃないでしょうか。

その後、ほぼ毎年リニューアルを繰り返し、現在は7代目です。2020年はARM版の「Surface Pro X」が発表されたので、2021年前半のうちにはIntel系統の「Surface Pro 8」が発表されるのではないかと噂されています。

Microsoft Surface Laptop 3(13.5インチ):139,480円~

■Surface Laptop 3
CPUCore i7-1065G7
Core i5-1035G7
メモリ8/16GB LPDDR4x
ストレージ128~512GB NVMe SSD
画面13.5インチ 2256×1504
10点マルチタッチ
インターフェースType-C(Gen2?)×1
USB3.0×1
Surface Connect
オーディオジャック
wi-fi802.11ax+BT5.0
サイズ308×223×14.5mm
重さ1.28kg

実用に足るスペックを備えているのが「Surface Laptop 3」です。
大手のメインストリームクラスと同等のスペックに、高解像度のディスプレイOffice H&B 2019付きなので、割高とは感じられません。

面白いのがCore i5モデルで、グラフィック能力の高いCore i5-1035G7が使われています。
Core i5-1035G7は割とレアで、他に使われているのはGPD「Win Max」くらいしか知りません。

【レビュー】 GPD WIN Max :人の欲求の強さを思い知るゲーミングUMPC

グラフィック能力が高いので、ゲームもそこそこ動きます。

Microsoft Surface Laptop 3(15インチ):150,480円~

■Surface Laptop 3
CPURyzen 7 3780U
Ryzen 5 3580U
メモリ8/16GB LPDDR4x
ストレージ128~512GB NVMe SSD
画面15インチ 2496×1664
10点マルチタッチ
インターフェースType-C(Gen2?)×1
USB3.0×1
Surface Connect
オーディオジャック
wi-fi802.11ac+BT5.0
サイズ339.5×244×14.69mm
重さ1.54kg

「Surface Laptop 3」の15インチモデルは、13.5インチモデルとはがらりと変わって、AMD Ryzenの特注モデルを搭載しています。Ryzen 5 3500U/7 3700Uに比べてグラフィック周りが強化されています。

Microsoft Surface Book 3(13.5インチ):186,000円~

■Surface Book 3
CPUCore i7-1065G7
Core i3-1035G7
GPUGeForce GTX 1650(i7モデル)
メモリ8~32GB LPDDR4x-3733
ストレージ256GB~1TB NVMe SSD
画面13.5インチ 3000×2000
10点マルチタッチ
インターフェースType-C(Gen2)×1
USB3.2 Gen2×2
Surface Connect
オーディオジャック
SDXC
wi-fi802.11ax+BT5.0
サイズ312×232×23mm
重さ1.53~1.64kg

ノートPCタイプで最上位に来るのが「Surface Book 3」で、Core i7モデルはdGPUにGeForce GTX 1650を搭載しています。

とはいえ、20万円近い価格帯にまでなってThunderbolt 3もないのはちょっと残念なところです。

Microsoft Surface Book 3(15インチ):289,450円~

■Surface Book 3
CPUCore i7-1065G7
GPUGeForce GTX 1660 Ti
メモリ16 / 32GB LPDDR4x-3733
ストレージ256GB~1TB NVMe SSD
画面15インチ 3240×2160
10点マルチタッチ
インターフェースType-C(Gen2)×1
USB3.2 Gen2×2
Surface Connect
オーディオジャック
SDXC
wi-fi802.11ax+BT5.0
サイズ343×251×23mm
重さ1.905kg

「Surface Book 3」の15インチモデルはdGPUがアップグレードしてGeForce GTX 1660 Tiになっています。
まぁ、30万円出す割にはこの程度のスペックなのはどうなのかと思わなくもありませんが…

コメント

  1. 匿名 より:

    16:10ものも是非!

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