2021年10月30日、ミニPCメーカーのBeelink(の小売店)は、Jasper Lake世代のCeleron N5095を搭載したNUCサイズミニPC「U59」をAmazonで発売しました。
スペック
■Beelink U59 | |
CPU | Celeron N5095 |
---|---|
メモリ | 8GB DDR4 |
ストレージ | 256GB M.2 SATA SSD |
インターフェース | USB Type-C(3.0)×1 USB 3.0×4 HDMI×2 1GbE 有線LAN オーディオジャック |
wi-fi | 802.11ac+BT4.0 |
サイズ | 124×113×43mm |
重さ | 295g |
特徴
「U59」はおそらく国内で初となる、メモリの換装ができるJasper Lake搭載PCです。
Jasper Lake搭載機自体はそこそこ登場していて、がじぇっとりっぷがレビューしたCHUWI「Hi10 Go」もその一つです。
「U59」に似たようなミニPCとしてはASUS「PN41」やMinisforum「JB95」がありますが、こちらは国内未発売です。
CPU
「U59」のCPUは前述の通り、Jasper Lake世代のCeleron N5095です。
Celeron N5095は現在発表されているJasper Lakeの中で唯一のTDP15W CPUで、グラフィックを抑える代わりにCPU処理性能に重きを置いたモデルです。
シリーズ | 型番 | PassMark | コア数 | GPU | TDP |
---|---|---|---|---|---|
Pentium Silver | N6005 | 4143 / 1752 | 4 (4) | 32EU | 10W |
N6000 | 3224 / 1251 | 6W | |||
Celeron | N5105 | 3803 / 1497 | 24EU | 10W | |
N5100 | 2546 / 1251 | 6W | |||
N5095 | 4244 / 1577 | 16EU | 15W | ||
N4505 | – | 2 (2) | 10W | ||
N4500 | 2111 / 1395 | 6W | |||
参考 | J4125 | 3038 / 1175 | 4 (4) | 10W | |
N4100 | 2447 / 1013 | 6W | |||
i5-7200U | 3401 / 1784 | 2 (4) | 15W | ||
i3-10110U | 4056 / 2315 |
PassMarkだけでいえば、第10世代Core i3-10110Uより高いスコアを出しています。
シングルスレッドスコアもCore CPUには届かないものの、Celeron系の中では断トツに高く、それなりに快適に使えることが見込まれます。
メモリとストレージ
メモリは8GB DDR4で、おそらくはDDR4-2933と思われます(というかJasper LakeはDDR4/LPDDR4-2933までの対応です)。
重要なのは、「U59」がSO-DIMM×2スロット構成だという点です。
これまでのJasper Lake搭載機はミニPC/ノートPC問わず、すべてオンボードメモリでした。
そのため増設はできず、買った時の構成でしか使えなかったのですが、ここで初めて増設ができる機種が登場したことになります。
Jasper Lakeの仕様上は、メモリの最大容量は16GBですが、Gemini Lakeでは仕様最大の8GBを超えて32GBを認識していたので、Jasper Lakeでもメモリ32GBを認識する可能性は高いです(もしかすると64GBも?)。
ストレージは256GB M.2 SATA SSD。
2.5インチベイがあるのでデュアルストレージが可能です。
その他
無線LANは802.11ac(Wi-fi 5)対応、Bluetoothは4.0です。
内部イメージ画像を見た限りでは、オンボードではなくM.2カードっぽいので、換装できるんじゃないかと思われます。
有線LANは1GbEで、PXE,やWake On Lanに対応しています。
電源は12V/3Aで、最近はやりのType-C形状ではなく、昔ながらの丸型プラグです。
外観
全体です。
手のひらサイズの12.4×11.3cmで天板は隙間なし、サイド吸気となっています。
インターフェース。背面排気になっています。
Type-CについてはUSB3.0で4K出力可能と記載されていますが、公式ストアにはType-C端子の仕様は書かれていないんですよね。
それどころか”デュアルHDMIでデュアルディスプレイ可能”とあるので、Type-Cの映像出力は非対応の可能性があります。
内部イメージ。
最近ではMinisforumのように底面吸気+内部アクセスは天板を開けるというスタイルが登場していますが、ミニPC黎明期からの底面を開けるスタイルです。
どっちがいいとかいうのはないですが、底面吸気よりはほこりを吸い込みにくいのかなぁと。
まとめ
記事執筆時点での「U59」の価格は、メーカーサイトでの定価は279ドル(円表示だと31,798円)、Amazonでの販売価格は31,890円+3,000円オフクーポンで実質28,890円です。
AliExpressだと2.4~2.5万円くらいで販売されていますね。
また、メーカーサイトおよびAliExpressだと16GB/512GBモデルも販売されています。
16GB/512GBモデルはメーカー公式で349ドル(39,776円)、AliExpressで3.2~3.5万円です。
価格性能比は高いですし、増設することでメモリ消費の多いアプリにも対応可能、これで有線LANが2.5GbEだったら言うことなしでした。
サブ機にしてもいいですし、メモリマシマシで仮想マシンの母艦にしてもいいですし、なかなかに使い出のある一台なんじゃないかと思います。
関連リンク
メーカー公式ストア:Beelink
AliExpress Good Box Store
AliExpress ALIEXP Store
AliExpress SZBOX Online Store
AliExpress AXAS factory Store
AliExpress AXAS ONLINE Store
※AliExpressのショップは安くてもプラグが選べなかったり、8GBは高いけど16GBは安かったり、シングルデーセール予告があったりするので、複数のショップリンクを掲載しています。
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